濃縮還元? 救世主として爆誕するひろし
【vol.24】
前回は太宰の恥から学ぶリスクヘッジ、前々回はギリシア哲学のアンドロギュノス的ジェロントフィリアについて語りました。今回はそこから読み解く、81歳ひろしの現役エロス帝王学についてお話したいと思います。
具体的には以下の3項目に分けて説明してまいります。
1.救世主として爆誕するひろし
2.服従させるヒギンズ教授
3.徹底した裏番長
では、まず、【1.救世主として爆誕するひろし】から。ひろしの女性に対する現役っぷりといえば、〈原液エロス〉といって差し支えないほど見境がない点が特徴です。
まさに、そこに穴があるから、以上、という潔さ。
そういう男性の生理に関しては古今東西そんなに違わないと思うので(81歳になっても原液どころか濃縮還元で毎夜のスプラッシュマウンテンハイという事情を一旦脇において)、穴があると弄りたい、なにかしら挿れてみたいというのは全男性に共通することだと思います。
3A的トリプル欲求とは…
しかし、そのアプローチまでの所業が並大抵の男と違うんですね。亀の甲とか亀の頭とかいろいろすっ飛ばすっていう、さすが年の功。女子の欲しいものを絶妙に把握していて赤子の手をひねるように懐柔する……、リストもびっくりの超絶技巧なわけです。ひろしは「愛されたい」「安心したい」「甘えたい」という3A的トリプル欲求を巧みに満足させるのですが、その方法がまた……。
自立神経の働きと同レベルで雌を満足させる
やはりベストセラーである「サピエンス全史」が指摘しているように、進化の過程において共同生活を送るうえで〈噂話なしには危機から身を守ることはできない〉がポイントになってきます。
誰が危険、どこが危険、あのグループはよからぬことを考えてこのコミュニティの食料を奪って、我々を全滅させようとしているなどと、どんな小さい噂話でも知っておく、共有しておくということがサピエンスを進化させてきました。
そして雌のほうがそれに対しての危機感を多く持ち、共感し、想像力を豊かにして進化してきました。この人は安全、一緒に寝ても大丈夫、子供ができて動けなくなっても私の元にちゃんと食料を取りに戻ってきてくれるという確信がないと、雌は股を開けません。
雄への原始的な欲求
安全であるというリサーチによる信頼関係の構築(隣で寝てても殺されない)と、愛されている実感(この人といると餓死しない)、安心感(膣を差し出している無防備な状態でも危害を与えらえない)、甘えられる(こちらの要求を伝えても逃げない)、これが雌による雄への原始的な欲求です。
この原始的かつ根源的欲求を、ナチュラルボーンプロバイダーとして自立神経の働きと同じレベルで、雌を満足させられるのが、そう、ひろしなのです。
他力本願だからこそ
女は「他力本願な自己実現」をいい意味でも悪い意味でも、はたまた程度の差もあれど希求します。その点において、愛情表現が活発で豊か、毎日最低3回の連絡は欠かさないという愛され実感、なにを相談しても必ず解決してくれるという安心感、そしてどんな要求にも応えてくれ、与えてくれる見返りのない無心さ。それを出会って2週間で成し遂げるので、出会ったばかりの女性の中では、ひろしの存在が救世主、そして一生そばにいたら安泰という計算も含め、気づいたら離れられない存在になっているのです。
「必ず解決してくれる」と申しましたが、これって可能なのかと思った方も多いのではないでしょうか?
不可能を可能にする81歳
でもひろしならできるんです。女が相談すると、ひたすら熱心に聞き、すごいことを言っているようで、なにも言ってないアドバイスを繰り広げ、最後にめちゃくちゃ極端なアドバイス、例えば仕事についての相談なら「お前なんかおらんでも会社は安泰、辞めてしまえ」。
おまけに「お前ほどの優秀な人間ならすぐ他が見つかる。こことかどうや」と言って知り合いの会社を紹介し、ちゃんと給料アップをさせるのです。
そして最後に「カネで解決できることは全部カネで解決しろ」でフィニッシュ。
かゆいところに手が届くと思っている間に、いつの間にやらアンドロギュノス的合体が起こり(このうまさ、ひろしの右に出る者はいません:「出会い編」参照)、そのままハマる女子の多いこと。わたしは、そんな女子をたくさん見てきました。
からの、次回は【2.服従させるヒギンズ教授】についてお話したいと思います!
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