第10週「生きろ」#50
坊主頭の嵩(北村匠海)を見て全てを悟ったのぶ(今田美桜)は、「おめでとうございます」と頭を下げる。
迎えた出征の日。町の人たちに激励される嵩に、千代子(戸田菜穂)も必死に言葉を絞り出す。すると、そこにとある人物が現れ……。
【本日のツボ】
登美子が御免与にやってきた!
※※以下、ネタバレあります※※
嵩のアレって坊主頭だったんですね。昔の戦争映画などを観ると、出征する人はもっとクリクリとしていたように思いますが…。DISH//の活動もあるし、さすがにハライチ澤部のようにするわけにはいかず、ってこと?
健ちゃん(高橋文哉)も、最後に登場した、小倉連隊の妻夫木聡も、みんななんとなくオシャレ坊主に見えてしまうのは気のせいでしょうか。今夜あたり、渥美清の「拝啓天皇陛下様」か、勝新太郎の「兵隊やくざ」シリーズでも見て確認して見なくては。
登美子、帝国軍人の妻をやっていけてるのか?
それにしても、登美子です。あんなふうに銀座のカフェで別れてしまったわけですが、それも登美子らしくていいと思っていたら、来ちゃいましたよ、御免与に。
しかも、「嵩、死んだらダメよ! 嵩、いいこと。絶対に帰って来なさい。逃げ回ってもいいから。卑怯だと思われてもいい。なにをしてもいいから。生きて。生きて帰ってきなさい!」
戦争知らない私たちだって、この時代にそんなことを言ってはいけないことは知っています。そりゃ、「あなた、それでも帝国軍人の母親ですか!」と国防婦人会に叱られますって。そんな非難もお構いなしに、「立派に送り出す? 戦争に行く子に、死んできなさいということが!?」「死んだらダメよ。生きるのよ!」と登美子。
子を思う母の気持ちが伝わり、不覚にも泣きそうになりましたが、登美子って、軍人と3回目の再婚をしたんですよね。帝国軍人の妻、やっていけてるのか、そっちのほうが心配になります。
令和の“戦争”描写も大変だ
あと「おい!お前は反戦主義者か! 非国民め!」「非国民どもが! 連行する!」という憲兵さんがあまりにもモブ過ぎて迫力ゼロ。なんなんだ、あの棒ゼリフは。それこそ「兵隊やくざ」の成田三樹夫に学んでほしいものです。
入隊早々、さっそく殴られていた嵩。音だけでぶん殴るシーンはありませんでした。令和の時代に戦争を描くのも苦労します。殴られて吹っ飛ぶところを朝から見せたら、それこそ令和の“ネット憲兵さん”たちがわらわら現れるでしょうから。
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