阿部サダヲ×松たか子「しあわせな結婚」第1部完!と煽ってワースト…テレ朝木9で寂しい視聴率が続く理由

更新日:2025-08-30 17:03
投稿日:2025-08-30 17:00

 阿部サダヲ(55)がテレビ朝日系の連ドラ初主演、松たか子(48)と夫婦を演じるマリッジ・サスペンス「しあわせな結婚」(木曜夜9時)。

 スペシャルドラマや映画でも共演し、確かな演技で魅了する2人に加え、脚本は昨年のNHK大河「光る君へ」の大石静氏。この座組みで放送前から期待する声も多く、初回の世帯視聴率が8%台とまずまずの好発進。しかし、2話以降は6%台が続き、8月14日放送の第5話は「第1部完!」とあおった割にワーストの5%台に。

 ネット上では《ミステリーとしての魅力は感じない》《この2人でやるなら坂本裕二脚本で見たかった》など“期待外れ”という辛口な意見も目立つ一方で、《阿部サダヲと松たか子の芝居を見られるだけで十分》《今まで見たことないタイプのドラマで、さすがの大石脚本》と評価する声も。レビューサービスFilmarksでの評価は5点満点で3.8(29日現在)、テレビの無料配信サービスTverのお気に入り登録数も今期のベスト3に入りそうだ。

 視聴率は8月21日放送の第6話で6%台に戻してきているとはいえ、「評判は悪くはないんですけど、テレ朝木曜ドラマは水曜夜9時の刑事ドラマと並ぶ看板枠で、それにしては寂しい数字ですね」(エンタメ誌編集者)なんて見方もある。

「かつて『ドクターX』シリーズで“お化け級”な数字を出していたテレ朝木9ですが、最近は全話平均で2ケタを超えたのは2022年と24年の岡田将生さん&中井貴一さんの『ザ・トラベルナース』と、木村拓哉さんが主演した22年の『未来への10カウント』、24年の『Believe-君にかける橋-』のみ。視聴率でライバルだったTBS系日曜劇場とは大きな差をつけられてしまっています」(広告代理店関係者)

 テレビコラムニストの亀井徳明氏は「別に視聴率が2ケタに遠く及ばなくても、熱心に見ている人はいますから“低迷”という言葉は使ってほしくない」と、こう続ける。

「メインの阿部さんと松さんだけでなく、主要キャストの“間”やセリフのない場面での動きなどが素晴らしい。ただ、僕の周辺では中年の新婚カップルのイチャイチャをほほ笑ましく見られるか、気持ち悪いと感じてしまうかで好みは大きく分かれています。ホームドラマやサスペンス、時にクスッと笑わせる要素を巧みに操る大石脚本に役者さんたちはよく応えていると思うんですよね。でも、『第2部スタート』とうたった第6話の、馬場徹さんと吉川美代子さんの部分、面白かったんですが、あの要素の必然性が分かりにくかったのは確か。視聴率に影響するリアタイ視聴者層にも、再生で見る考察班にも、意図が届きにくかったかも」

 ただ、主題歌のOASIS「Don't Look Back In Anger」については、90年代半ばに夢中になった世代には《懐かしい》《連ドラの主題歌で聴けるとは思わなかった、センスいいよね》という声も多数ある。

「最近はOASIS好き芸人、ニューヨークの嶋佐さんのイメージがちょっとついちゃってますが、やっぱり“ブリットポップ”の本家はかっこいい。タイトルを直訳すると“怒りで振り返らない”なんですが、それが終盤に向けて大きな意味を持ってくるはずです」(前出の亀井徳明氏)

 話題ほしさに、終盤に嶋佐がチョイ役で出るなんてサプライズがあったりして? 有終の美を飾れるかどうかだが、次の10月期には“キントリ”こと天海祐希(58=写真)主演「緊急取調室」シリーズの“ファイナル”で枠の威厳を保ちたいテレ朝。結局、人気シリーズと大物頼りになってしまうのか。

  ◇  ◇  ◇

 ドラマの評価が高いのは松たか子が“5冠女優”だから? 気になるアナタは、下にある■関連記事【もっと読む】を是非ご覧ください!

エンタメ 新着一覧


はるさん、急過ぎる。猪爪家の歴史が刻まれたはるの日記は“永久保存”希望
 猪爪家を飛び出した道男(和田庵)。泊めると言い出したのは自分だと責任を感じているはる(石田ゆり子)は心労がたたって倒れ...
桧山珠美 2024-06-20 15:30 エンタメ
期待はずれと面白かった春ドラマを調査『アンメット』は好評じゃないの?
 2024年4月スタートの春ドラマが、続々とクライマックスを迎えていますね。結局、どれが面白かった? つまらなかった? ...
香川照之の干され状態いつまで?“激変”話題も私生活でも悪役に徹した代償
 香川照之がテレビから姿を消して早2年。2022年8月に、銀座のクラブホステスへのセクハラスキャンダルがきっかけで、レギ...
堺屋大地 2024-06-18 06:00 エンタメ
脱いでも凄い滝藤賢一。山本耕史と西島秀俊で3大ムキムキボディ俳優認定
 昭和24年1月、ついに家庭裁判所が発足。多岐川(滝藤賢一)は寅子(伊藤沙莉)たちに家裁の「五つの性格」について聞かせる...
桧山珠美 2024-06-20 14:25 エンタメ
ヘイセイ有岡“8年愛結婚”を機にMCの頭角現す?試されるアイドルの底力
 6月7日、俳優の松岡茉優(29)&Hey! Say! JUMP有岡大貴(33)が結婚を発表しました。2人の交際は過去に...
寅子の同級生・崔香淑が「香子ちゃん」として出現!気になるのは…
 家事審判所と少年審判所の合併の話し合いはまったく進展しない。しかし多岐川(滝藤賢一)には今一つやる気が感じられない。 ...
桧山珠美 2024-06-12 16:00 エンタメ
渡部建を“腫れ物”扱いするテレビは古い! めちゃ美味しい“食材”なのに
 2020年6月に複数の女性との不倫スキャンダルが勃発し、活動自粛していたアンジャッシュ・渡部建。活動再開後、徐々にメデ...
堺屋大地 2024-06-12 06:00 エンタメ
太陽とシスコムーンとの共通点にザワッ Z世代に人気のIS:SUEがたまらん
 6月7日、太陽とシスコムーンの楽曲がサブスク解禁され、40代を中心としたお祭り状態になっていましたね。懐かしすぎて私も...
よねと轟の新「相棒」爆誕!男と女“くっつく思考”に冷や水を浴びせた
 花岡(岩田剛典)が違法である闇市の食べものを一切拒否して栄養失調で亡くなったと聞き、衝撃を受ける寅子(伊藤沙莉)。花岡...
桧山珠美 2024-06-10 16:20 エンタメ
“マッチ先輩”近藤真彦がうたコン降臨!ヤンチャ返上?謙虚な発言に驚き
 4日放送のNHK「うたコン」は「作曲家 筒美京平特集」。尾崎紀世彦「また逢う日まで」、太田裕美「木綿のハンカチーフ」、...
花岡死す「栄養失調で死亡」見出しの衝撃…“甘党男子”桂場は和洋イケる口
 穂高(小林薫)は法の道へ導いて不幸にしたと寅子(伊藤沙莉)に謝罪し、新しい仕事を紹介すると言い出す。しかし寅子はむしろ...
桧山珠美 2024-06-07 15:30 エンタメ
公園ランチの約束は叶うのか? 花岡の“しょんぼり言動”が不穏すぎる
 ホーナー(ブレイク・クロフォード)から子供たちにとチョコレートをもらった寅子(伊藤沙莉)は、公園で花岡(岩田剛典)に再...
桧山珠美 2024-06-06 17:00 エンタメ
いよいよ裁判官編。NHK制作陣の遊び心、8時14分過ぎに見たり
 昭和22年3月。新しい日本の憲法に希望を見出した寅子(伊藤沙莉)が向かったのは法曹会館。そこには空襲で被害を受けた司法...
桧山珠美 2024-06-03 16:05 エンタメ
「虎に翼」お宝物件!三山凌輝はピアスにアクセジャラジャラの“チャラ”男
 先週のNHK朝ドラ「虎に翼」第9週「男は度胸、女は愛嬌?」は、ヒロイン・寅子(伊藤沙莉)にとって、悲しみの連続でした。...
刮目!伊藤沙莉“静”の演技、「佐田優三 仲野太賀」表示も期待は泡沫に…
 これまでの後悔と秘密をすべて打ち明けて、直言(岡部たかし)は安らかに亡くなった。  寅子(伊藤沙莉)は何事もなか...
桧山珠美 2024-05-30 19:10 エンタメ
古谷徹は“あの役”降板?声優不倫騒動の後始末、カギは「キャラの私物化」
 レジェンド声優・古谷徹(70)の不倫報道が世間を騒がせている。 『文春オンライン』よって報じられた37歳年下女性...