30歳から「骨活」のススメ。将来の“寝たきり”リスクを防ぐため大切な3つの対策【医療従事者監修】

コクハク編集部
更新日:2025-09-11 12:17
投稿日:2025-09-11 11:45

2. 骨量が減る理由と、減った場合のリスク

「そもそも、どうして女性だけ骨密度が急激に下がるリスクがあるんですか?」

「いい質問よ、カオリさん。実は、女性ホルモンのエストロゲンには骨量の減少を抑える働きがあるの。だけど、30代後半以降はエストロゲンの分泌量が徐々に減るでしょ?」

「それは聞いたことがあります。更年期というか…閉経に向けて減るんですよね?」

「その通り! だからこそ、その年代から骨密度が減りやすくなるのよ。そして、骨密度が減ると、骨折しやすくなるだけじゃないわ。転びやすくなったり、姿勢が悪くなったりするリスクがあるのよ」

「確かに、年齢を重ねた人ってよく転んでいる印象があります。私の祖母も、転んで骨折して、寝たきりになりました」

「そうね。骨密度が低くなることで、将来的に寝たきりや介護が必要になる可能性も高くなるわね。それに、骨密度の低下は自覚症状がないまま進行するのよ。だからこそ、気付いたときには既に手遅れ…なんてこともあるわ」

「な、なるほど! だからこそ、今のうちから早めの対策が大事なんですね」

「その通り。次は、30代から始める骨活の方法を紹介するわね」

3.30代から始めたい骨活のポイント

 30代から骨活を始めるとき、意識したい3つのポイントを紹介します。

3-1.カルシウム以外のバランスも意識

 「骨を丈夫にする」といえば、カルシウムを連想する人も多いのではないでしょうか。確かに、牛乳やヨーグルト、小魚に含まれるカルシウムは骨の生成に大切な栄養素です。

 カルシウムを摂るときは、ビタミンDも一緒に摂るようにしましょう。鮭やきのこ類に多く含まれるビタミンDは、カルシウムの吸収率を高めてくれるため、カルシウムを体内に効率的に取り入れる効果が期待できます。

 また、ビタミンKは骨を強くする働きを持つ栄養素。納豆や青菜も意識的に摂ってくださいね。

 一方、シュウ酸が多く含まれる食材を摂ると、カルシウムの吸収率が低くなります。ほうれん草やタケノコ、ブロッコリーに多く含まれているので、これらを乳製品と一緒に摂るのはやめた方がいいでしょう。

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