北川景子が果敢に「汚れ役」挑戦のワケ…「ばけばけ」では"魂を売った物乞い"、映画ではシンママドラッグ売人
NHK連続テレビ小説「ばけばけ」で、結った日本髪もボサボサの北川景子(39)が演じた"魂を売った物乞い"姿は、ファンはもちろん芸能関係者に衝撃を与えた。
北川の役柄はヒロイン髙石あかり(22)が演じる松野トキの生みの母親、雨清水タエ。身の回りのことを自分でやったことがないようなお嬢様育ちのまま名家に嫁いだタエが、松江藩の上級武士で起業家の夫が亡くなると一転、一家は没落し、路上で物乞いをしながら飢えをしのぐという演技は、視聴者の胸を締め付けたようだ。
《痩せこけた役作りが凄い。心も体も削りながらの演技に胸が熱くなってしまいました》
《清楚で可憐な美人さんが、ここまで惨めな姿を晒すなんて…女優としての覚悟を見たような気持ちです》
といった称賛の声がSNSで相次いだ。
ここ最近の北川の仕事ぶりを見てみると、これまでのイメージを360度覆すような役柄に大きくシフトしていることが理解できる。
"魂を売った物乞い"の前には、4月期の「あなたを奪ったその日から」(関西テレビ、フジテレビ系)で幼い子供の誘拐犯を鬼気迫る演技を。また11月28日に公開予定の映画「ナイトフラワー」(松竹)では、昼はパート、夜はスナックで働くシングルマザーが、我が子の夢を叶えるためにドラッグの売人に手を染めていく役柄を、ほぼほぼスッピンで。そして来年5月公開予定の「未来」(東京テアトル)では幼い頃から父からの虐待を受けて育った、"愛し方の分からない"女性を演じてみせる。
清楚で優等生のイメージをかなぐり捨て、劣悪な境遇で生き抜く汚れ役に果敢に挑戦し、約1年ほど太れない役柄を続けているようなこの仕事選びに、北川サイドにはどんな理由があるのだろうか。
「来年8月に40歳という節目を迎える現状がまず挙げられるでしょう。年齢相応の女優にシフトする過渡期である大きなターニングポイントとなるこの年齢をうまく乗り越えられずに、一線から消えてしまった女優は、枚挙にいとまがありません。『ばけばけ』の反応を見ると、北川サイドのプロモーション展開は成功、思惑通りに進んでいるように感じます」(芸能プロダクション関係者)
■“永遠のライバル”綾瀬はるかは優等生イメージキープ
北川のイメージ・チェンジ戦略を取材するなか、度々漏れ聞こえてきたのが、一部では"永遠のライバル"と呼ばれている綾瀬はるか(40)の迷走ぶりだ。
今年6月末から6回に渡って放送された「ひとりでしにたい」(NHK)では、両親の介護と終活に向き合う35歳の独身女性役を演じ、それまでのイメージから年齢相応女優としての"過渡期"をアピールしたが、15日にマネジャーのインスタに投稿された「2026カレンダー」のオフショットを見れば、ベッドの上でパジャマ姿でくつろいだり、フルーツが盛られた皿を前にほほ笑む姿など、"なんでこんなに可愛いの"とか"笑顔に癒やされる"という、まるで20歳前後の頃と変わらないコメントが並んでいる。
「ここ数年の綾瀬は、ラブコメ系、感動巨編、アクションもの、歴史ものや社会派と幅広いジャンルの作品に挑戦していますが、女優としての過渡期をうまく過ごしているかと問われれば疑問が残ってしまいます。ファンにはたまらないでしょうが、もうそろそろパジャマ姿や笑顔から卒業しないと、これからの女優としての広がりに不安さえ感じてしまうのです……」(前出・芸能プロ関係者)
19日に発表された「理想の有名人夫婦 芸能人部門」(明治安田生命)では、大谷翔平夫妻を抑え第1位に輝いた北川とDAIGO(47)夫妻。これも女優として、5歳ともうすぐ2歳の2児の母親としての、北川の上手な過渡期戦略を裏付ける評価につながっていると思わざるを得ない。この数年で、この過渡期を上手に乗り越えたのは松嶋菜々子(52)と言えるだろうが、北川や綾瀬は松嶋に続くことができるか。
(芋澤貞雄/芸能ジャーナリスト)
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