女性器リノベに投資する女たち#5…セックスが痛いんです!

神田つばき 作家・コラムニスト
更新日:2019-10-12 06:00
投稿日:2019-10-12 06:00
 友だちにも言いづらい女性器の悩み、小陰唇・膣に続く第3位は「性交痛」です。「ダンナさんが巨根ってこと?」とエロい冗談にされてしまったり、「男はピストンしないとイケないんだから女性はガマンしてほしい」とワガママ扱いされてしまったり……。バージンから閉経期まですべての年代の女性に起こる悩みでありながら、産婦人科で相談するべき“症状”であることはあまり知られていないようです。

バージンを失った時の痛みがセックスのたびに起こる!?

何回セックスしても痛い…(写真:iStock)
何回セックスしても痛い… (写真:iStock)

 初めてのセックスで、女性には出血や痛みが起こることは何も問題ありません。ところが何回セックスしても毎回痛い、何年経っても痛いという人は処女膜強靭症の疑いがあります。処女膜は膣口にフタをしているわけではなく、膣の入り口の内側にあるカーテンのようなヒダです。このヒダのすき間にペニスが入ってくるので、処女膜が固かったり厚かったりする人は何回目であろうとずっと性交痛が起こるのです。

わずか15分の手術で苦痛から解放される

 処女膜強靭症は婦人科形成外科の手術で治すことができます。麻酔をかけて処女膜を切開し、固い部分を切除して元通りに縫合しますが、所要時間は15~20分程度で日帰りできます。実際にこの手術を受けた女性のたまやさんが運営するブログによると、手術費用は多くが保険適用外で、5万円台から10万円代後半までバラつきがあるとのことでした。私も調べてみましたが、処女膜強靭症に積極的に取り組んでいる印象のクリニックはやはり15~20万円ぐらいの料金を掲げているところがほとんどでした。

 手術後1カ月ほどでセックスを開始できます。しかし、まだまだ心理的なストレスや緊張があるのがふつうなので、パートナーの理解が必要ですし、潤滑ゼリーを使ってスムーズに挿入するなどの工夫をするとよいでしょう。よく医療機関で処方されるリューブゼリーで千円ぐらいです。

愛している人とのセックスが痛くてたまらない

自分のペースで少しずつ(写真:iStock)
自分のペースで少しずつ (写真:iStock)

 最近、『夫のHがイヤだった。』という本を読みました。夫のことを愛しているのに性交痛でセックスできなかった女性が、15年の結婚生活に終止符を打ち、積極的に克服するまでの手記です。

 この方の性交痛の原因はパートナーの無理解と心理的なストレスだと思われます。男性が完全にリラックスして副交感神経優位の状態にならないと勃起できないのと同じく、女性も「また痛くなるのでは」という不安や警戒心があると体がガチガチになり、心地よくなるどころか痛くなってしまうのです。

 不安を克服するためにはセルフマッサージをすることも有効です。膣内に指や無理のないサイズのバイブレーターを入れ、パートナーを意識せずに自分のペースで膣をゆっくり広げます。オーガズムを得ることができればなお良いです。オキシトシンという幸福感を高めるホルモンが出て、全身をリラックスさせてくれるためです。

痛みの原因をいっしょに考えてくれる医師を探して

あなたの痛みに寄り添ってくれる医師はいる(写真:iStock)
あなたの痛みに寄り添ってくれる医師はいる (写真:iStock)

 膣内のうるおい不足による性交痛も深刻な問題です。濡れない=自分の体は女性としての機能が劣っているのではないか、と考えてしまう女性は多いのですが、濡れないのには理由があって、心理的なストレスかホルモンのバランスが影響していることがほとんどです。更年期には全身のうるおいが不足する症状があり、特に膣が乾燥してセックスが苦痛になる人は多いのです。更年期は平均閉経年齢50.5歳の前後10年間(あくまで平均ですが45~55歳ぐらいが目安)ですが、ほかにも産後はホルモンバランスが大きく崩れるので、性交痛を感じることがあるでしょう。

 ホルモンバランスの変動は、産婦人科で相談すれば健康保険適用で飲み薬・シール・膣坐剤などを処方してくれるので、がまんしないでホルモン値検査を受けてみてください。保険適用で5000円以下で検査できるのです。性交痛を深刻な健康問題ではないと考える人もいますが、パートナーとの関係に影響を及ぼしたり、新しい恋愛に対して消極的になったりする原因にもなります。精神的な問題でもあること、パートナーとの関係性にも影響する問題でもあることを理解してくれるお医者さんは必ずいますので、ぜひ受診してみてください。

神田つばき
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作家・コラムニスト
離婚と子宮ガンをきっかけに“目がさめて”、女性に生まれたことの愉しみを探そうと緊縛写真のモデルとライターに。私小説「ゲスママ」、女性の悩みや疑問を解き明かすコラム「性に纏わるあれこれ」
イベント「東京女子エロ画祭」「親であること、毒になること」などの企画も。X

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