「数の子の芋サラダ」定番のポテトサラダが“和”のおつまみに

コクハク編集部
更新日:2019-11-23 06:00
投稿日:2019-11-23 06:00
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・銀座の寿司の名店「銀座 すし延」の伊東純司さんに、意外な組み合わせが味に深みを与える「数の子の芋サラダ」のレシピを教えていただきました。

素人には思いつかない食感の妙

合うお酒=日本酒(C)コクハク
合うお酒=日本酒 (C)コクハク

 面白い組み合わせです。ポテサラに数の子なんて、素人には思いもつきません。これがプロのアイデアであり、伊東さんのセンスなのですね。

「食感が楽しいでしょ? この芋サラダのように歯ごたえのあるものと軟らかいもの、あるいは、味付けでもしょっぱいものと甘いものとか、正反対のものを合わせると料理の幅が広がりますよ。数の子とキクラゲの食感を際立たせるため、ジャガ芋はあえて軟らかめに茹でて、粗く潰すのがポイントです」

 食感の妙だけでは、もちろんありません。数の子の塩気がジャガ芋本来の甘さを引き立てます。それを、からしを利かせたマヨネーズが見事にひとつにまとめ、さらに、隠し味に使ったしょうゆの風味がポテサラを一気に「和」のおつまみに昇華させています。

「三つ葉の代わりにセリを使っても、また風味が増していいですね。家でもよく作るんですよ」との大将の言葉に納得です。

【材料】

・数の子 4本
・ジャガ芋 大1個
・キクラゲ(水で戻したもの) 30グラム
・三つ葉 4~5本
※からしマヨネーズ
・マヨネーズ 大さじ3
・洋がらし 適量
・塩、コショウ 各少量
・しょうゆ 小さじ1

【レシピ】

1. ジャガ芋を皮付きのまま水から茹でる。
2. 竹串がスーッと通る軟らかさになったら、熱いうちに皮をむき、粗めに潰す。
3. 数の子とキクラゲを一口大に、三つ葉を2センチ幅に切ったら、潰したジャガ芋と合わせ、からしマヨネーズで和える。

本日のダンツマ達人…伊東純司さん

▽いとう・じゅんじ
 1968年、兵庫県神戸市生まれ。中学卒業後に16歳で神戸の老舗料亭「山三ツ輪」(閉店)で修業を始め、寿司職人に転じて関西で14年、関東で16年、有名店のツケ場に立って研さんを積んだ。2015年に独立。東西の寿司文化に精通し、各界著名人のファンも多い。

▽すしのぶ
 15年にオープン。料理は1万8000円(おつまみ8品、握り10カン、巻き物1本)のおまかせのみだが、事前に相談すれば柔軟に対応してくれる。自慢の穴子の握りは、ツメの代わりに10年物の奈良漬をのせ、それを海苔でクルッと巻く。伊東さんのセンスとアイデアがあふれた、店のスペシャリテだ。
東京都中央区銀座8―7―20 belle銀座Ⅲ 5階
℡03・6254・5055

(日刊ゲンダイ2018年10月31日付記事を再編集)

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