風邪のときとは違う診察に不安は募る
飛行機を降りてからも、ふわふわ感や動悸、悪心は消えず、空港で横になって休ませてもらったものの、とてもじゃないが出張に行ける状態ではありません。
仕方なしに職場に連絡し、その日は空港から直接、病院に行くことに。
そしてフラフラするから風邪かも、と素人判断した私は、自宅近くのクリニックに寄り、診察を受けました。
「手を胸の前に、軽く出してみて? あー、震えが出てますね」
「ちょっと首を触りますね」
医師から、単なる風邪のときとは少し違う診察をされ、不安が募る私。
その後の医師からの言葉は「甲状腺だと思うので、血液検査をしましょう」。私にとって衝撃的なものでした。
「へ? 甲状腺ですか?」
「うん、おそらくバセドウ病じゃないかと思います。調べる項目が特殊なので、結果が分かるまで2日かかりますから、あさっての午後、また来てください。それまでは休めるなら、仕事を休んで身体を休めて」
戦々恐々とした気持ちで検査結果を…
当時の私には、甲状腺だのバセドウ病だのは、お恥ずかしながらも初めて聞くに等しいワード。単なる風邪のつもりで訪れたクリニックで、予想外の言葉が待っていたのです。
「あの~。バセドウ病だったとしたら、それってすぐに治るんですか?」と疑問に思ったことをその場で質問してみると、医師からはさらなる衝撃的な答えが。
「いや、すぐには治らないですね。年単位かな。まぁでも、薬飲めば楽になりますから」
淡々と言われたものの、年単位という単語が引っかかります。
とは言え、ここで慌てても仕方ない。仕事を休む手続きをし、とりあえず3日間は休息を取ることにしました。
しかし、家に帰っても気分の悪さやふわふわした感覚、手の震えがいっこうに収まりません。「バセドウ病って、かなりヤバいやつなのかな…」とどんどん不安が募ります。
その日から2日間の私は、インターネットでバセドウ病について調べまくり、戦々恐々とした気持ちで、血液検査の結果を待ったのでした。
そうして、「バセドウ病」の診断名がでたあとが悲劇のはじまりでした……。
次回に続きます。
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