更新日:2020-05-12 06:00
投稿日:2020-05-12 06:00
潜在的な患者も含めるとおよそ30〜60人にひとりの女性がかかると言われている甲状腺疾患。バセドウ病は、甲状腺機能が亢進する病気で、動悸や発汗、めまいや悪心、体重減少に筋力低下など、その症状は全身に及びます。治療法は投薬・アイソトープ・外科的手術の3種類とされ、多くの患者は投薬治療で寛解を目指します。
これは、投薬治療の末に、手術で甲状腺を全摘し完治に至った筆者が、2年間の闘病生活を振り返るドキュメンタリーです。
これは、投薬治療の末に、手術で甲状腺を全摘し完治に至った筆者が、2年間の闘病生活を振り返るドキュメンタリーです。
目が覚めると母がいた
手術は無事に終わって… (写真:iStock)
前日に甲状腺全摘手術が成功し、迎えた翌朝。目が覚めると、母がお見舞いに来てくれていました。「手術、おつかれさま。どう? 体調は?」と笑顔の母。
前夜に、声を出したくても出せなかった私は、恐る恐る声を出してみるとーー。
「うん、昨日より、だいぶいいかも……?」
あれっ!? 昨日のかすれ声がウソみたいに、もうある程度の声が出る!! あまりの回復ぶりに我が“耳”を疑いましたが、弱々しいながらも、ちゃんと自分の声が出ていました。
そして、術後初めて落ち着いた時間を迎えて感じたのは、「世界はこんなにも、静かだったんだ」――ということ。
術前は動悸やめまいに加え、幻聴まで出ていたので、とにかく24時間頭の奥が騒がしく、寝ても覚めても何らかの音が鳴っている状態でしたが、ようやく解放されたことに安堵し、感動しました。
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