七味の辛味がアクセント
キンキンに冷えた生ビールをグイッとやり終えたところで、これが出てきました。甘味の効いた味噌に、香ばしいそばの実。ピリッとした七味の辛味がいいアクセントになっています。猛暑日がなんだ。思わず、燗酒を頼んでいました。
味噌をなめながら、ぬるくつけてくれた純米酒をちびりちびり。大正解であります。
「そば味噌は寝かせれば寝かせるほど、味が丸くなってうまくなります。多めに作るのがいいですね。かまぼこにのせてもいいですし、ディップとして生野菜に付けてもいい。冷ややっこの薬味としても使えます。このそば味噌に、夏は刻んだ生の青唐辛子を、冬はユズの皮を混ぜ込んでもいいですよ」
作ったそば味噌をアテに、冷房を効かせた部屋でぬる燗をグビリ。自分がのんべえだと実感します。
【材料】
・そばの実 100グラム
・白味噌 200グラム
・米味噌 200グラム
・酒 175㏄
・ざらめ 100グラム
・お酢 小さじ1
・七味 少々
【レシピ】
(1)鍋に酒を入れ沸騰させてアルコールを飛ばす=強火
(2)そこへざらめを入れて溶かす=弱火
(3)ざらめが溶けたら白味噌、米味噌を入れて混ぜ合わせる=弱火
(4)味噌が溶けたらお酢、七味を入れる=弱火
(5)20分~1時間、好みの硬さになるまで練る=弱火
(6)フライパンでそばの実を茶色くなるまで炒る=弱火~中火
(7)味噌の入った鍋にそばの実を入れ、軽く混ぜ合わせたら完成=弱火
(8)食べる際に刻んだみょうが、大葉、かつお節(いずれも分量外)を添えたい
本日のダンツマ達人…松本憲明さん
▽まつもと・のりあき
築地生まれ築地育ち。大手レコード会社に所属した過去を持つ、ロックバンドの元ドラマー。メジャーデビューを約束されながら、そば職人に転身。初代であり父でもある故・好生さんの下で修業を始め、現在は母の照代さん、兄の聰一郎さんと店を切り盛りする。
▽そば処 築地長生庵
初代が考案した店の看板メニューである「冷やし鴨南蛮」をはじめとするそばはもちろん、新鮮な素材と工夫を凝らしたツマミも豊富でファン多数。中央区築地4―14―1 モンテベルデ築地101。
(日刊ゲンダイ2018年7月27日付記事を再編集)
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