「ラム酒の入ったフレンチトースト」ラムで風味を付ける口福

コクハク編集部
更新日:2020-12-22 05:56
投稿日:2020-12-19 06:00
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・月島の日本料理店「食堂 ユの木」の土屋為芳さんに、お酒のおつまみとしても美味しい「ラム酒の入ったフレンチトースト」のレシピを教えていただきました。

アツアツより冷えた状態がおつまみにいい

合う酒=ブランデー、ウイスキー(C)コクハク
合う酒=ブランデー、ウイスキー (C)コクハク

 朝食のメニューでしょ? デザートでしょ? そう決めてかかったらあまりにもったいない。銀座のある店のバーテンダーからバーで出すおつまみを相談され、雑談の中から生まれたお酒に合うフレンチトーストです。

「アツアツの作りたてより、冷えた状態のほうが、甘さが際立ちすぎず、おつまみとしてはいいと思います。カラメルソースは混ぜ過ぎないこと。色づき始めたら、あとは手早く作業してください。熟れたいちじくが手に入ったのでジャムを作りましたが、もちろん、お好みの市販のものでも十分です」(店主の土屋さん)

 板チョコの1ピースぐらいの小さめにカット。ちょっぴりお酒が過ぎた時には、コーヒーやお茶類での“締めの一杯”に添えても。

材料

・食パン(6枚切り) 2枚
・塩 少々
・有塩バター 適量

●つけ地
・牛乳 180㏄
・卵 3個
・上白糖 21グラム
・ラム酒 21グラム

●いちじくジャム
・いちじく 2個
・グラニュー糖 
 いちじく2個分の半量の重さ

●カラメルビターソース
・グラニュー糖 90グラム
・水 90グラム
・差し水 30グラム

レシピ

(1)ボウルにつけ地の材料をすべて入れ、泡立て器でよく混ぜ合わせてからバットなどに注ぎ、パンを入れて冷蔵庫で冷やして浸透させる。様子を見ながら途中で裏返しにするのがベター。

(2)いちじくジャムを作る。いちじくは皮を剥いてぶつ切りにする。鍋にいちじくとグラニュー糖を入れて強火にかける。果肉がペースト状に近くなったら火を止め、粗熱が取れたら冷蔵庫で冷やしておく。

(3)カラメルを作る。小鍋に差し水以外の材料を入れて中火にかける。フツフツし、きつね色になってきたら鍋を回して全体を馴染ませる。あめ色になったら火から下ろし、余熱で色の濃いあめ色にして差し水を鍋肌から少しずつ入れ、鍋を回して全体を馴染ませる。常温で保存。

(4)フライパンにバターと塩を入れ、1のパンを中火で裏表2分30秒ずつ焼く。バットに移して冷蔵庫で保存。包丁で小さく切って器に盛り付け、ジャムとカラメルソースをかけて出来上がり。

本日のダンツマ達人…土屋為芳さん

▼つちや・ゆきよし
 1974年生まれ、静岡・伊豆出身。地元の旅館でのバイトを皮切りに、東京の銀座や赤坂見附、大阪、箱根などでの修業を経て、40歳で独立。食べ歩きの趣味は「料理人にとっていいことしかない」。店の立ち位置を“第三者目線”で進化させ、外観、料理、雰囲気すべてが一体となった“土屋ワールド”をつくり出す。リピーターが多いのもうなずける。

▼食堂 ユの木
 市場により近い場所を求め、江戸川区西葛西から現在の月島の路地裏に移転してきたのは2018年3月のこと。お通しの代わりに「おばんざい三種」もしくは「季節の小鉢三種」を選ぶシステム。かわいらしい手書きのお品書きには、懐石を中心とした店で腕を磨いた主人による肩肘の張らない和食ベースの逸品が並ぶ。料理の多くは3ケタの価格設定。白木のカウンターで喉を潤しながら“三種”をつまみ、あれこれとメニューを吟味する時間は何物にも代えがたい。東京都中央区月島3―14―2。

コクハク編集部
記事一覧
コクハクの記事を日々更新するアラサー&アラフォー男女。XInstagram のフォローよろしくお願いします!

関連キーワード

フード 新着一覧


混ぜるだけ「甘エビのチリソース」はサルサソースがいい仕事
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・学芸大学の「farm studio #20...
ビール一択から卒業!鶏の唐揚げに辛口の白ワインが合うワケ
 フリーアナウンサーの市野瀬瞳です。ワイン好きが高じて猛勉強の末、ワインエキスパートと世界共通のワインの国際資格である「...
市野瀬瞳 2023-01-11 06:00 フード
「暗殺者のパスタ」はお出汁が飛ぶけど激旨 2023.1.5(木)
 運動不足改善&腰痛対策で縄跳びを始めたのですが(80回も飛べば息ゼェゼェ)、飛び終わると「腹が、減った……!」(byゴ...
【2022年アツかった記事】ひとりランチにお金はかけられない!卵かけご飯をチンして「即席チャーハン」に
【およねの爆速!女ひとり飯】 (2022年12月に公開したものを一部変更し、再掲した記事となります)   ※  ...
およね 2023-01-27 19:59 フード
【2022年アツかった記事】吉野家待望の親子丼 不適切発言にマジ切れした40女の食ルポ
(2022年4月に公開したものを一部変更し、再掲した記事となります)  ※  ※  ※
「鶏ハツ焼きとイチジク山椒風味」フルーツとハツと赤ワイン
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・中目黒の「Bar à Vin ムッシュヨー...
KALDIで1年間リピートしまくった食品5つ 2022.12.29(木)
 今年も残すところあと3日。1年間お世話になったKALDIで、リピートしまくった商品を5つピックアップしました。  人...
年越し蕎麦はワインで決まり!「辛口カヴァ」が超絶合うワケ
 フリーアナウンサーの市野瀬瞳です。ワイン好きが高じて猛勉強の末、ワインエキスパートと世界共通のワインの国際資格である「...
市野瀬瞳 2022-12-28 06:00 フード
団子が焼ける! コメダ和喫茶おかげ庵ルポ 2022.12.27(火)
 みなさま、コメダ珈琲店でお好きなメニューは何ですか? クリームたっぷりの看板メニューシロノワール? それともメニューよ...
クリスマスイブにぴったり! ラム酒を利かせた「生チョコ」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は京都・梅小路京都西の「西洋茶屋 山本」の山本智弘...
「焼きカチョカバロと洋ナシ」洋ナシのコンポートに七味の妙!
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は京都・梅小路京都西の「西洋茶屋 山本」の山本智弘...
新大久保で流行りの屋台グルメを食べ歩き 2022.12.20(火)
 いまや渋谷や原宿と並んで、流行の最先端の街といわれる新大久保。コロナ禍もあって、食べ歩きがなかなかできていなかったので...
ゾンビのように疲れた日に「レンジであったかチゲうどん」
 2022年も残すところ2週間弱。世間はクリスマスモード一色だけどさ……。今年中に納めなくちゃいけない仕事はまだまだある...
およね 2023-05-31 14:56 フード
山口下関「大衆酒場 三枡」で旬のふくを!2022.12.17(土)
 山口県の下関といえば、やっぱり「ふぐ」(※)。今が旬の高級魚を求めて、東京駅始発の「のぞみ」に飛び乗りました。 ...
「マッシュルームのひと皿」生と焼きで味も食感も全然ちがう
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・中目黒の「Bar à Vin ムッシュヨー...
寒い夜には「おでん」と“ベストマリアージュ”の白ワイン!
 フリーアナウンサーの市野瀬瞳です。ワイン好きが高じて猛勉強の末、ワインエキスパートと世界共通のワインの国際資格である「...
市野瀬瞳 2022-12-14 06:00 フード