彼からの惜しみない愛情で移住を決意
京香さんが敦さんを好きな一方通行の愛ではなく、敦さんも京香さんを愛しています。
敦さんからは、出会って1カ月後に「結婚を前提におつき合いをしてください」と言われ、2カ月後にはプロポーズされたそうです。
いまは一緒に住む家探しを始めている最中。仕事の都合で長野県東部を離れられない敦さんを考慮して、同地で検討中です。
都内が勤務地の京香さんは、「リモートワークが増えたので、出勤日は新幹線通勤をします」と言いますが、居住地の変更は仕事のみならずプライベートも左右する人生の岐路。
大胆な決意ができたのは、もしかして敦さんに深く愛されている実感があるのでは……?
「そうかもしれません。カッコよく言えば、敦さんに愛されているという自覚があるから、自分の環境を変えることもいとわないのだと思います。彼は、やさしくてマメで家事上手。都内と長野県で離れているときは、マメに電話で話をしてくれます。
私はこれまでずっと独りだったので、電話で声を聞くだけで心の拠りどころになるんです。『明日も仕事を頑張ろう』と思える彼の存在は、私の活力です。
しかも彼は、奥様と別居以降は一人暮らしで家事をし続けているので、私よりも料理上手。彼の自宅にお邪魔したときは、1週間に一度ぐらいは料理や洗濯をしますが、基本は彼の担当です。私は罪滅ぼしに、お皿洗いを担当しています。洗濯や掃除も、彼が買って出てくれます。
仕事のために彼が飼っている大型犬2頭と私が、彼に面倒をみてもらっている状態です(笑)。
彼にはお子さんが3人いらっしゃるので、お子さんたちが『お父さんと一緒に暮らしたい』と言ったら、私はどうすればいいのかという迷いもあります。ですが、不安要素を数え上げたらキリがありません。愛し、愛されている彼となら、一緒に乗り越えられるという覚悟はできています」
「女性は愛されたほうが幸せになる」の真実
マメにケアしてくれて、生活面でもサポートしてくれる敦さん。素敵です!
京香さんの言葉を受けて筆者は、「女性は愛されたほうが幸せになる論」の誤解を解いておきたいと思います。女性は、自分がそれほど愛していない人から愛される“だけ”では幸せにはなれません。自分至上、最高に愛している人から、自分を上回る愛情を注がれてこそ、女性は幸せになれるのだと。
その証拠に、お2人は心身ともに支え合えている関係です。
「私はコロナが収束したら海外へ2年間、仕事で赴任することにも敦さんは理解を示してくれました。『一緒にすごせる時間が限られる時期があっても、心がつながっていれば大丈夫。お互いに仕事を尊重し合えているのだから、問題ないよ』と言ってくれたときは一安心しました。その言葉が、結婚に前進する大きな要因になりました」
「心がつながっていれば大丈夫」という言葉を伝えられるなんて! 敦さんは、女心の勘所を押さえられる男性なのでしょう。
前回、お見合いや結婚相談所に登録する男性は、女性経験が少ない人が多いとお伝えしました。
一方で敦さんのように、女性の心に寄り添ってくれる男性が登録していることも現実だと教えてもらいました。結婚する相手とは、どこで出会えるかわからないという一例です。京香さんのお話しを伺って改めて思いました。「出会いがない」と嘆く40代以上の女性こそ、さまざまな媒体を駆使して選択肢を広げてみてはいかがかと。
佐伯京香さんのケースを統括しての学び
【前々回】
・元パートナーを忘れられずに未練タラタラ……という男性は、実は珍しくないのかもしれない。自分との関係を直視してくれず、「1人でいるより2人でいるほうが寂しい」という関係になりがちであれば、清算したほうがいいのかも。
・女性の婚期を考慮してくれない男性とは、結婚を望むのであれば別れて正解。独身女性と不倫をする既婚男性も、相手の婚期には無頓着!
・相手に「~してくれたら」、「~してあげたのに」という感情を抱いてしまったら、それは別離のタイミング。
【前回】
・40歳以上の大人婚を望む女性は、自身の市場価値を客観視し、お相手への条件は極力絞り込む。
・たとえ自分好みではなくても、初対面で判断をしない。
・お見合いや結婚相談所に登録する、男性の実情は事前に把握しておく。
・締め切りのない婚活は、「婚活疲れ」を誘発しかねないため、期限を決める方法はアリ!
【今回】
・「誠実」と感じる基準は人それぞれ。婚活中は他者のアドバイスに傾倒するのではなく、自分基準で「誠実さとはなにか」を見極めておくといいのかも。
・「夫婦は合わせ鏡」。「誠実」というワードでつながることもあれば、「夫婦関係は修行」という言葉もあり、正反対の気質同士が婚姻するケースも珍しくある。
・お見合いや結婚相談所への偏見はNG! やさしくてマメで家事上手なうえに胃袋をつかんでくれて、女性の勘所を押さえてくれる男性もいる。
・結婚前に不安要素を数え上げてもキリがない。「心がつながっていれば大丈夫」と思える相手とであれば乗り越えられる。
・「女性は愛されたほうが幸せになる論」の真実とは。女性は、自分がそれほど愛していない人から愛される“だけ”で幸せになれるという意味ではない。自分至上、最高に愛している人から、自分を上回る愛情を注がれてこそ、女性は幸せになれる。
※シリーズタイトルの「確率8%」とは…5年に一度実施されている国勢調査の直近データを基に、2010年の45歳の未婚男女が5年後の2015年までに何%結婚できているかを算出したもの。「コクハク」は40代50代大人婚の"リアル"を物語る数字だと考えます。
取材協力:日本仲人協会
ラブ 新着一覧