アンガーマネジメントのススメ~怒りを伝えて我慢にさよなら

山崎世美子 男女問題研究家
更新日:2020-12-19 07:54
投稿日:2020-12-19 06:00

怒りが込みあげてきたらタイムラグをおく

 怒りが湧き起こったら、タイムラグを置くというのはアンガーマネジメントで繰り返し解説していることの一つです。

 瞬間湯沸かし器のように怒り→ぶちまけるの一直線では、下手をすると人間関係を破壊してしまう危険性を秘めています。暴力や事件に発展してしまうと、一時的な感情で全てを失うことになりかねません。

 一度その怒りの場から離れる・外に出る・違うことを考える・深呼吸してみる・夜ご飯の献立を考えてみるなどの気分転換はとても効果的なのです。

 アドレナリンが出た後、沈静化していくのは5秒後からと言われているので、怒りが沸いてきたら秒カウントしてみる5秒・6秒ルールなどを聞かれたことがある人も多いのではないでしょうか。

 時間を置くと冷静になることができます。試してみてね!

嫌われてもいいという勇気を持つ

 さて、B子さんが書いたメールの内容を拝読すると、我慢を教えられていたからか、内容はさほど過激ではありませんでした。

 実に淡々と的確に自分が感じた、されて嫌なことを綴っていました。普段は愛想笑いをしながら曖昧に話すことを、にこりとも笑わずにハッキリと伝えているような文章でした。

 気まずさを減らしたい気持ちと、言いにくさから笑って遠慮気味に話す癖のある人こそ、大事なことは笑わずに話すトレーニングをしてみてください。

 落ち着いた口調できちんと伝えてみましょう。話し終わったら「~~ということなんだけど、ごめんね。ハッキリ言っちゃって」で締められたら完璧です。

 笑顔も最後ならOKです。

相手は思うより気にしない

 その後、B子さんは思いきって、作成したメールを同僚に送りました。

 結果は「B子さん、勝手なことばかり言ってごめんなさい」という反省と謝罪の返信があったそうです。

「なんかすごくスッキリしました!こんなこと言ってもいいんだ。言えた自分にも感動しました。相手は怒らないんですね。びっくりです。」

 長年培われてきた我慢の精神から少し離れることが出来て心が晴れ晴れとしたと言います。

 いじられても何をされても言い返さないニコニコした人に対してエスカレートした言動をする人って存在します。

 きちんという時は言いますよ!という姿勢を相手に見せるのは生きやすさと言う意味でも、とても大切です。

 怒りを適切に伝えることが出来れば普段おとなしくても一目置かれるので、気に障ることを言われる回数も減ります。是非自分の心を守るために淡々と表現してみましょう。伝えられた相手はさほど気にはしません。

山崎世美子
記事一覧
男女問題研究家
「平成の駆け込み寺」として、人間関係、男と女をテーマとし、さまざまな悩みを抱える相談者に的確なアドバイスを送り、心のケア・親身なカウンセリングで一躍人気者となる。TV、ラジオ、雑誌、さらに講演会などからも依頼が多数。いま最も注目されている専門家である。YouTube「せみこの恋愛大学」毎週水曜配信中。
公式HPブログInstagramTikTok

ライフスタイル 新着一覧


増える通り魔的事件、現代人の「狙われやすい」歩き方。危険時に身を守る方法とは【元警部が解説】
 神戸市のマンションで24歳女性が刺殺された事件は、見知らぬ男に50分間つけ回された末の凶行だった。犯人は数日前から神戸...
「色恋営業」は人を選ぶ? スナック嬢が教える“地味に長続きする”接客テクニック
 夜の世界は接客業。来ていただいたお客さんになるべく気持ちよく、そしてなるべく多くのお金を継続的に落としてもらわなければ...
元芸能人「売れるため覚悟を決めた」“暗黙の関係”を選んだ女の後悔。スポットライトの裏で失ったもの
 芸能界の華やかさに憧れて飛び込む若者は多い。しかし、その裏には語られにくい現実がある。元タレントのAさん(仮名・30代...
見返り猫が尊すぎる!神聖なる“たまたま”を近くで拝める幸福よ…
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
なぜおばさんは“早朝ウォーキング”するのか? 運動音痴の私が中年になって実感した朝
 女性なら誰でも通る茨の道、更年期。今、まさに更年期障害進行形の小林久乃さんが、自らの身に起きた症状や、40代から始まっ...
ふわぁ~眠すぎる…でも寝ちゃダメ! 一瞬で覚醒できる「私の目覚まし対策」6選
 仕事中、急な眠気に襲われて意識が飛んでしまう…。社会人なら誰しも一度は、もしくは日常的に経験しているのではないでしょう...
不安体質は性格のせいじゃない、変えられない自分を責めないで。穏やかな生活を送るコツ【専門家監修】
 2012年に59歳で亡くなったロック歌手・桑名正博さんとアン・ルイス(68)の長男でミュージシャンの美勇士さんや、タレ...
なぜ『鬼滅の刃』は心に響く?ボロボロだった女が“ある台詞”で救われた話「雷に打たれたような衝撃でした」
 最終決戦が描かれる映画三部作の第一章が公開され、アニメの歴史を塗り替える伝説を打ち出し続けている『鬼滅の刃』(フジテレ...
SNSだらだら、安物を爆買い…全部やってる! やめらない“ムダ習慣”7つがじわじわ刺さる
「やめたいのに、なぜか続けてしまう」そんな“惰性の習慣”に心当たりはありませんか? 毎日の行動の中には、「なんとなく」「...
生きる伝説、“スター★にゃんたま”の貫禄あふれるポージングを見よ!
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
「自慰行為」の語源になった人物の悲劇。“悪いこと”と罰された本当の理由
 職場や近所、SNS界隈に現れる「残念な人」、いますよね。実は今から約2000年前から現在に伝わる「聖書」にも「残念な人...
「イラつく顔ね」にグサッ…義母が放った“ひどい言葉” 5選。離婚すればってそりゃないよ~
 嫁姑の関係が悪化する原因の1つに、姑の悪意ある発言があるのかもしれません。こんなことを言われたら、姑への憎悪が膨らむの...
【動物&飼い主ほっこり漫画】連載特別編「ハルちゃん 幼少期の思い出」
【連載特別編】  ベストセラー『ねことじいちゃん』の作者が描く話題作が、「コクハク」に登場!  11月下旬発...
「うちはもっとヤバいよ!」え、不幸話で勝負してる? 聞いてて疲れる“愚痴LINE”3選
 人に不幸話をするときは、いくつか気をつけるべきポイントがありそう。なぜなら「それって不幸自慢?」とウザく感じる人が少な...
「着飾るのは何もないから」偽セレブがマウントを取る理由。“本物の令嬢”の前で見つけた本当の自分
 綾乃は千代田区の高級マンションから武蔵小杉に2年前に引っ越して来た。セレブ気取りの綾乃は同じマンション住人でさえない ...
「あの人が…なんで?」地味ママの“富豪人脈”に呆然。勝ち組を演じていた女の勘違い
 綾乃は千代田区の高級マンションから武蔵小杉へ2年前に引っ越して来た。以前の土地では、富裕層中心のママ関係に居づらさをお...