半身が難しければ足や手羽などで切り分けても
最近は、鶏の唐揚げが人気です。半身の骨つき肉を揚げるとなると、食べ応えは格別。暑い夏、ビールに最高のおつまみですよね。でも、難しくないですか?
「丸鶏を買ってきて、半分に切ったら、味をつけて一晩寝かせるんです。で、味がしみ込んだ鶏を低温調理して、ウマ味をギュッと閉じ込めます。出来上がりに時間はかかりますが、手間はほぼそれだけです」
なるほど、調理する前の下味が大事ってわけ。足の部分の骨つきをパクリと頬張ったカメラマンは「めっちゃウマいな」とむしゃむしゃして、グラスのビールを飲み干しました。もう一度、「あー、ウマい」。
鶏にむしゃぶりついては、ビールで流し込み、ビールが胃に落ちるとまた鶏にむしゃぶりつく。一度口にすると、このロールが止まりません。オールシーズンウエルカムでも、特に暑い夏の鉄板メニューです。
「家庭で半身のままを揚げるのが難しければ、足や手羽などで切り分けてもいいですよ。ウマ味はやや逃げますが、油は少なくて済みますから」
下味を変えたり、揚げた鶏に七味などをかけたりしても楽しめます。応用するのがまた面白いんです。
材料
・丸鶏 2分の1羽
・塩 適量
・コショウ 適量
・鶏ガラスープの素(顆粒) 適量
レシピ
(1)丸鶏を半分に切る
(2)1に塩、コショウ、鶏ガラスープの素をまんべんなくまぶして、密閉袋などで一晩寝かせる
「カレー粉や中国の五香粉などを加えてもウマいっすよ」
(3)2の空気をしっかり抜いた上で、低温調理機で63度で1時間半ほど加熱する
(4)3を180度の油で6分揚げて、適当に切り分けると出来上がり
本日のダンツマ達人…村山正人さん
▽村山正人(むらやま・まさと)
焼き鳥屋やアジア料理店で修業し、この店へ。7年前に信号で出くわした外国人のモヒカンにしびれて開眼。両サイドは最愛の妻にカットしてもらい、中央部分は床屋で整える。料理を出すたびに「はい、どうぞー」ととにかく低姿勢。
▽あんぽんたん
「口が悪い」を自任するオーナー・マサと、親しみあふれる料理人マサが「簡単でウマい」をテーマにメニュー開発や食材探しに励む。料理は多くがワンコイン。ダブルマサの掛け合いが常連客をひきつけ、笑いが絶えない。東京都杉並区高円寺南4―49―1。
(日刊ゲンダイ2021年7月31日付記事を再編集)
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