卵を半熟に仕上げることに集中すべし
「男性はみんな卵料理が大好きですよね」と、今回のメニューは「スペイン風目玉焼き」。
“フラメンカエッグ”と呼ばれるアンダルシア地方の郷土料理で、真っ赤なソースの中に半熟卵の黄色がとろ~り。フラメンコダンサーの衣装のような華やかな見栄えからこの名がついたというだけに、インスタ映えもバッチリ。来客へのおもてなしにも使える一皿ですよ。
本来は“カスエラ”と呼ばれる陶鍋で調理をし、そのまま食卓にサーブしますが、小さめのフライパンや小鍋、土鍋でももちろんOK。
「トマトジュースを使うので、味つけはいっさい必要なし。野菜を炒めるとき、パプリカパウダーを一緒に炒めることで風味が増し、トッピングした生ハムの塩気が調味料代わりになるんです。おいしさの決め手は、卵を半熟に仕上げることに尽きます。そのときばかりは目を離さずに」
合わせる酒は、同じくアンダルシア地方の町、へレスで造られるシェリーを。
「甘口から辛口まで、さまざまなタイプがありますが、さっぱりしたタイプのマンサニージャをきりっと冷やしてどうぞ」
【材料】
玉ねぎ 1個
赤パプリカ 2分の1個
生ハム 1枚
オリーブオイル 大さじ2
パプリカパウダー 適量
白ワイン 50ミリリットル
トマトジュース 300ミリリットル
卵 3個
フランスパン 適量
【レシピ】
1. 玉ねぎ、赤パプリカは5ミリ角くらいに切り、生ハムは4等分にする。
2. カスエラ(なければ小さめのフライパンか小鍋)にオリーブオイルを熱して玉ねぎを炒め、しんなりしたら赤パプリカとパプリカパウダー小さじ1を加えてさらに炒める。
3. 全体に油がまわったら白ワインを加え、沸騰したらトマトジュースを加える。
4. 再び沸騰したら卵を割り入れ、グツグツしてきたら蓋をして弱めの中火に。卵の表面がうすく白くなったら蓋を開け、生ハムを加えてパプリカパウダーを振り、パンを添えて鍋ごと食卓へ。
本日のダンツマ達人…深味雄二さん
▽ふかみ・ゆうじ
山梨県出身。辻調理師専門学校を卒業後、「株式会社ひらまつ」に入社。東京・広尾「ヴィノッキオ」、原宿「メゾン・ド・オペラ」を経て、芝公園「クレッセント」へ。2001年のオープン時から銀座「マルディグラ」のスーシェフを12年間務めた後、「ひらまつ」で知り合い「マルディグラ」で共に働いたオーナーの兼安聡子さんに誘われ、2013年から「イバイア」の料理長。
▽イバイア
肉料理に定評のあるカジュアルビストロ。埼玉県にあるオーナーの自家菜園から届く季節の野菜料理も人気。17~24時(22時LO)、月曜定休。東京都中央区銀座3―12―5 1F 地下鉄東銀座駅A3出口から徒歩5分
℡03・6264・2380
(日刊ゲンダイ2018年1月17日付記事を再編集)
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