大阪の串カツから発想
レシピのアイデアが泉のように湧いてくる卜部さん。食材や調味料を見たときに、パッと思いつくといいます。足し算と引き算を掛け合わせて……と始めるのが楽しいそうです。
「みんなが好きな食べ物を放射状にのばしていけば、たいてい失敗することはありません。今回のレシピは、大阪の串カツで人気メニューのレンコンと紅しょうがをアレンジしてみました」
人気第1位と2位の組み合わせ、ということになりますが。
「本当は、レンコンの穴に詰めようと思ったんですけど、今日のレンコンは穴も小さいし、なんだか根気がいりそうだから挟むだけにして焼きました(笑い)。家でつまみを作るなら、簡単が一番です」
焼き色がついたレンコンに、トロリとしたタレがよく絡みます。シャキシャキとした食感で、歯ごたえもいい! 紅しょうがは控えめながら、時折、辛酸っぱさで爽やかに存在を主張しています。山崎のハイボールをグビッとして、また一口と箸で運びます。
「紅しょうがの串カツって、なんで? って思うでしょう? 最初は私もそう思いました。でも、しょうがが嫌いじゃなかったら、クセになりますよ」
確かに止まらなくなるおいしさです。
【材料】
・冷凍エビ 2匹
・レンコン 4枚
・紅しょうが 大さじ1
・片栗粉 大さじ1
※合わせタレ
・濃い口醤油 大さじ2
・みりん 大さじ2
・砂糖 大ざじ1
【レシピ】
1. エビは背わたを取って殻をむき、片栗粉で洗って汚れを落としてたたき、刻み紅しょうがをまぜる。
2. レンコンは1センチ幅にスライスして水にさらす。
3. レンコンの穴に1を詰めるか挟み、片栗粉をつける。
4. フライパンに油をひいて両面を焼き、合わせタレを絡める。
本日のダンツマ達人…卜部吉恵さん
▽うらべ・よしえ
広島県出身。管理栄養士として3年間、食品会社で研究開発に携わったあと、病院で栄養指導を行う。患者を指導していくなかで栄養指導型の食事どころがあればという思いが募り、28歳で「和旬 撫子」を開店。
▽「和旬 撫子」
旬の素材を用いた「四季かヲる料理」をコースで提供している。栄養指導型でカロリーやバランスにこだわり過ぎるよりも、おいしく食べる方が心が健康になり、人にとって“栄養”になるという思いがどの料理にも込められている。大阪市中央区東心斎橋1―6―19 YAMATOビル2階。
(日刊ゲンダイ2019年3月23日付記事を再編集)
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