20代派遣OLの告白「私、不倫相手と同じマンションに…」#6

蒼井凜花 官能作家・コラムニスト
更新日:2021-09-17 06:00
投稿日:2021-09-17 06:00
「同じ敷地内に立つマンションの別棟」に不倫相手と住むH美さん(27歳・派遣)。LINEでの連絡は毎日、そして3日に一度はH美さんの部屋に訪ねてくるマメな彼――不倫が始まってから1カ月半が経過した。
 彼とのセックスは狂おしいほど甘美で、抱かれるたびに性感が研ぎ澄まされ、女の悦びを謳歌する日々だ。ある日、社内の女性限定Zoom呑み会の際に、彼をこっそり招いて――。待望の最終話。
 前回までの話はこちら→第1回第2回第3回第4回第5回

女性限定Zoom呑み会に彼を…

彼の持ってきたイタリア白ワインで乾杯(写真:iStock)
彼の持ってきたイタリア白ワインで乾杯 (写真:iStock)

――呑み会では、こっそり不倫相手のGさん(45歳・自動車メーカー・妻子アリ)をお呼びした。スリリングな呑み会の内容をお聞かせください。

「はい、女性限定Zoom呑み会のメンバーは、私を入れて計5名。社内の仲間ですから、彼も知った顔です。

 私はデスクにPCを置き、イスに座りました。彼は、私のPC画面に映らないよう、デスク横のソファーに座って、女同士の会話を聞いていましたね。彼の持ってきてくれたイタリアの白ワインで乾杯し、彼もこっそりZoom呑み会に参加という感じです」

――女性限定の呑み会は「女のホンネ」丸出しですから、ある意味ドキドキですね?

「はい、案の定、話題は自然と『恋愛』に流れましたね。

 既婚者の先輩たちは『夫とはセックスレスだから、ラブホに出張ホストを呼んじゃった』とか『既婚者のマッチングアプリに登録したわ。セフレが欲しい』などとけっこう過激な経験を披露し、それにつられて独身の女性も『生活が苦しいからパパ活してる』とか『実は、二股かけているの。ひとりは家柄と経済力はあるけど、セックス偏差値が最悪。アソコも小さいの。もう一人はイケメンの音楽関係なんだけど、本業だけじゃ食べて行けず、深夜の工事現場でバイトしてる』など、あけすけに打ち明けていましたね」

突如飛び出した「略奪婚」という言葉

いつかは妻の座にのしあがれる?(写真:iStock)
いつかは妻の座にのしあがれる? (写真:iStock)

――男性が聞いたら卒倒しそうな内容ですね。

「はい、横目で彼を見ると、ギョッとしていました。女の呑み会って本当に暴露大会ですよね。で、メンバーの一人が私に『H美はどうなの? 遠距離恋愛の彼がいたはずよね』と、話を振ってきたんです。

 私は正直に、『北海道に彼がいるけれど、ほとんど連絡し合わないし、このまま自然消滅かな』と言いました。皆が暴露大会で盛り上がっているのに、私だけはそっけない話で、ちょっと場が白けたでしょうか。

 そのうち、社内の男性陣の話になったんですね。

 一人が、『○○さんのタレ目が好きなんだけど、どう?』と言うと、別の子が『ええー! ねっとりした目つきで、生理的にムリ!』と笑い、他にも『△△さんのぽっちゃり気味なところ、癒されるわー』とか『◇◇さんは、顔はイマイチだけど低音ボイスがめちゃくちゃ好き』あるいは『知ってる? □□部長の奥さんて前妻から奪い取ったのよ。略奪婚なんてスゴいよねー』と、再び大盛りあがりです。

 私は『略奪婚』というキーワードに反応しました。

 もし、Gさんと親密な関係が続けば、いつかは妻の座にのし上がれるかしらと……。

 そうしたら、一人が『Gさんはどう? 長身で塩顔が素敵!』と言い出したんですね。すると、他の女性も『わかるー、メガネが似合って男の色気がある』と褒めちぎりだしたんです。

 彼を見ると苦笑していましたね。

 私は笑顔でうなずくだけにとどめましたが、“やっぱりモテるんだ……。でも、今は私のモノ”と些細な優越感に浸っていました。そして、あいかわらず頭にあるのは『略奪婚』の三文字です」

蒼井凜花
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官能作家・コラムニスト
CA、モデル、六本木のクラブママの経歴を持つ異色の官能作家。近著に「CA、モデル、六本木の高級クラブママを経た女流官能作家が教える、いつまでも魅力ある女性の秘密」(WAVE出版)、「女唇の伝言」(講談社文庫)。
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