このコロナ禍で一変…簡略化した「知人の葬儀」への対処方法

斑目茂美 開運花師
更新日:2021-11-03 06:00
投稿日:2021-11-03 06:00

「密葬」「家族葬」「直葬」の違いとは

密葬っていわれたけど、意味がわからない

「小規模のお別れ式」として、家族葬と混同しがちでございますが、密葬と家族葬は別物。

「家族葬」とは、故人の家族や親せきなどが執り行うシンプルな小規模葬儀のことで、お通夜がない「一日葬儀」も最近の流行。

「密葬」とは、一般の参列者は呼ばずに、とりあえず近親者のみで内々に行う葬儀のこと。同じ小規模葬儀でも、密葬は家族葬と違って後日「お別れ式」や「本葬」「社葬」をやる前提が多いので、密葬の場合、その後の連絡を待つか、とりあえず枕花(亡くなった方の枕元に置かれる花)やお骨の横に置かれる後飾りの花としてお花を贈る選択肢がございます。

家族葬で執り行われた

 家族葬の日時や場所をお伝えされていなかった場合、さまざまな事情でご遺族は「参列ご遠慮願いたい」という意思があることをご理解いただきたいのでございます。そういった場合、参列だけでなく供花や香典もご遠慮なさるご家族も多いように思われます。

 アナタとご家族とのお付き合いの度合いにもよりますが、もしも香典だと気を遣わせてしまうからお花だけでも贈りたいのでしたら、お返しなどのご遺族のご負担にもならず、気持ちがお届けできるご予算はだいたい3000円から5000円程度

 香典も贈るけれど、お花もという場合は3000円位が妥当。贈られるタイミングは、ご葬儀の後が比較的受け取ってくださる可能性がございます。更にご遺族に気を遣ってもらわないようにお盆やお彼岸などのタイミングを選択なさる方もいらっしゃいます。ご自身でお持ちになるのもよいですが、お花屋さんなどの第三者がお届けにあがるという選択肢もございます。

葬儀がない

 直葬(火葬場でのお別れ)は、経済的な理由や高齢・親族がいないなど、取り立てて呼ぶ相手がいない、葬儀で多くの人とかかわるという心の負担を軽減させたいご遺族にとっては、シンプルで意義のある方法でございます。

 また直葬が故人の死を悼む本来の葬儀のあり方と思われる方もいらっしゃって、葬儀スタイルへの価値観の多様化の表れのような気がいたします。

 直葬といえども、お坊さんを呼んでの読経の有無や、近親者だけ、近しい知り合いも参列など、そのスタイルは一つではございません。

 直葬も家族葬同様、直葬の前情報をご遺族からいただいていた場合は、参列OK。ささやかな手向けの花もOKと思っていただいてお間違いございません。この場合、お棺の上に乗せる花束(2000円~3000円程度)やお棺の中に入れるお別れ花をお持ちになる方が多いのも特徴でございます。

ライフスタイルの多様化

 核家族や共働き家族が増え、高齢家族など地域でのコミュニティ縮小や希薄化により、葬祭業もライフスタイルと同じく多様化しております。今まで慣例として行われていたものが、これからは必ずしも当たり前なことではなくなったと感じるのは、ワタクシだけではないはずでございます。

 最後に、以前ご来店なさったご高齢の女性から伺った忘れられない会話がございます。

 仲の良かった近所の友人が亡くなり、離れて暮らす故人のご子息から「葬儀は家族葬だからご遠慮ください」と断られたとのこと。

「長い闘病生活から亡くなって解放されたお友達に最期のお別れすらできないなんて。子供には計り知れない付き合いが親にだってあるのよ。ずっと仲良くしてもらっていたのに、こんな悲しい話はないわ」

 考えさせられる一言でございます。

 親しい人との最期のお別れにお花が慰めのアイテムとして役立ってくれることを……遠いお空の向こうからお祈りしておりますよ~。

斑目茂美
記事一覧
開運花師
半導体エンジニアを経て花業界に転身。イベント・ホテルなどの装飾も手がける生花店を営む傍ら、コンテストで優勝・入賞を重ね、雑誌・新聞等に作品を発表する。神奈川各所にて花教室を開催。障害者支援も花で実践。悩ましくも素敵なお客様を「花」で幸せへと導く道先案内人。ブサかわ猫店長「さぶ」ともに奮闘中。Facebookやってます。

関連キーワード

ライフスタイル 新着一覧


「どうせ私なんて…」自己肯定感が低い人が陥る“恋愛のワナ”
 生活様式や経済環境の変化で、不安を感じやすい状況が続いていますよね。自分に自信が持てない状態――「自己肯定感が低い」状...
離婚直後だからこそ…!新しい交友関係に飛び込むメリット
 離婚したばかりの時って、なんとなく世間に後ろめたい気がしませんか。私は人と会うのが怖くなり、友人の結婚式をお断りしてし...
冷えたガラスが気持ちいい♡夏が苦手なフワフワ“にゃんたま”
 きょうは、空中浮遊のにゃんたまωにロックオン。  長毛種の猫にとって、日本の夏は……湿度サイアク! あつくるしい...
「天命」を受け入れ死にゆく友人へ…最期にしてあげたいこと
 考えてみるとお花屋さんというお商売は、亡くなるご本人やそのご家族、あるいは、その知人との距離が微妙に近い不思議な職業で...
ガリガリ~♪ 爪とぎでストレス発散の揺れる“にゃんたま”君
 きょうは、爪とぎ中のにゃんたまωにロックオン。  ガリガリガリ♪♪♪ ストレス発散!きもちイイな~!  猫...
貯金がないのに急な入院や手術…高額療養費制度で乗り切ろう
 病気入院や手術が急に決まったとき、すぐに直面するのが治療費と収入に関する不安です。例えば日本人女性に多い子宮頸がんは若...
気になる白猫を見つめて…片思い中の“にゃんたま”の後ろ姿
 仲間たちが噂していた「白ユリのような可憐な女の子」があっちにいる!!!  きょうは、スグに声を掛けず、まだ若い白...
香りが苦手な人も ニューヨーカー直伝「パクチー」の食べ方
 アメリカ、特にニューヨークではメキシコ料理、ベトナム料理、中華料理が人気です。そして、それらの料理にはパクチーがよく使...
美意識を刺激 知的なアナタを演出する「グラマトフィラム」
 ネコ店長「さぶ」が率いる我がお花屋さんには、おかげさまで最近ネコ以外の生き物も生息するようになりました。いや、無理やり...
電話の主は意外な人物…浮かび上がった“怪しい女性”の存在
 郊外に念願の一軒家を手に入れた、1組の「パワー夫婦」。会社への通勤には少々不便な地でも、テレワークがメインの今は「少し...
聖なる秘密の島で出会ったカッコイイ見返りイケ“にゃんたま”
 尊いにゃんたまωを求めて遠い島へ。  地図上で見つけにくい、ここは神聖なる秘密の「にゃんたま島」。  初め...
栄養士が太鼓判!“幸せホルモン”がアップする食べ合わせ3選
 梅雨が明け、いよいよ本格的な夏の到来です。例年ならばバーベキューや旅行など、楽しみがたくさんある季節ですが、外出や旅行...
男女にモテる優しい女性の特徴5選!本当の優しさを身につけるには?
 いつでもニコニコしていて優しい女性、あなたの周りにいませんか? そういった女性は男女問わず、人気があるでしょう。しかし...
身を滅ぼしてもウソがやめられなかったコスプレ虚言癖男の話
 一生に一度も嘘をついたことのない人はいないでしょう。人をだます悪質な嘘をつく人は少ないと思いますが、隠しごとをしたり、...
ハードボイルド“にゃんたま”のタフでクールな姿に惚れ惚れ♡
 きょうは、惚れ惚れするにゃんたまωに出逢いました。  張りがあって、形も色も……なんて美しいのでしょう! ...
男性も女性も憧れる♡ “ハンサム女子”の外見&性格12の特徴
 近頃、外見も性格も男前な“ハンサム女子”が大人気。男性も女性も憧れるハンサム女子には、一体どのような特徴があるのでしょ...