シンママの「ママ友」問題!“本当の友達”になるのは難しい?

孔井嘉乃 作詞作曲家・ライター
更新日:2022-03-02 11:16
投稿日:2022-03-01 06:00

シングルマザーというフィルターを通さずに見てくれるママ友

 シングルマザー世帯の割合は、全体の1.42%くらいだそう(参考:2015年国勢調査)。実際、シングルマザーで育児をしているママと知り合う機会はすごく少ないです。

 離婚をしたこと、シングルマザーであることは、何も隠すことではありません。それでも、なんとなく空気を読んでしまいます。偏見なく受け入れてくれそうなママと、そうでないママ。話をしづらい時点で、私も“遠慮”という防衛をしてしまいます。

 ところで。幼稚園で仲良くなったママ友の中に、歯に絹着せぬ物言いが実に気持ちいい方がいます。

「あなたのうちはさ、ほら、旦那もいないし、ほんと気楽よね!」「私も実家に出戻りたい!」なんて冗談混じりに言われ、そのたびに大笑いする私。

 でも、「卒園したらあんまり会えなくなるけど、飲みに行ったりしようね! 友達だしさ!」なんて可愛いセリフを、帰り際に言ってくれたりもします。

 私が安心して心を許せるのは、彼女の嫌味や計算のない本心が見えるからでしょう。シングルマザーというフィルターを通さず、彼女は人として私と接してくれています。そして、私を嫌いじゃないだろうことも? 分かっているつもりです(笑)。

ママ友から「友人」に変わる時

 息子の友達が増えていくに連れて、増えていくママ友。各家庭がどんなふうなのかは、それぞれが自ら喋らない限り、知るよしもありません。

 いろんなことを話し合えるママ、一定の距離を置いてお付き合いが続くママ、どうにもこうにも仲良くなれなさそうなママ、と、本当にさまざま。ママ友だって、合う合わないはあると思うんです。でも、それはきっとわざわざ伝え合わなくてもお互いに感じていて、我が子のために、世間体のために、ぬるくゆるく関係を続けていくことがほとんどでしょう。

 でも、そんな中でお互いに気が合うことを感じたり、ふとした時に思い出したり、会いたいなと思ったら、それはきっと、ただの「友人」や「親友」と呼べる関係です。

 いろんなことはあれど、これからも息子がきっかけとなり、私も「ママ友」との交友関係が広がっていきます。そんな中で、一生涯の友が増えていくかもしれません。そう考えると、これからはじまる小学校生活も楽しんでいけそうな気がします。

(文:孔井嘉乃/作詞作曲家 イラスト:こばやしまー/漫画家)

孔井嘉乃
記事一覧
作詞作曲家・ライター
3歳からピアノを始め、現在は作詞作曲家&シンガーソングライターとして活動中。2014年からウェブライターとしての活動を開始。得意ジャンルは美容、恋愛、ライフスタイル。コスメコンシェルジュ、日本化粧品検定1級、ベビーマッサージ資格、乳児心理+児童心理資格取得。
2016年、ママユニット「mamakanon」を結成。活動5年目にして、YouTube再生回数1,200万回達成。2020年、フレンチシンガーバイオリニストソングライターとのDuo「ellipsis」を結成。両者の絶対音感を活かしてカバー演奏などを行う。
1児のママ。特技は早起き。ウィスキーが好き。

◇孔井嘉乃公式サイトmamakanon公式 YouTubeチャンネルellipsis公式 YouTubeチャンネル

関連キーワード

ライフスタイル 新着一覧


出費額は100万円!? なぜ筋肉マッチョは「ミスターコンテスト」に挑むのか
 女性の外見や内面の美を競うミスコンテスト(以下、ミスコン)。ルッキズムの議論が広がる昨今、ミスコンの意義を問う議論が絶...
記憶鮮明な阪神・淡路大震災発生前夜の“異変”。冬眠モードのカメが突然大騒ぎして…
 8月8日16時42分ごろ、日向灘を震源とする最大震度6弱の地震が発生。その後、気象庁が初めて「南海トラフ地震臨時情報(...
“たまたま”チェックに余念のない茶トラ君♡ 写真集の表紙になれるかな?
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
「妊娠アウティング」経験者たちのエピソード 悲劇はどうすれば防げたのか
 皆さんは、「妊娠アウティング」という言葉を知っていますか? もしかしたら、実際に被害を受けたことがある人もいるかもしれ...
あの人気観葉植物が地震を予知!? 植物の異変から事前兆候を察知する話
 テレビ画面に映し出される南海トラフの「巨大地震注意」の文字…。不安で心が押しつぶされそうになりますな。ワタクシが生...
アプローチ中のおんにゃの子は塩対応? “たまたま”の恋の行方にドキドキ
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
盆地を見下ろす丘で
 盆地を見下ろす丘で。  くるくると回る風に吹かれ、空に風の交差点を観た。
ほっこり癒し漫画/第79回「来るかな? ニャー」
【連載第79回】  ベストセラー『ねことじいちゃん』の作者が描く話題作が、「コクハク」に登場! 「しっぽのお...
「女郎花と男郎花」読める? ヒント:ジョロウは間違い。初秋に愛でたい
 知っているようで意外と知らない「ことば」ってたくさんありますよね。「女ことば」では、女性にまつわる漢字や熟語、表現、地...
ミルクに難色、昭和育児の「母乳信仰」って何なん? 押しつけがましい上から目線LINEにイラッ
 初めての育児や、何人もの育児をしているお母さんは、とりわけ、毎日大変! そんなお母さんを追い詰める身内、どうにかならな...
セレブ妻が赤羽のサイゼリヤに落ちるまで 上流階級との「品格の差」に絶望
 悠々自適なセレブ生活を送っている医師の妻・大宮由香。ある日、お嬢様学校に通う娘のクラスメイト・愛舞(らぶ)とその母親・...
勝ち組ママ友が放った屈辱的な一言。私を「一般人」と一緒にしないで!
 四ツ谷・番町エリアに暮らす医師の妻である大宮由香は、娘・葵を名門お嬢様学校に通わせている。小学校に入った葵から友人がで...
嘘でしょ…娘の友達が「キラキラネーム」? 玉の輿セレブの大きな誤算
 都会の中心でありながらも、ハイグレードな住宅街として知られる四ツ谷・番町エリア。  大宮由香は、小学校に入ったば...
スメハラ? 90年代の出版社は“異臭”がプ~ン…男と香水と時代の変化
 コミックや書籍など数々の表紙デザインを手がけてきた元・装丁デザイナーの山口明さん(64)。多忙な現役時代を経て、56歳...
移住の思わぬ落とし穴。収入激減で大後悔!こんなはずじゃなかった…
 コロナ禍でリモートワークに対応する会社が多くなり、地方への移住を一つの選択肢として捉える人は増えました。でも、あまり調...