バターではなくオリーブオイルで
日本全国の食材に詳しい有名フレンチシェフのコルビ氏は現在、鹿児島県霧島市の食材に注目。
「霧島サーモンは身が軟らかく、クセのない魚なので、季節の野菜で作ったエミュルションソースであわせて食べるとよりおいしくいただけます。ブロッコリーのほか、アスパラやグリーンピース、新玉ネギなんかでもいいですね」
エミュルションとは“乳化させたもの”を意味し、バターなどにミキサーやフードプロセッサーで空気を含ませたフレンチの代表的なソース。火を通した野菜と温泉卵に、バターではなくオリーブオイルを使うのがコルビ流です。
「バターと小麦粉を加えるとおいしいのは確かですが、カロリーも高くなる。でも、野菜本来の味を引き出せばバターを使わなくても十分なんです」
合う酒は、神田で創業した最古の酒舗・豊島屋本店の無濾過原酒「十右衛門」。
「うま味と甘味のバランスが良く、刺し身に合います」
【材料】
・生食用サーモン 2切れ
・塩 少々
・砂糖 少々
・バルサミコソース 小さじ2分の1
<ブロッコリーエミュルションソース>
・ブロッコリー 2房
・温泉卵 1個
・オリーブオイル 小さじ1
・塩 少々
・こしょう 少々
・飾り野菜(ミニトマト、かいわれ大根、豆苗)
【レシピ】
(1)サーモンに砂糖と塩を軽くふり、冷蔵庫で3~4時間なじませる。
(2)ブロッコリーの茎部分を外し、房の部分だけを塩茹でする。
(3)フードプロセッサーなどに2のブロッコリーと温泉卵、オリーブオイル、塩、こしょうを入れ、ペースト状にする。
(4)1のサーモンを一口大に切り、3のソースとバルサミコソース、野菜を添える。
本日のダンツマ達人…ドミニク・コルビさん
▽ドミニク・コルビ
1965年、パリ生まれ。1582年創業のパリの名店「ラ・トゥール・ダルジャン」副料理長、「ホテルニューオータニ大阪」総料理長、「ル・コルドン・ブルー日本校」校長を歴任。フランス農事功労章シュバリエ受章など日仏で功績を称えられ、現在、鹿児島県霧島市の食を広める霧島ガストロノミーブランドアンバサダーなどを務める。
▽フレンチ割烹ドミニク・コルビ
2015年に日本の食材を積極的に使用、バターやクリーム、小麦粉を極力使わない“フレンチ割烹”を四谷・荒木町にオープン、19年に新橋に移転。国内外から予約が殺到、頻繁に来店するリピート客が多いのも特徴。
東京都港区新橋2-15-13 エレガンス新橋ビル5階
(日刊ゲンダイ2020年4月14日付記事を再編集)
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