米粉でカリッと軽い仕上がりに
「かつて大阪に『豚玉』という鉄板焼きの店があって、店主がフランス好きなせいか、ワインが飲めるアテがいろいろあったんです。イメージはそこの豚玉。豚肉ぬきです」と教えてくれたのが、キャベツのジョンです。
ジョンは韓国風のお好み焼きで、一般的には小麦粉を使いますが、「さらさらした粉のほうがカリッと軽い仕上がりになるので、おつまみにはうってつけ」と米粉を使うのが和知流。最近では米粉はスーパーでも手軽に手に入りますが、なければ上新粉や片栗粉でもいいとか。
粉もの料理というよりは、衣はあくまでつなぎ。キャベツにギリギリ絡んでいるかなという程度の少量で、ゆるいほうがいいといいます。
「あまり上からギューギュー押さえつけず、表面はカリッ、中はあくまでふわっと」
直球でマッコリを合わせてもいいですが、玉ねぎ入り酢醤油だれの複雑な味わいには、ソーヴィニヨン・ブラン系のすっきりした白ワインがぴったりです。
【材料】(2人分)
・キャベツの葉 4~5枚(70グラム)
・米粉 大さじ2
・水 適量
・ごま油 大さじ1
※タレ
玉ねぎ 2分の1個
青唐辛子 1本
米酢 適量
醤油 ひとまわし
【レシピ】
(1)キャベツは千切りに。
(2)ボウルに米粉、それに対して3割増しの水を入れて溶き、1を加えて絡める。
(3)フライパンにごま油を中火で熱し、2を平らに広げて両面焼き色がつくまで焼く。
(4)焼いている間にタレを作る。粗みじんに切った玉ねぎと輪切りにした青唐辛子をボウルに入れ、米酢をひたひたに注いで醤油を加えて混ぜる。
(5)焼き上がった3を皿に盛り、タレをかける。
本日のダンツマ達人…和知徹さん
▽和知徹(わち・とおる)
1967年、兵庫県淡路島生まれ。高校卒業後、辻調理師専門学校に入学。翌年、同校のフランス校とブルゴーニュの1つ星「ランパール」で半年ずつ研修する。卒業後、「レストランひらまつ」に入社。在職中にパリの2つ星「ヴィヴァロワ」で研修し、帰国後はひらまつ系列の飯倉片町「アポリネール」(現在閉店)の料理長に就任。退職後の98年、銀座「グレープガンボ」(現在閉店)の立ち上げに加わり、3年間料理長を務める。2001年に同店をオープン。
▽マルディ グラ
銀座並木通りの地下1階。フランス料理をベースに、和知シェフが世界各地を旅してインスピレーションを得たオリジナル料理に定評がある。
東京都中央区銀座8-6-19 野田屋ビルB1
(日刊ゲンダイ2020年6月24日付記事を再編集)
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