低用量ピル愛用歴10年でドクターストップが!2022.6.9(木)

コクハク編集部
更新日:2022-08-19 23:48
投稿日:2022-06-09 06:00
 ここ数年ですっかり身近になった低用量ピル。周囲にも「飲み始めたんだ~」と気軽に話してくれる友人が増えてきました。しかし、低用量といえどもピルも薬なので、服用することで起こり得る副作用とは切り離せません。
 20代半ばから約10年にわたり低用量ピルを愛用してきた筆者(35歳)が、血液検査の結果がきっかけでピルを飲めなくなってしまった話です。

血液検査の結果でドクターストップ!

「この数値だと、もうピルはやめた方がいいかもね」

 ある日、かかりつけの婦人科で担当医に言われました。この日は、1年に1回受けている血液検査の結果を聞くための日で、いつものように検査結果が印字された紙をもらってすぐに帰るつもりでいました。

「もう少し低い数字だったら、水分補給をしっかりして様子を見ようって言うけど、この数値だと僕からは勧められない。どうしてもっていうなら仕方がないけど」

 担当医が指摘したのは、血液の中で赤血球が占める比率を表すヘマトクリット値について。女性だと33.4~44.9%が標準値のところ、私の結果は48.0%。ちょうど48%を超えると血液が“ドロドロ状態”とされ、脳梗塞や心筋梗塞、ピルの副作用のひとつである血栓症のリスクも高まるので、服用を続けるのは勧められないという話でした。

 そうか、私の血液ってドロドロだったのか……。

きっかけはPMSと生理不順

 そもそも、私がピルを飲み始めたのは社会人になって数年目のこと。当時、住んでいたシェアハウスでピルを飲んでいる子がいて「生理痛で寝込むことがなくなった」と嬉しそうに話していたのがきっかけでした。

 私の場合、生理痛はそれほどひどくないのですが、生理前のPMS(月経前症候群)に悩まされていました。生理が近づいてくると、ひどい便秘になったり、体がむくんだり、しっかり寝ているにも関わらず昼間に眠くなってしまったり……。私は精神面での不調はあまり感じていませんでしたが、人によっては生理前にイライラや抑うつなどの症状が出るとも言われていますよね。

 加えて、普通1カ月に1回くるはずの生理がなく、健康診断などで生理周期について聞かれたときは「だいたい40日周期です」などと答えていました。(本来は1カ月に1回生理が来ない=立派な生理不順です)

 その後、婦人科にかかり、処方されたピルを飲み始めてからは、生理不順やPMSに悩まされることは一切なくなりました。さらに、私が飲んでいたのは最長で120日間飲み続けられるタイプのピルで、連続服用することにより出血の回数や量も減るので、生理用品を購入するための出費も少なくなりました。

 ただ、保険適用内で購入する場合は1回の診察につき3シート(3カ月分)しかもらえないので、3カ月に1回は婦人科にかかる必要があります。1シート3000円程度で、そこに診療代が加わるので3カ月で1万円、1年で4万円ほどかかりますが、そのくらいの出費はまったく気にならないくらい快適な日々を送っていました。

片頭痛持ちはピルが飲めない?

 場面を婦人科の診察室に戻します。
 
「あとさ、問診票の『閃輝暗点をともなう片頭痛の経験あり』のところにチェックしてるけど、そもそも片頭痛の人はピルを飲んじゃダメなんだよね。血栓症が起こる確率をさらにあげるから」

 閃輝暗点(せんきあんてん)。

 片頭痛のない人には聞きなれない言葉かもしれませんが、片頭痛が起こる前に起きる前兆のことです。突然、目の前がチカチカして、まぶしい光の輪っかのようなものが視界の中心に現れます。その光が邪魔をして目の前のスマホやパソコンに視点が合わなくなり、視界が狭くなってきて、片方の視野が見えにくくなってきます。

 その数十分後にこめかみを中心に、ズキンズキンと何も手につかないくらい激しく頭が痛くなり、(私の場合は)1時間後くらいには収まります。これが「閃輝暗点をともなう片頭痛」です。私は20代前半から、この片頭痛に悩まされていました。

 片頭痛があっても閃輝暗点がない人もいるみたいです。ちなみに、一説によると作家の芥川龍之介も閃輝暗点の経験者だったとか。

コクハク編集部
記事一覧
コクハクの記事を日々更新するアラサー&アラフォー男女。XInstagram のフォローよろしくお願いします!

関連キーワード

ビューティー 新着一覧


実践済み!アラフォー以上の使用満足度爆騰「美容家激推し」ブランド2選
 アラフォーやアラフィフと呼ばれる年代になって、これまで愛用していたコスメブランドの商品が「なんとなく合わない」と感じる...
臭った足で部屋に入る彼…【専門家監修】臭いの原因は2つ!日頃のケアは
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、...
キャプスタイルの前髪のしまい方は? “張り付いた海苔”を回避するテク6選
 キャップをかぶるときに悩むのが、前髪のしまい方。「なんだかモサっとしてしまう…」「前髪がぺちゃんこにつぶれて張り付いた...
その定番アイメイク、やらかしてます…今すぐアプデしたいダサ見え5選
 定番アイメイクテクニックには、今の時代にそぐわず、古くさくてダサい印象になるアイメイクも…。目元を華やかに見せ...
一度でもいいから足首が細くなりたい…太くなる原因&簡単対策方法3つ
 細く引き締まった足首は、女性の憧れですよね。でも、時には足がむくんで象のような足首になる人も…。  今回は足首を細く...
「綺麗なおばさんになりたい」って変ですか? 今すぐ真似したい6つの習慣
 二十歳を過ぎたらあらゆることは自己責任ですが、それは「見た目の美しさ」に関しても同じ。実際に、自分の外見や内面を磨いて...
永久脱毛って本当にずーっと生えてこない? 気になる“その後”の体験談
 最近では、一般的になってきた永久脱毛ですが、中には「まだ自己処理をしている」「痛みや信頼性が不安で永久脱毛した経験がな...
座りっぱで気づけば、おしりの汗!女性向け3つの対策と便利グッズ
 暑い夏場や座りっぱなしで過ごしている時、おしりに汗をかいてしまい「臭いやムレが気になる」と悩んでいませんか?  洋服...
彼氏やペットとの生活が幸せすぎて怖い…要因はホルモン?【専門家監修】
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、...
10回分191円の激安!SHEINの「眉毛ステッカー」張るだけで美眉なるか
 話題のコスメや、広告でよく見かける化粧品や日用品。「webでよく見るあの商品、本当にイイの?」「買ってみたいけれど、口...
眉毛の形、古いです! 20代女が思うアラフォー女の老け見え残念眉メイク
 眉毛メイクは時代によって流行が変わりやすいですよね。当時は流行していて老け見えを感じさせないメイクでも、今だと...
バレッタで留めてたのに鏡見たら、落ち武者!落ちない方法とアレンジテク
 最近、ヘアアクセサリーでバレッタを使うアレンジが流行していますね。でも、実際にバレッタを使ってみると、すぐに落ちてきた...
目尻のシワは隠しすな!隠れたモテポイント♡男性が「可愛い」と思うワケ
 女性の肌悩みの一つ、目尻のシワ。でも、実は目尻のシワは意外と男性ウケがいいのをご存知でしたか?  今回は目尻のシワが...
美的3月号“完売ポーチ”実力は?コスメデコルテの美容液はありがたすぎる
 3月号の美容雑誌は豪華付録だらけ。  MAQUIA3月号通常版は現品サイズの「リリミュウ 春色リップパピーレッド...
「髪の毛の分け目」どっちにする問題 意外と知らない似合うほうの決め方
 毎朝、髪の毛をスタイリングする時に「左右、どっちの分け目にしたらいいんだろう?」と困ることがありますよね。実際には、な...
美肌の40女性に聞いた!加齢の鼻の周りの赤み対策に“ちょい足し”3品
 年齢サインが出るのは鼻の周りの赤みだよねーー。20歳の頃にアルバイト先のお姉様にそう言われてから、早10年。鼻の周りの...