櫻坂46菅井友香卒業 欅坂46改名を経た過酷なキャプテン<後>

こじらぶ ライター
更新日:2022-11-12 06:00
投稿日:2022-11-12 06:00

欅坂46も櫻坂46も「愛して頂けたら嬉しい」

 それに続けて、

「大好きな欅坂46も大好きな櫻坂46もそれぞれにしかない楽曲、グループ、メンバーの魅力がたくさんあります。どっちが良い悪いとかじゃなく、それぞれを尊重しながら魅力を受け入れて、どっちも愛して頂けたら嬉しいなと思っています」

 と語った菅井。おそらく、改名以降ファンの間でずっと続いてきた議論の的でもあり、前日の森田不在時についての憶測の原因にもなった「欅坂46か櫻坂46か」というせめぎあいに対する要望のように捉えられる。

 これは両グループでキャプテンを務めてきた菅井だからこそ放てる重みのある言葉ではないだろうか。そんな菅井のもとに全メンバーが集結し、1人ずつ菅井に向けた感謝の手紙と花を渡し、それぞれ菅井と抱き合った。

 ドーム2日目のラストは初日同様、卒業曲「その日まで」が披露されたが、初日と違ったのは、菅井が曲中、

「今日までグループを守るために戦ってきました。悲しいこともあったけど、最っ高に楽しかったです! 7年間の応援ありがとうございました!」

 と語り、メンバーが作るアーチを駆け抜けた後、深々とお辞儀をし、ステージ中央奥の階段から去っていったことだ。

 これをもってアイドル菅井友香の歴史は幕を閉じ、残った19人のメンバーが揃い、新キャプテン松田がこれからも櫻坂46は坂を上り続けることを約束し、晴れやかにライブは終わりの時を迎えた。

重責を全うした菅井ならではの“光景”

 その後、Twitter上の日本トレンドでは「菅井友香卒業セレモニー」が1位となり、他にも「不協和音」「櫻坂46_2ndTOUR東京Day2」などと並んで「最高のキャプテン」がランクインした。

 同日ライブは、現地で姉妹グループである乃木坂46や日向坂46メンバーも多く駆け付け、欅坂46・櫻坂46の元メンバーの姿も見られた。アイドル史上最も過酷と思われる任務を全うした菅井だからこその光景だろう。

 のちに先輩・乃木坂46のキャプテン秋元真夏(29)はSNSで「どれだけのことを乗り越えてきたんだろう あんなにかっこいい人の最後のステージを観ることができて本当に幸せです」と綴った。

“唯一無二”の最高のキャプテン

 在籍中、様々なファンの声が飛び交うこともあったが、菅井がキャプテンでなければあの欅坂46も、今の櫻坂46も無かったのではないだろうか。

 前に出すぎず、強力なリーダーシップでメンバーを統率することはしない。だからこそ、平手という鮮烈な個性を抑え込むことなく、また経験の浅かった2期生に自信を持って前を向かせることができたのだと思う。

 7年間、グループを守るために闘ってきたキャプテン・菅井友香に心からの賛辞を贈りたい。

こじらぶ
記事一覧
ライター
STARTO ENTERTAINMENT、秋元康系女性アイドル、ローカル、地下アイドル等数々の現場を経験。Xでもご意見を募集しております。

関連キーワード

エンタメ 新着一覧


朝ドラ名物の闇市、小夜の食い意地はタダモノじゃねえ!
 戦争が終わって3カ月、世の中の混乱は続き、スズ子(趣里)たちは未だ公演ができずにいた。  愛助(水上恒司)の病状...
桧山珠美 2024-01-09 14:50 エンタメ
歯に衣着せぬ小夜のキャラを生かしたブギウギ流「玉音放送」シーン
 終戦の日。スズ子(趣里)たちは巡業先の富山で玉音放送を聞く。りつ子(菊地凛子)は慰問先の鹿児島で敗戦を知る。  ...
桧山珠美 2024-01-08 15:50 エンタメ
原作は4コマ漫画! 名作“ぎぼむす”のイケメントリオを味わい尽くそう
 新年あけましておめでとうございます。  例年であれば、大晦日は「ジャニーズカウントダウンライブ」で年越しするので...
特攻隊の前で「別れのブルース」、過去の“淡谷のり子物語”と異なる描き方
 1945年、日本の戦況はますます悪くなっていた。富山に慰問に来ているスズ子(趣里)は、女中の静枝(曽我廼家いろは)の話...
桧山珠美 2024-01-05 14:00 エンタメ
制作費の都合?「夜来香ラプソディ」音楽会シーンなしは残念すぎる
 上海の羽鳥善一(草彅剛)は、音楽会の準備を進めていた。羽鳥は、黎錦光(浩歌)が作曲した「夜来香」にブギを取り入れた音楽...
桧山珠美 2024-01-04 17:50 エンタメ
【2023年人気記事】マッチ様は逃げ上手と無責任のプロだった
【「残念プロフェッショナル」の流儀】  2023年も「コクハク」をご覧いただき、誠にありがとうございました。反響の大き...
堺屋大地 2024-01-02 11:44 エンタメ
辻希美&杉浦太陽はニベアのCM…仲良しラブラブ芸能人夫婦はお金を生む
 元モーニング娘。のなかで1番の勝ち組は、やっぱり辻ちゃん(辻希美)でしょう。  先日も元モー娘。の中澤裕子、保田...
スズ子と愛助の無償の愛、平和ボケの今とは違って生きるも愛するも命がけ
 東京に戻ったスズ子(趣里)は、空襲で一面ががれきになっている惨状を目の当たりにする。  スズ子が三鷹の家に戻ると...
桧山珠美 2023-12-28 14:10 エンタメ
東京大空襲、愛し合うスズ子と愛助の運命は…金曜放送回を前におさらい
 トミ(小雪)の許しが出て、山下(近藤芳正)が正式に楽団のマネージャーとして加わることになった。  スズ子(趣里)...
桧山珠美 2023-12-27 17:40 エンタメ
コワモテ黒田の起用は大正解! スズ子派に寝返り、顔芸と手振りが秀逸
 結核が再発した愛助(水上恒司)の看病を、三鷹の家で続けることになったスズ子(趣里)は、日々愛助のために身を尽くしていた...
桧山珠美 2023-12-26 15:50 エンタメ
藤井風「いちすき」で見せた弾き語りに惚れ惚れ、黒髪に代わってホッ
 21日、木曜劇場「いちばんすきな花」(フジテレビ系)が最終回を迎えました。  昨年、社会現象を巻き起こした目黒蓮...
平野・神宮寺・岸のNumber_iデビュー間近 24年は注目多数の群雄割拠
 滝沢秀明氏創設のTOBEに合流し、本格始動が待たれている元King & Princeの平野紫耀(26)・神宮寺勇太(2...
こじらぶ 2024-02-16 10:40 エンタメ
朝ドラでは珍しい正面からの接吻!愛助ママ(小雪)来襲で“恋の炎”燃ゆる
 愛助(水上恒司)は母・トミ(小雪)に呼び出される。トミからは、スズ子(趣里)に会うのはやめるように言われ、山下(近藤芳...
桧山珠美 2023-12-22 14:40 エンタメ
北川景子に長澤まさみ…SNS離れの深層、イメージ戦略には逆効果?
 12月16日、女優の北川景子(37)の写真集『『「37」 20th anniversary』公式アカウントがInsta...
東京コミコン2023は大盛況 ひときわ異彩を放った“大衆演劇”
 千葉・幕張メッセにて、12月8日(金)~10日(日)に開催されたポップカルチャーの祭典「東京コミックコンベンション20...
熊田曜子のSNSが放つ鋼のメンタル ハレンチ不倫疑惑もよき母アピール
 プロデューサーとの不倫疑惑と元夫とのドロ沼離婚裁判を経て、離婚成立後はSNSでたびたびセクシーな姿を披露している熊田曜...
堺屋大地 2023-12-20 06:00 エンタメ