市販のタレに黒糖を足すだけでも…
豚や里芋、秋ナスが濃いめの甘めのタレととろっとからみます。口にほおばりながら冷えたビールで流し込むと満足感が。
「福井の黒龍吟醸豚と上庄里芋を使いました。黒龍豚は酒粕が混ざったエサを食べているんです。市販の豚バラや冷凍里芋で代用できます」
タレのコクの秘訣は?
「黒糖を中心に味付けをしました。黒糖を入れるとコクと風味、うま味が増します。変な甘さも消えます。黒糖マジックですね。裏技で市販のすきやきダレ90㏄に黒糖を足すだけでも簡単にタレが作れます」
野菜も盛りだくさん。
「里芋は田舎くさいというイメージがあるかもしれませんが、磨けば光る食材です。じゃがいもと違って繊維質で粘るのでタレが染み込む。全体的に料理が茶色っぽいので赤と黄のパプリカで色をつけました」
彩りにも心を配れば、ワンランク上のおつまみになります。
【材料】(2人前)
・豚バラブロック肉 200グラム
・ナス 1本
・里芋 3個
・赤パプリカ 4分の1本
・黄パプリカ 4分の1本
・インゲン 2本
・ピーマン 1個
・小麦粉 適量
・サラダ油 多め
<タレ>
・濃い口醤油 40㏄
・酒 20㏄
・みりん 20㏄
・水 10㏄
・砂糖 30グラム
・黒糖 5グラム
【レシピ】
(1)鍋に濃い口醤油、砂糖、みりん、酒、水を入れ沸騰したら、黒糖を入れて黒糖ダレを作る。
(2)ナスは適当な大きさにブツ切り、赤パプリカ、黄パプリカは4等分、ピーマン、インゲンは半分に切る。
(3)里芋は10分から15分茹で、半分に。
(4)1センチ幅に角切りにした豚肉に小麦粉をまぶし、油でキツネ色になるまで炒める。野菜も入れるので炒めすぎない。
(5)ナスを入れて火が通るまで炒める。
(6)里芋、赤パプリカ、黄パプリカ、インゲン、ピーマンを入れる。
(7)1を加え、ほんの少し焦げるくらい炒めて出来上がり。
本日のダンツマ達人…長内宝生さん
▽長内宝生(おさない・ほうせい)
1983年、熊本県生まれ。高校卒業後に上京し、なだ万で5年間修業。四谷荒木町・鈴なりの立ち上げに関わり、浦和の高砂、パークホテル東京の花山椒などの懐石料理、牡蠣専門店などで日本料理の経験を重ね、九頭龍蕎麦3店の料理長に。
▽九頭龍蕎麦本店
飯田橋駅から神楽坂を上り徒歩5分。大根おろしをのせて汁をかけて食べる名物・越前おろし蕎麦と郷土料理のお店。福井が位置する北緯36度地帯は蕎麦栽培に適しており、玄蕎麦の希少な在来種がある。塩ウニやへしこ、味噌豆腐など福井のこだわり料理や地酒が豊富。越前おろし蕎麦を広めた老舗「うるしや」(福井県越前市)を買い取り復活させ、田町店も開業した。
東京都新宿区神楽坂3-3
(日刊ゲンダイ2020年9月8日付記事を再編集)
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