甘さのあとに、しびれと辛みが
「西洋のお菓子を東洋の素材でよりよいものに、意外性のあるものを表現していきたい」
「花椒のパイ包み」からは山本さんのそんな信念が伝わってきます。
花椒は四川料理には欠かせないしびれる辛味が特徴のスパイス。西洋菓子とは対極にありそうなものですが…。半信半疑で食べてみると、そのおいしさに衝撃を受けました。
サクッと軽快な歯ごたえのパイ生地は、ほんのりとした甘さ。その中から、わずかな時間をおいて、花椒のしびれと辛味がやってくるんです。甘さとしびれと辛味。3つの風味がそれぞれ見事に調和しています。うわ、新しい!
斬新な組み合わせの妙に感嘆すること間違いなしですよ。
【西洋茶屋 山本のオリジナルレシピをもっと】「パルミジャーノサブレ」おなじみの粉チーズが簡単おしゃれに変身!
【材料】
・バター 30グラム
・全卵 30グラム
・グラニュー糖 30グラム
・アーモンドパウダー 30グラム
・薄力粉 0.3グラム
・ラム酒 0.3グラム
・塩 2.5グラム
・花椒パウダー 5グラム
・冷凍パイ生地 3枚
【レシピ】
(1)バター、溶いた全卵を常温にしておく。冷凍パイ生地は冷蔵庫に入れておく。
(2)バターにグラニュー糖を入れて混ぜ、全卵を3回に分けて入れる。生地につやが出るまで混ぜるが、混ぜすぎに注意。材料が分離してきたら分量内のアーモンドパウダーを入れてつなげる。
(3)残りのアーモンドパウダーと、薄力粉を入れて混ぜ、ラム酒、塩、花椒パウダーを入れる。
(4)パイ生地で包む。
(5)170度に予熱したオーブンで25分焼く。
本日のダンツマ達人…山本智弘さん
▽山本智弘(やまもと・ともひろ)
高校卒業後、製菓の道を志す。京都、神戸の名店で修業した後、「作りたてのスイーツをベストな状態で食べてもらいたい」との思いで、2018年に「西洋茶屋 山本」をオープン。
▽西洋茶屋 山本
JR梅小路京都西駅すぐ。全国でも珍しいデザートコースの専門店でワインのマリアージュを楽しむことができる。
京都府京都市下京区歓喜寺町19-1
(日刊ゲンダイ2020年12月23日付記事を再編集)
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