「先に浮気したのは…」離婚した夫に“異議あり!”な妻の声

並木まき ライター・エディター
更新日:2019-05-24 06:00
投稿日:2019-05-24 06:00
 離婚した男女の双方から話を聞くと、同じ出来事への認識が大きく異なるケースも珍しくありません。夫と妻、双方の言い分をご紹介しているシリーズ「冷酷と情熱のあいだ」。
 Vol.2の今回も魑魅魍魎(ちみもうりょう)な人間模様分析を得意とする並木まきが、夫から離婚を切り出された妻の「異議」をお届けします。さて、みなさんは夫と妻、どちらの言い分に共感しますでしょうか。

1:「人づきあいが苦手な性格を受け入れてもらえず…」

「夫から離婚を切り出された理由は、私が彼の実家や親戚とのつきあいを拒んでいるから、でした。

 確かに、結婚している間、まともに彼の身内と会話をしたこともなければ、親睦を深めようと思ったこともありません。

 でも、私は結婚前に彼に『私は人づきあいが極端に苦手。だから、あなたの実家とも距離を置きたい』ってお願いをしていたし、彼もそれを認めてくれていたはずなんです。

 でも、実際に結婚してみたら『いくらなんでも、最低限のつきあいくらいはしろ』って言い出し、私がそれに対して、どれだけ苦痛を感じているかってことを理解してもらえませんでした。

 元夫の母親は性格的に気弱な人で、確かに嫁いびりなんかはなかったけれど、とにかく他人と接するのが苦手な私には、親戚づきあいなんてとてもじゃないけど、できなかったですね」(42歳女性/福祉)

  ◇  ◇  ◇

 内向的な性格を自覚している人にとっては、多くの人が難なくこなす親戚づきあいですら、大きな苦痛を伴うことも。そんな妻の心情に寄り添える夫であれば、離婚には至らなかったのかもしれません。

 しかし「冷酷と激情のあいだ~夫編~」で、夫は「お義母さんに会いたくない」と勝手に外泊する妻に呆れていました。互いの言い分がこれだけ食い違っていれば、うまくいくはずがありませんね。

2:浮気、モラハラをした夫を許せず…

「元夫から離婚を切り出され、散々もめた揚げ句に別れました。

 元夫は、私の浮気を理由に離婚したいと言ってきたけれど、実は彼は、新婚当初に浮気をしているうえに、結婚後は、私に優しく接することなく毎日モラハラざんまいでした。

 結婚前にはいいことばかり言って、猛アプローチをして結婚に至ったのに、籍を入れた途端に、私をバカにするような発言ばかりで。

 そんな生活へのストレスから、私も外に男をつくるようになりました。

 確かに浮気はいけないことだけど、先に浮気をしたのは元夫だし、私に優しくしてくれなかったのも元夫です。

 それなのに、自分の浮気は『時効だ』と言い放ち、私に慰謝料まで請求して別れた元夫のことは、当分、許せそうにありません」(37歳女性/服飾)

  ◇  ◇  ◇

 妻の浮気を理由に離婚しているケースでも、実はその前段階として夫の浮気が潜んでいるケースは多いです。

 離婚話では、水掛け論になりがちなテーマですが、関係が破綻してしまえば、一緒に暮らしていくのはいずれにせよ、難しいでしょう。

3:「自由にしよう」の約束があったのに

「年下だった元夫とは、同棲からの流れでなんとなく結婚しました。

 でも、お互いに結婚願望はなかったし『適齢期だから、籍でも入れておこうか』みたいな軽いノリだったんですよね。

 だから、結婚しても同棲中と生活は変えないつもりだったし、実際に『お互い、今まで通り自由にしよう』って話で、入籍しました。

 ところが、結婚してしばらくしてから、夫は『妻なら、●●をちゃんとやって』などと、私への要求レベルが上がってきて。

 私は、世間体で籍を入れただけのはずなのに、なんで世間の妻と同じようなことをしなくちゃいけないのか、意味がわかりませんでした。

『話が違う』って常に思っていましたので、当然、元夫へのアタリも強くなっていたとは思います。

 年下なんだから、もう少し私を尊重すればいいのに、“夫”になった途端に自分がリーダーみたいな顔をして、卑怯な男だと思っています」(45歳女性/サービス)

夫と妻、どちらの言い分に共感?

 男女の別れ話は、片方からの話だけだと「それはヒドイ」となる話でも、もう一方の言い分を聞くと、まったく違う感想を抱くケースも少なくありません。

 さて、みなさんは今回の3つの事例について、夫「冷酷と激情のあいだ~夫編~」と妻「冷酷と激情のあいだ~妻編~」、どちらの言い分に共感しましたでしょうか。

並木まき
記事一覧
ライター・エディター
元市議会議員・時短美容家(一般社団法人 時短美容協会・代表理事)の肩書きを有する。20代から見聞きしてきた魑魅魍魎(ちみもうりょう)な人間模様への分析を活かし、美容や恋愛に関するコラムを中心に、さまざまな媒体に寄稿。
Instagram公式HP

日刊ゲンダイ掲載「あの人は今」
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/geino/277865

ラブ 新着一覧


夫の年収を超えた!夫婦険悪回避5カ条&見直したいお金の管理
 結婚や出産後も仕事を続けやすくなりつつある今、収入アップする女性が増えています。中には「気が付いたら夫の年収を超えてい...
恋バナ調査隊 2023-03-23 06:00 ラブ
子供の名前は「翼」…スポーツ好き夫がうざい!対処法は?
 いろいろな趣味がある中で、スポーツ好きな男性は結構多いですよね! 妻としては夫の好きなことを尊重してあげたいと思う反面...
恋バナ調査隊 2023-03-22 06:00 ラブ
夫婦だってあくまで他人 「過度な束縛」は人権侵害だと思う
 男友達と話していてたまに聞くのが、「妻からの束縛が激しくてさぁ……」といった愚痴です。  例えば、「家に帰ったら...
豆木メイ 2023-03-21 06:00 ラブ
「下の毛に白髪が4本!」浴室で絶叫する夫、老化を感じるトホホな話
 気がつけば結婚して十数年。40代になってから、日常生活で夫の「老い」を感じる瞬間が増えてきた人も多いでしょう。いつも家...
恋バナ調査隊 2023-03-21 06:00 ラブ
生理中に彼氏が神対応!好きな人とブルーな時でも仲良くする方法
 毎月やってくる生理。重さの違いはあれど、憂鬱になったり、体がしんどくなったりして、彼氏とつい喧嘩に発展してしまう人も多...
恋バナ調査隊 2023-03-20 06:00 ラブ
国籍限定!韓国人と出会えると噂のマッチングアプリを試してみた
 未だ衰えない韓流ブーム。「韓流アイドルのようなイケメンと出会いたい……」と、韓国人との出会いを夢見る人も多いのではない...
2023-03-20 06:00 ラブ
不倫、セフレ…なぜ報われない恋にハマる? 女性心理を解説
 不倫やセフレなど、報われない恋にハマる女性は多いですよね。幸せになれないかもしれないとわかっているのに、微かな希望を信...
恋バナ調査隊 2023-03-18 06:00 ラブ
お風呂を引き金に鬱憤爆発!離婚届をスルーする夫に苛立つ女
 男女の関係では、交際相手や配偶者の態度に悩む人も少なくありません。愛し合っている男女間でも、価値観や物事の判断には個人...
並木まき 2023-04-11 15:40 ラブ
「たかが衛生観念の不一致で?」離婚する気のない夫の言い分
「冷酷と激情のあいだvol.134〜女性編〜」では、結婚生活7年目にして衛生観念の違いを理由に離婚を決意した奈々子さん(...
並木まき 2023-03-18 06:00 ラブ
クヨクヨ時々ぷんぷん「落ち込みやすい彼氏」はどう接する?
 落ち込みやすい彼氏を見ていると、少し頼りなく感じてしまう反面、どうにかしてあげたい気持ちになりますよね。今回は、落ち込...
恋バナ調査隊 2023-03-17 06:00 ラブ
40代で一目惚れしたら?グイグイより“さりげなく”攻めるが吉
「40代で一目惚れしたら、その彼と恋愛や結婚はできるのかな……」。  40代で一目惚れした女性が、その後、順調に恋愛→...
恋バナ調査隊 2023-03-17 06:00 ラブ
子育てとセックスは両立できる?レス防止策、無音プレーと発想の転換も
 新婚の頃は夜の生活を自由に楽しめていても、出産をした途端にセックスレスに陥る話はよく聞きますね。実際に子供が成長してい...
恋バナ調査隊 2023-03-16 09:48 ラブ
「DVの兆候」を見抜く 日常生活におけるチェックポイント3つ
 DVによる事件は、コロナ禍の閉塞感もあって、警察に寄せられた昨年1年間の相談件数は過去最多となっています(警察庁発表)...
内藤みか 2023-03-16 06:00 ラブ
リカなのに「リンちゃん」を連呼!女性が経験したがっかりピロートーク
 身体を重ね、愛を確かめ合った後に交わすピロートーク。彼からの甘い一言を期待していたのに、がっかりするような発言をされた...
恋バナ調査隊 2023-03-15 06:00 ラブ
夫の怒りいくばく? 2回目の不倫がバレた時の効果的な謝り方
「また、不倫をしてしまった……」。初めての不倫とは違い、2回目の不倫がバレたとなると、ただの謝り方では許されません。「次...
恋バナ調査隊 2023-03-15 06:00 ラブ
後悔しない結婚相手の選び方 知らないとやばい落とし穴とは
「今付き合っている人と、結婚してもいいのだろうか」 「次選ぶ人と結婚したいと思うけれど、どんな人がいいのだろうか」 ...
若林杏樹 2023-03-15 06:00 ラブ