焦らずに…赤ちゃんがハイハイで得られる3つの効果と注意点

小阪有花 子どもの心スペシャリスト
更新日:2019-05-24 06:00
投稿日:2019-05-24 06:00
「うちの子どもはハイハイばかりしていて。歩く気を起こさせるのにはどうしたら?」――。チャイルドカウンセラーとしても活動している私のもとには、こんな相談がたびたび寄せられます。個人差はありますが、だいたい生後8カ月前後から始まる赤ちゃんのハイハイ。 今回は、その大切な3つの効果と注意点をご紹介したいとおもいます。

ハイハイで得られる大切な3つの効果

・全身運動で腕と足腰が鍛えられる

 ハイハイができるようになる理由は、神経の発達が腰から脚へと成長が広がっているからです。

おなかを床につけてのズリバイから、いきなり四つんばいになってハイハイしだす子もいます。

ハイハイは、歩く練習になるのはもちろん、体を支えるために胸や背中の筋肉も使っています。全身の筋肉を使わないと体を支えられないので、ハイハイは体幹がすごく鍛えられるのです。

 また、足を上下することで股関節の柔軟性なども高める効果があります。

・転んだ際の反射神経を養える

 ハイハイは顔を前に上げて進みますよね。赤ちゃんにとっては、物を見ながら前に動くという2つの動作です。おまけに、姿勢を安定させないと倒れてしまう初めての体験。バランスを取りながら視野が広がるため、神経の発達へとつながるんです。

 このように動きながら姿勢を保つハイハイをしっかり身につけさせることで、いざ歩き出した時のつまずきを減らすことができます。もしつまずいても、両手を前にだし自分を守る反射神経を身につけることができるので、危機回避にもつながるのです。

・脳が刺激されて知能が発達する

ハイハイをする際、手指の動きが脳を刺激するといわれています。その結果、知能の発達がより活発になるといわれています。

また、赤ちゃんが触りたいと思ったり、気になった物がある場所へ自らが動いて行くことで、自身の欲求を満たして、好奇心がより旺盛になります。

興味あるものの場所へ自分でいける。この体験は、歩けるようにならない限り、すぐには出来ないことなので、ハイハイの時期にたくさんさせてあげるべき経験の一つです。

ハイハイをさせる上での注意点とは?

赤ちゃんにたくさんハイハイをさせたい時は、赤ちゃんが興味を持つものを少し遠くに置いて、自分で取りに行かせるようにしましょう。

 とはいえ、ハイハイは実はとても疲れる動作です。あまりに目標が遠いと、たどり着けずに泣き出したり、やる気を消失してしまうので、距離感はほどほどに設定してあげましょう。

床に物が転がっているとハイハイしにくい上、誤って口に入れて飲み込んでしまう恐れもあるので、十分に注意してください。

楽しみながら親子の絆を深めて

 赤ちゃんのハイハイって、とっても可愛いですよね。お母さんめがけて赤ちゃんがハイハイで必死に向かうシーンは、何度見てもほほ笑ましいです。

 ぜひ、赤ちゃんとの楽しいハイハイ時間を楽しみ、親子の絆を深めていってください。

小阪有花
記事一覧
子どもの心スペシャリスト
保育コンサルタント。アイドル時代の旧芸名は小阪由佳。「ミスマガジン2004」グランプリで芸能界デビュー。09年に引退後、保育園の先生を経て現職に。チャイルドカウンセラー、幼児食インストラクター、ベビーシッター、家族療法カウンセラーなどの資格を持つ。
XInstagram

関連キーワード

ライフスタイル 新着一覧


戦うべき相手は過去の自分 時には昇ってきた階段を振り返る
 時には昇ってきた階段を振り返る。ずいぶんと上がった、と誇りに思うこともあるし、まだこんなところか…と凹むことも。 ...
親を嫌いになってもええやん? 40女が手放せた“無理と我慢”
 早いものでもう2月。新年をきっかけに、今年こそは! と決意を新たにした方も多いのではないでしょうか。  筆者もそのう...
コミュ力ゼロ、ママ友関係が苦痛でしかない…テッパン切り口&対処法
 子育てをはじめるともれなくついてくるのが、たくさんの人間関係。保育園や学校、ママ友との交流の機会が多いので、コミュ力の...
愛しいおんにゃの子に猛アピール♡“たまたま”君の恋の行方は
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
悔やまれる添い乳よ…子育てが落ち着いた40代ママが語る育児後悔エピ
 子育て期間中は、何が正解なのかわからないまま日々育児と向き合わなくてはなりません。しかも、子供によって成長の速さも性格...
世界的にフラワーバレンタインが来てる!愛の告白より感謝を伝える日に
 立春(2月4日)を迎え、暦の上では春。ですが、この記事を書いている最中にもテレビ画面には「本日関東地方は雪」ニュースが...
入籍お知らせで赤っ恥!させていただきますはダメ、巷でよく聞く変な敬語
 日本語って本当に難しいですよね! 中でも、日本人ですら間違えてしまうのが、敬語です。    案外、正解を知っている...
飛び立つのは怖いけど…いくつになっても思い切りって大事
 北海道で暮らす、まん丸で真っ白な小さな鳥「シマエナガちゃん」。動物写真家の小原玲さんが撮影した可愛くて凛々しいシマエナ...
“万年毛玉ジャージ”のママ友ん家がレベチ!良くも悪くもドン引きしたエピ
 人は見かけでは判断できません。特に、相手の本当の部分が垣間見えるのが「家の中」です。  いつも綺麗な人なのに家がすご...
朝寝坊にイチャイチャバレ…夫の実家に帰省した時の“珍”失敗談4つ
 結婚すると、長期休みや年末年始に夫の実家に帰省する人が多いですよね。そして、夫の実家への帰省中に、夫の家族から引かれる...
発達障害児の長男 児童精神科で勧められた「プレイセラピー」を受けたら
 ステップファミリー6年目になる占い師ライターtumugiです。私は10代でデキ婚→子ども2人連れて離婚→シングルマザー...
ちょいワルと見せかけて…実はおしゃべりな“たまたま”にキュン
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
鉄橋の間をゴーゴーと風が通ってゆく…ここは夢と現実の境目
 鉄橋の間をゴーゴーと風が通ってゆく。眼を閉じて、橋と共に吹き飛ばされる自分を想像してビクッとする。  と思ったら...
太陽のように明るく!「娼」の成り立ち、知っていますか
 知っているようで意外と知らない「ことば」ってたくさんありますよね。「女ことば」では、女性にまつわる漢字や熟語、表現、地...
ソロウエディングってなに? 痛いとは限らない意外なメリットと注意点
 最近流行っている「ソロウェディング」をご存知ですか? ソロウェディングは、一人で結婚式を挙げたり、ドレスを着たウェディ...
中途入社ちゃん「ご迷惑では ご都合は ご連絡は」接客AIか?気遣いすぎ
 人への気遣いは大切。まったく気を遣わなければ、ギクシャクしたり口論になったりするため、最低限の気遣いは必要でしょう。 ...