4. 30代から始めたいおりもののセルフケア
次に、30代から始めたほうがいい、おりもののセルフケアをご紹介します。
4-1. 陰部のムレや刺激に注意する
デリケートゾーンのムレは、雑菌を繁殖させやすくします。また、ムレにより肌がふやけると、刺激に弱くなり、かゆみやかぶれなどにもつながりやすくなります。
スキニーパンツやガードル、ストッキング、タイツなど、ムレやすい服や下着はなるべく避け、締め付けのないデザインや綿のような通気性のいい素材を選びましょう。
4-2. 陰部の正しい洗い方を知る
デリケートゾーンは、おりものや汗、尿などで、汚れがたまりやすい部位です。正しく、丁寧に洗いましょう。
デリケートゾーンを洗うときのポイントは下記の通りです。
・前から後ろに向かって洗う
・ごしごしこすらず、指で優しく洗う
・ソープは弱酸性。または、デリケートゾーン専用を使う
・ぬるま湯で洗い流す
膣は、内部まで洗いすぎると、自浄作用に影響する可能性があります。内部まで洗ったりトイレのビデ機能を使いすぎたりするのは避けましょう。
4-3. ストレスや疲労をためない
ストレスや疲労は、免疫力を低下させ、膣内細菌のバランスを崩れやすくします。
十分な睡眠やこまめなストレス発散で、心とからだを回復させる時間をつくりましょう。
5. プレ更年期はおりものに注意!
「おりものは健康のバロメーターなんですね。まずは、婦人科を受診してみようと思います」
そう話す祥子さんに、えりのボスは大きくうなずきました。
「そうね、まずは病気ではないかを確認したほうがいいわ。プレ更年期は、からだや心の変化にとまどうことが多くて大変だけども、そんなときだからこそセルフケアを大切にね」
「わかりました、今日できることから始めていきます! おりものについて、たくさん教えていただきありがとうございます」
祥子さんは、笑顔でえりのボスにお礼を言いました。
「ええ、また気になることがあったら、サロンへいらっしゃい」
えりのボスは、サロンから去っていく祥子さんを優しく見送りました。
★サロン「コクハク」のオーナー えりの
顔と口調は若いものの、年齢不詳。タヌキか妖怪の噂も囁かれる謎めいた主人だが、ココロやカラダ、健康に関する知識はズバ抜けており、何気にハイスペック。ムスメ時代に苦労してるため、自分より“後輩”の女にはしあわせになって欲しいと願っている。愛称は、えりのボス。
(漫画/腹肉ツヤ子)
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<この記事の監修者>
あんしん漢方薬剤師 竹田由子
43、47歳で出産した2児のママ薬剤師。共立薬科大学(現・慶応大学)卒、臨床薬学専門。病院で10年以上医薬品情報室に従事し、医薬品に関する情報に精通。元漢方・生薬認定薬剤師。漢方を自身の月経痛や妊活にも活用してきた経験から「日常の不調はまず漢方」をモットーに体の不調を我慢する女性へ対し情報発信している。
症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホ一つで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」でもサポートを行う。
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