アイドル→デキ婚→六本木のホステスへ 禁断愛の口内射精 #2

蒼井凜花 官能作家・コラムニスト
更新日:2023-04-28 19:43
投稿日:2023-04-21 06:00

正常位の体勢に…

――好きな男性に「キレイな体を愛されたい」という女心、すごく理解できます。続けてください。

「彼は決して強引なことはしませんでした。

――分かったよ。R美ちゃんの嫌なことはしない。

 そう言いながら、ジャケットとYシャツを脱いで、ズボンのベルトを外し始めたんです。私はとっさに目を逸らしました。男の人が脱いでいる間って、どこを見ていいか、女性は困りますよね(笑)。

 そんな思いと同時に、妊娠線やお腹の傷跡を見られない安堵も大きかったでしょうか。店内に、スーツのズボンをおろす衣擦れの音が響きました。

 営業中はピアノの生演奏をしているのですが、今は静寂の中にあります。だからこそ、その音がひときわ淫らに感じて……。

 仰向けになった私の上に、彼は正常位の体勢をとったんです。

恋焦がれていたNさんに抱かれている

――店には秘密だけれど、R美ちゃんのこと、大切にするから……。

 じっと私の顔を見つめながら、彼の勃起がワレメにあてがわれて、

(ああ、熱い……硬い……)

 そう思った刹那、彼はゆっくりと腰を送り込んできたんです。

 ズブッ……ズブズブ……ッ!

――ああっ……はううっ!

 私の体が大きく波打ちました。忘れていた男性器の挿入の衝撃。下腹に甘やかな痺れが走りました。恍惚の旋律が一気に背筋を這いあがって……。

 私はあごを突きあげ、悲鳴じみた喘ぎを放ちました。私は今、恋焦がれていたNさんに抱かれている。営業中は、お客様と楽しく談笑しているVIP席のソファーで……店内恋愛は禁止なのに……。

母でも、ホステスでもない一人の女に

 悦びとともに、複雑な思いが交錯しました。

――R美ちゃん……気持ちいいよ。

 根元までずっぽりとペニスを挿入したまま、Nさんが呟きます。

――私も……気持ちいい……。

 私も熱っぽい目で彼を見つめます。

 野性味ある顔立ちの彼がわずかに眉を寄せ、唇を震わせました。普段は黒服としてスマートに働き、私の悩みにも親身になってくれる優しいNさんが、こんな無防備でセクシーな表情をするなんて……。

 そう思うと、私の体は否応なく淫らに潤っていくのが分かりました。

 彼に貫かれながら壁面の鏡を見ると、母でもない、ホステスでもない、一人の女になった私と目が合いました。

(私……本当に彼とセックスしてる……)

 湿った吐息をつくと、彼は徐々に腰を使ってきたんです。

蒼井凜花
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官能作家・コラムニスト
CA、モデル、六本木のクラブママの経歴を持つ異色の官能作家。近著に「CA、モデル、六本木の高級クラブママを経た女流官能作家が教える、いつまでも魅力ある女性の秘密」(WAVE出版)、「女唇の伝言」(講談社文庫)。
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