「見慣れる」ってこわい 散らかった部屋を眺めて考えたこと

小原玲 動物写真家
更新日:2023-12-13 06:00
投稿日:2023-12-13 06:00
 北海道で暮らす、まん丸で真っ白な小さな鳥「シマエナガちゃん」。動物写真家の小原玲さんが撮影した可愛くて凛々しいシマエナガの写真とともに、勉強に仕事に恋愛に、毎日をがんばる私たちの背中を押してくれる、きょうのシマエナガちゃんの“ひとこと”です。

 12月13日は「大掃除の日」、1年の汚れを落とすための「すす払いの日」とも呼ばれているみたい。

 大掃除は一大イベントで普段からこまめに掃除をしておくと後がラク……ってのは分かっていても、なかなか取りかかれないのが現実。

 日に日に乱れていく部屋に最初は居心地の悪さを感じるんだけど、しばらく経つと不思議と見慣れてくる。

 そのまま放っておくと加速度的にカオスなことになるのは知っているから、ここでやっと重い腰を上げて片付け始める。

 するとあら不思議! ひとつの場所を片付けると他の場所も気になって、「よく自分はこんなところで生活していたな」なんて思い始める。

 人は自分を騙すのが上手だしすぐ慣れる。そして忘れる。きっとまた同じことを繰り返している次の年末が早くも見える。

小原玲
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動物写真家
1961年、東京都生まれ。茨城大人文学部卒。写真誌「フライデー」の専属カメラマンを経て報道写真家として国内外の雑誌での活動後、動物写真家に転身。近著に写真集「シマエナガちゃんの日々 - ぼくはここにいるよ -」(ワニブックス)や「Kiss!」(小学館)や「アザラシの赤ちゃん かわいいのヒミツ」(講談社)などがある。2021年11月、永眠。
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