地味に増加中?メンズカット女子に見る、トレンドなき時代のファッション

山口明 プロ童貞・現代アーティスト
更新日:2024-07-09 21:57
投稿日:2024-03-09 06:00
 コミックや書籍など数々の表紙デザインを手がけてきた元・装丁デザイナーの山口明さん(63)。多忙な現役時代を経て、56歳の時に仕事中心で働く生き方をドロップアウト。現在は悠々自適な老後(?)を送りながら、還暦過ぎの童貞として注目を集めています。

男性の髪型にする女性が地味に増加中?

 いま、男性みたいな髪型にする女性が増えてるんだってね。爆発的なブームとかじゃなくて「地味に流行」な感じがマニアックで、この連載のネタにぴったりじゃない? まさに“気になるアレ”だよね。

 それで、オレがいつも髪を切ってもらっている美容師さんにも聞いてみたんだけど、かなり前から「自分の好きな男性タレントやマンガの男性キャラと同じ髪型にしてほしい」というお客さんは一定数いて、もともと需要はあったらしいんだ。推し活の一環だね。

 最近の傾向はそれとはまた違って、襟足を刈り上げたり、耳が出るくらい短くしたり…と普通に男性のやるような髪型をリクエストする女性客が増えてるんだって。

 この手の髪型は「メンズカット」とか「メンズライクカット」なんて呼ばれているんだけど、男女で髪質が少し違うから、切る側に技術や工夫が求められて「手探りでお客さんの望む理想の髪型にするのが難しい」と言っていたよ。

 芸能人やマンガのキャラみたいに参考にできる見本があるワケじゃないからね。

明治時代にもあったショートカットブーム

 振り返ってみれば、昔から短髪の女性って多数派ではないけれど、いつの時代にもいた。一説には「世界で最初にショートカットにした女性はココ・シャネル」とか言われているけど、実はもっと昔の日本でもブーム(?)があったんだ。

 明治維新後、旧習を打破する目的で明治政府が1871(明治4)年に出した「散髪脱刀令」は散髪や帯刀を自由にしていい、というものだった。

 これを受けて、一部の女性に断髪が流行したんだけど、「男女の区別が判然としない髪型は好ましくない」という世論も高まり、翌1872年、当時の東京府が「女子断髪禁止令」を出した。

 その後、大正時代になると短髪にした職業婦人が活躍する時代になって、同じ頃に「モガ」と呼ばれる短髪で洋装のモダンガールたちが出現。そして、第二次世界大戦後の1950年代に「ローマの休日」でオードリー・ヘプバーンがやっていた短い髪型が流行する。

 オレが高校生の時に年配の先生に聞いた話なんだけど、その先生が若い頃に女子校の教師をしていた時、女生徒たちがみんな“ヘプバーンカット”になっちゃって「誰が誰だか区別が付かなくて大変だったよ」なんて言ってたなぁ。

 オードリーの可憐さは衝撃的だったからね~。今見ても古臭くないし、当時の日本の女の子たちが夢中になるのも分かるよ。

山口明
記事一覧
プロ童貞・現代アーティスト
1960年生まれ。プロ童貞しかし、あるときは現代アーティスト。そしてまたあるときはオナニストにして予言者。しかし、その実体は無職のオシャベリ・クソジジイ。毎日、地元MAD CITY(松戸市)の平和を守る為、猫背&早歩きでパトロール。本日も童貞戦線異状なし!!
著書の「ワイルドチェリーライフ山口明 童貞力で一億総クリエーター時代を生きる」が発売中。代理人による公式Xも更新中。

ライフスタイル 新着一覧


猛暑の夏…健康な高齢者でも熱中症予防を“家族ですべき”理由
 介護士をしていた経験をもとにライターをしています。筆者はこれまで、認知症の症状や認知症を発症した時の具体的なケアについ...
がんでごめんね…「人生最後の生理」はある日突然やってきた
 私は42歳で子宮頸部腺がんステージ1Bを宣告された未婚女性、がんサバイバー2年生です(進級しました!)。がん告知はひと...
さくらももこさんのエッセイに学んだ 本当の「時は金なり」
「時は金なり」という言葉、年を取れば取るほど心に沁みるのはなぜでしょう。私がこの意味を意識したのは、さくらももこさんのエ...
産毛のような初々しさ…もうすぐ去勢する“にゃんたま”の刹那
 羊毛フェルトで作られた「にゃんたまストラップ」が巷で流行中。フニフニ揉むと、心癒され気持ちが落ち着くのだそう。 ...
結婚したら退職する? 自分が幸せになるための人生の歩み方
 少し前のOLだったら「寿退職」なんて当たり前だったのでしょうが、今はそうはいかないですよね。共働きが普通だし、お金の心...
大人になっても趣味に没頭したい! おすすめできる3つの趣味
 ストレス社会で闘う毎日にふと疲れた時、「何もかも忘れたい」と思うことはありませんか? 多くの人は飲み会や買い物で鬱憤を...
鬼灯って読めますか?夏の風物詩「ホオズキ」の意味と活用法
 地域によりますが、八月はお盆月でございます。  八月の声を聞くとワタクシのお店もお盆のお支度で慌ただしくなり、店...
夕陽で赤く輝いて…黒猫“にゃんたま”は美しい絵のようだった
 にゃんたマニアにみなさんこんにちは! きょうは、初めての黒猫にゃんたまωです。  黒猫のにゃんたまって、真っ黒だ...
遠方に住む親が心配…介護サービスの上手な選び方&使い方
 遠方に住んでいる両親が介護状態になった時、多くの人が「大丈夫かなぁ……」と心配になるはずです。しかし、現代では親の介護...
ホステスの世界にもある「裏引き」という名の“闇営業”の実態
 世間をにぎわせた“闇営業”。「事務所を通さず仕事のオファーを受け、報酬を得る」行為は、夜のクラブでも存在します。店に許...
料理下手を克服する4つの方法 もうメシマズ女と言わせない!
「料理を作ると思った通りの味にならない」「どうしても美味しくない」、そんな悩みを抱えていませんか? せっかく料理をしよう...
住宅ローンは一生無理?がんになった場合の気になるお金の話
 私は42歳で子宮頸部腺がんステージ1Bを宣告された未婚女性、がんサバイバー1年生です。がん告知はひとりで受けました。誰...
大きなチャトラ“にゃんたま”君 立派な尻尾が上がった瞬間!
 にゃんたまωに、ひたすらロックオン! きょうはみんな大好きチャトラ君の鈴カステラです。  小さな港を忙しそうにパ...
恋愛序盤の花火デートはキケン! 準備ゼロでは行かないが吉
「花火デートってドキドキする」――。この季節、誰もが期待し盛り上がる「花火大会」ですが、調べもせず安易にデートとして行く...
ピルをもらう方法と病院選びのコツ…“避妊”が理由でも良い?
 第1回「日本はピル後進国!『ピル=避妊』の考え方は遅れています」、第2回「ピルで確実に避妊するなら?心構えや男性任せの...
声かけが大切! 子どもの“やる気スイッチ”をONにする方法
 子どもの心スペシャリストとして子育て中のお母さんたちと接していると、「子どもにやる気を起こさせるにはどうしたらいいか?...