両乳房と卵巣を失った40代主婦、婚外恋愛の彼と関係が狂い始めて #1

蒼井凜花 官能作家・コラムニスト
更新日:2024-09-03 13:54
投稿日:2024-02-02 06:00

毎日のように外泊する夫

――お互いの配偶者にはバレなかったのでしょうか?

「はい、豊さんは『妻とは子供の教育を巡っていつもケンカばかり。家庭内別居だ』と言っていましたし、私の夫は関西で遊びを覚えたのか、もしくは女ができたのか…仕事から帰宅しても夕食とお風呂を済ませると、夜9時ごろ『同僚の家に泊って来るから』と、外出してしまうんです。

 最初は週に2~3日でしたが、そのうち毎日のように外泊するようになって…問いただそうとは思いません。だって、私も豊さんとの熱い日々を過ごしているんですから…(笑)。

 だから、夫をとがめることはしなかった。息子のために、かろうじて夫婦を演じていると言ったほうがいいでしょうか」

まさかの乳がん発覚!

――続けてください。

「豊さんとの甘い不倫生活が一変したのは、付き合いだして7年後。私が47歳になった時です。人間ドックで乳がんに引っかかってしまい、精密検査をするとステージ2でした。

 私は実母を乳がんで亡くしているので、毎年、人間ドックを行い、専門病院で診てもらっていたのですが、胸に違和感があり、改めて大学病院で検査をすると、がんを告知されてしまって…。

 見落とし? と思うよりも、ショックで体がガクガクと震えてしまって…豊さんとは、『これからもいっぱいデートしようね』と言っていた矢先のがん告知でしたから、相当落ち込みました。

 医師からの説明の時だけは、夫と実妹に立ち会ってもらって、今後の治療法や費用などの面を話し合いました」

蒼井凜花
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官能作家・コラムニスト
CA、モデル、六本木のクラブママの経歴を持つ異色の官能作家。近著に「CA、モデル、六本木の高級クラブママを経た女流官能作家が教える、いつまでも魅力ある女性の秘密」(WAVE出版)、「女唇の伝言」(講談社文庫)。
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