パンティの奥が熱い…乳房、卵巣を失った40代主婦。男の誘いに抗えず#3

蒼井凜花 官能作家・コラムニスト
更新日:2024-02-24 15:52
投稿日:2024-02-16 06:00

これまでのあらすじ

 乳がんをきっかけに両乳房と卵巣を切除した香織さん(仮名・49歳主婦/子供アリ)。彼女は、単身赴任をきっかけ外泊するのが当たり前となった夫に内緒で、40歳から年下男性と不倫をしていた。

 しかし交際から7年後、香織さんの乳がんが発覚。手術で乳房と卵巣を失った。その上、抗がん剤治療後、彼から別れを告げられてしまう。

 失恋の痛手から「男性に求められたい、愛されたい」との欲求が強まり、彼女は既婚者専用のマッチングサイトに登録した。

 出会ったのが、純也さん(仮名・56歳金融業/子供アリ)だ。

 チャットでのやり取りの後、意気投合した2人は新宿にある外資系ホテルのカフェレストランで初回のデート。写真よりもずっと素敵な彼の登場に、カウンターで歓談する間も香織さんは浮き足立っていた。

 そのうち、彼の手が香織さんの太ももを撫でまわしてきて、フェザータッチを受け続ける。昂揚する香織さんが、お尻をもじつかせると、

――香織さん、恥ずかしがる顔も魅力的だ。

 そう告げた純也さんの手がスカートの奥へと忍び込んできた。

 彼のアプローチに香織さんは――。

 前回までの話はコチラ→第1話第2話

「ヤリモク」への注意がよぎったけれど

――カウンター下の彼の手が香織さんのスカートの中に入ってきた。その後をお聞かせください。

「はい…恥ずかしさと嬉しさで、心は揺れていましたが、『ここじゃダメ…』と、スカートの奥に入った手に自分の手を重ね、ストップさせました。

 抱かれたい気持ちと共に、こんな早急に男女の関係になっていいの? ととがめる自分がいて…。

 しかも、マッチングサイトの掲示板では『ヤリモク(セックス目的)』『ヤリ逃げ、ヤリ捨て』などの注意や被害を訴える書き込みも多数ありましたから…。

 でも抗(あらが)えませんでした。私は恥じ入りながらも純也さんを見つめ、

――純也さん、今日会ったばかりなのに、私とそういう関係になってもいいの?

 ずばり、本音を問いただしたんです。すると、

――香織さんさえ嫌じゃなければ、あなたを抱きたい…。もちろん、互いの家庭は壊さないルールは守ります。

 彼はまっすぐに私を見つめてきました。

マッチングサイト慣れしてる?

――私も…純也さんに抱かれたい…。ただ、私は不倫で失恋してすごく傷ついてるの…。あなたに抱かれたら、もっと深みにはまりそうで怖い。

 正直に思ったことを告げました。

――大丈夫、大切にするから。

 太ももに置かれた手が、再びストッキング越しの肌を撫でてきます。

(ああ…パンティの奥が熱い)

 私のヴァギナがいっそうヒクつきました。もう止められない…。そう思った時、彼がカウンター席から立ち上がったんです。

――このホテルに部屋を予約しています。香織さんが嫌ならそのまま帰ってくださって大丈夫ですが、どうしますか?

 そう聞いてきたんです。ズルいと思いましたね。だって、選択権は女の私に渡され、言い訳はできなくなったんですもの。

 それよりも、初顔合わせにもかかわらず、すでに部屋をリザーブしている点もマッチングサイトに慣れた人間の手口だと思いました。でも、

――い…行きます。

 そう答えていました。このチャンスを逃したら、男性に抱かれることなどないかもしれない…そう思ったんです。でも、エレベーターで上階に行く途中、切除した乳房のことを拒絶されないか、すごく心配になってしまって…」

蒼井凜花
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官能作家・コラムニスト
CA、モデル、六本木のクラブママの経歴を持つ異色の官能作家。近著に「CA、モデル、六本木の高級クラブママを経た女流官能作家が教える、いつまでも魅力ある女性の秘密」(WAVE出版)、「女唇の伝言」(講談社文庫)。
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