2月相次ぐ地震で“南海トラフ”がトレンド入り 専門家の警戒する地震は?

コクハク編集部
更新日:2024-02-16 14:26
投稿日:2024-02-16 06:00

能登半島地震との関連性あり

 2月15日午前10時8分、京都府南部で震度3(マグニチュード=M3.7)の地震が発生。14日にも同じ場所で震度4(M4.3)を観測する揺れが起こっていた。12日には兵庫県南東部で震度2(M3.4)、7日には和歌山県北部で震度4(M4.1)と、今月に入って関西地方で有感地震が相次いでいる。

 関西地方と聞くと「南海トラフ」を思い浮かべる人も多く、X(旧ツイッター)ではたびたび「南海トラフ」がトレンドワード入りする状況だ。

 立命館大環太平洋文明研究センター特任教授の高橋学氏が言う。

「京都府南部と兵庫県南東部の地震については、能登半島地震との関連性があります。能登から佐渡島、秋田、北海道に続く断層と同じ時期に同じ応力でできた逆断層と、それと「X」字状に交わる共役断層が、能登から京都、兵庫に続いています。

 そういう意味では、京都府南部周辺ではしばらく地震が続く可能性が高い。日本列島は地盤がバランスを取っていますから」

北海道南西沖の地震にも警戒を

 京都府南部は亀岡市に位置する。亀岡市は洪水被害の多いエリアとしても知られ、地層がやわらかく、液状化しやすいという。大きな地震が起これば二次災害、三次災害にも注意が必要だ。

 さらに高橋氏が警戒するのが、北海道南西沖の地震だ。1993年には奥尻島で震度6(M7.8)が発生し、津波で多くの人的被害を出している。

「北海道で大きな地震が発生すると太平洋プレートに影響します。太平洋プレートに面した釧路や根室では大きな津波が心配されます。また、ハザードマップは雪を想定していない状況下で作られていますから、この時期に北海道で地震が起これば雪崩や避難に影響するでしょう」(高橋学氏)

 当然、太平洋プレートに関わる大地震が起これば、南海トラフ地震と密接なフィリピン海プレートにも影響を及ぼす。すべては繋がっていることを肝に銘じておきたい。

コクハク編集部
記事一覧
コクハクの記事を日々更新するアラサー&アラフォー男女。XInstagram のフォローよろしくお願いします!

関連キーワード

ライフスタイル 新着一覧


自分で皮下注射も…採卵手術前日までにやるべき3つのこと
 日本は不妊治療の件数は世界一なのに、体外受精で赤ちゃんが産まれる確率は最下位。そんな状況を変えるために、ミレニアル世代...
キリスト教のお盆「ハロウィン」 その由来とカボチャの意味
 ワタクシ、全く上達しないドイツ語の個人レッスンを受けております。上達しない理由は一重にワタクシの不真面目さによるもので...
自然災害に巻き込まれた…子どもとどう向き合ったらいい?
 台風19号の爪あとが各地に深刻な被害をもたらしていますが、近年は相次ぐ自然災害で被災住民が避難生活を余儀なくされるケー...
月吹友香さん<後>41歳専業主婦が小説家を目指して見えたもの
 第18回(2019年度)「女による女のためのR-18文学賞」(※)の大賞受賞作「赤い星々は沈まない」は老女の性を大きな...
今日の議題はにゃに? 夕暮れの猫集会でポロリ“にゃんたま”
 猫の島、日暮れ近くに猫の集会にお邪魔しました。  おのおの一定の距離を保って、茶白、黒白、サビ、三毛、キジ、サバ...
“生活習慣病”も予防して! 介護は認知症だけじゃないんです
 日本は長寿大国です。誰しも安心して生涯を全うできるとしたら、高齢であることはとても素敵なこと。しかし、介護士でもある筆...
月吹友香さん<前> 私がR-18文学賞で高齢者の性を描いた真意
 読書の秋到来。直木賞や芥川賞、日本推理作家協会賞に本屋大賞……国内には数多の文学賞がある中で、「R-18文学賞」(※)...
犬でなく人間だったらと思うと…モラ気質なワンコの実態3選
 モラハラ気質は、人間だけに限ったお話ではないのかもしれません。「うちの犬が人間だったら、モラ男(モラ女)に違いない…」...
子宮全摘だけでもつらいのに…腸閉塞で長さ190㎝の管を挿入
 私は42歳で子宮頸部腺がんステージ1Bを宣告された未婚女性、がんサバイバー2年生です(進級しました!)。がん告知はひと...
お日様パワーでモテにゃんに…ぽかぽか日光浴“にゃんたま”
 きょうのにゃんたまωは、雨上がりの日光浴。  濡れた毛を乾かして、お日様パワーでぽかぽかリラックス♪  気...
魔法の鍋! 自動調理鍋の購入でキッチンはどう変わったか?
 最近話題の自動調理鍋。材料を入れてスイッチを押すだけで、料理ができてしまうという優れもののようです。少しでもラクをした...
癒し系の彼女になって? 恋愛はそういうサービスじゃない!
 あなたには理想の恋人っていますか? 「優しい人がいい♡」「背が高くて色白がいい♡」「お金持ちがいい♡」  好きなタ...
共感されないけど…子どもを欲しいと思わない女の4つの理由
「子どもが欲しいと思わない」――。女性がポツリともらすと、男女問わず「どうして!?」「なんでほしくないの?」と質問責めに...
人はなぜ死者に花を手向けるのか? 古代から続く花のチカラ
 お花屋さんという御商売は、本当にさまざまなお客様のいらっしゃる場所でございます。ワタクシのお店は神奈川でもちょっぴりカ...
都会男子にスナックがブーム?おしゃれな20代男子が集うワケ
 スナックといえば従来は、場末な雰囲気でおじさんが多くて、煙たいイメージが強かったかもしれません。しかし、今そんなスナッ...
レディーファーストは常識!成熟“にゃんたま”デートに密着
 にゃんたマニアのみなさんこんにちは。  きょうは、にゃんたまωデートを後ろから大接近!  猫の写真週刊誌が...