保険はやっぱり必要? 子宮頸がんの治療にはいくらかかるのか

コクリコ 編集者
更新日:2019-10-06 11:53
投稿日:2019-07-23 06:00
 私は42歳で子宮頸部腺がんステージ1Bを宣告された未婚女性、がんサバイバー1年生です。がん告知はひとりで受けました。誰にも頼れず、心の内側にずっと不安を抱えながらがんと闘うのはとてもつらいこと。なぜ私が……と思う気持ちと向き合って、そして不確かな情報に惑わされないように、私の体験がお役に立てれば幸いです。

【Note.12】

 今回から2回に渡って「がんとお金」の問題についてお話したいと思います。

 がんを告知されただけでショックなのに、がん治療にお金がかかる可能性もあるなんてCMで流されると、不安は募りますよね。坂本龍一さんのようなお金持ちの方は保険に入ってなくても大丈夫だったでしょうね、って某CMを見るたびに思います。

 私自身も、医療保険だけでなく「がんと診断されると〇〇〇円」系の生命保険に入っていたこと、また正社員として同じ会社に長く勤めていたこともあり、じつはそこまでお金の心配はしていませんでした。

 さらに、治療は幸いにも手術だけで済み、高額になることがある追加治療(抗がん剤、放射線)や、先進医療といった保険適用外の治療は受けていません。ということもあり「参考にならない!」とおっしゃる方がいることは承知のうえで、それでもお伝えできることがあれば、と思っています。

診察にかかったお金について

 MRI、CT、PET検査は高額です。がん確定後、手術までに原発巣の確定、転移の有無などたくさんの検査をするうえで、自己負担額は6万円を超えました。

手術にかかったお金について

 明細を確認すると、手術と麻酔で計100万円ほどがかかっていました。そのうちの3割、30万円ほどが手術に対する自己負担額で、そのほかに薬代や病理検査や画像診断料などの支払いもありました。

 ただし、私たちの加入している公的健康保険制度(社会保険、国民健康保険など)には「高額療養費支給制度」というものがあり、医療費の負担金が高額になり、申請をしてそれが認められた場合には、自己負担限度額を超えた分が高額療養費として支給されます。

 自己負担限度額は年齢と所得などによって変わり、この先発生する医療費が高くなるとわかっている場合は事前申請も可能です。

 とりあえず私はそれどころではなく、なにも申請しないまま入院してしまいましたが、健康保険組合から翌々月には還付されました。「どのくらい還付されるのかな?」と思われるでしょうが、結構な金額です。

 私が窓口で払った金額(手術、麻酔、薬、画像診断ほかに対する金額。差額ベッド代、食事代などは含まない)が70万円。そのうち45万円が還付されています。ちなみに健康保険組合が医療機関に払った金額は150万円でした。保険組合、最高かよ……。

 本当にせこい話で恐縮ですが、私はクレジットカードで治療費と入院費を支払ったので(そして個室に入院していたので)、高額ゆえにポイントもいっぱいつきました(笑)。

コクリコ
記事一覧
編集者
実用書の編集者(社畜)。アラフォー未婚のがんサバイバー2年生(進級しました!)。2018年、子宮頸がんにて広汎子宮全摘出術を受ける。現在ホルモン補充療法をしながら経過観察中。SNSをパトロールするのが趣味。“Twitter探偵”とも呼ばれる。でも幸せになりたい。

関連キーワード

ライフスタイル 新着一覧


にゃんたまを求め東へ西へ…私の人生にはどんな因縁がー!?
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
夢と現実が入り交じる場所 2023.2.13(月)
 ミュージカル映画で歌が始まると、慣れなくて一瞬だけ気恥ずかしくなる。  だけど、すぐにそんなことは忘れて、スクリ...
窓の外を眺めて1日が終わったっていい 2023.2.12(日)
 北海道で暮らす、まん丸で真っ白な小さな鳥「シマエナガちゃん」。動物写真家の小原玲さんが撮影した可愛くて凛々しいシマエナ...
人付き合いの“やらかし”から学ぶ「感情系語彙力」の大切さと鍛え方
 みなさんは、自分のことを語彙力が豊富な方だと思いますか? それとも口下手だとか、無口な方だと思うでしょうか。円滑なコミ...
トルコ大地震前に“不気味な雲”の目撃情報が…注目すべき前兆現象とは?
 トルコ南部のシリア国境近くで6日、マグニチュード7.8の地震が発生し、両国では1万5000人を超える死者が出ている(日...
冷気に青空が滲みる、春はまだかな? 2023.2.10(金)
 鉢に張った水をのぞくと、青い空が映りこんでいた。  空気が澄んでどこまでも広がる冬の空はきれいだけど、こうも寒く...
罪悪感は無用!しごでき女の在宅ワークは昼寝で効率アップ
 コロナ禍をきっかけに、在宅ワークも当たり前の働き方になりました。でも、気分がのらなくてついサボってしまったり、逆に休憩...
梨花に刺激され、産後に太った自分と向き合う 2023.2.9(木)
 先日、ある芸能ニュースに目が行きました。ハワイに住むモデルの梨花が「過去マックス」の体重に「激太り」したという記事です...
猫吸いしたい! ふわふわマシュマロ“たまたま”にロックオン
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
先輩LOVEな後輩の暴走LINE3選 好きすぎて隣の県までお引っ越し♪
 仕事でも学校でも、自分よりも先に経験を積んでいる「先輩」はかっこいい姿に映り、憧れ、尊敬、信頼などいろいろな感情が湧い...
「受験生に贈る花」がんばる人に合格祈願のエールとパワーを
 すっかり初老のワタクシ、人生に疲れを感じる今日この頃。いろいろなことを相談して元気をもらえる相手は、自分の子供世代とも...
久しぶりの友人に会って「中学生」に戻った 2023.2.8(水)
 北海道で暮らす、まん丸で真っ白な小さな鳥「シマエナガちゃん」。動物写真家の小原玲さんが撮影した可愛くて凛々しいシマエナ...
ママの自分時間は無理やり作る!VTuberの推し活にハマったら
 ステップファミリー6年目になる占い師ライターtumugiです。私は10代でデキ婚→子ども2人連れて離婚→シングルマザー...
“たまたま”がハート型♡ 尊すぎるにゃんたま様に思わず合掌
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
旅立ちはいつも気持ち高ぶる 2023.2.6(月)
 出航時の揺れには慣れていても、旅立ちはいつも気持ち高ぶる。  目的地に着くまでは海の上。この景色もしばらく見納め...
「ポイント稼ぎしてるんだ~」にゾッ!女の妬み怖ぇLINE3選
 あなたがこの世で最も怖いものはなんですか? 中には「女の妬(ねた)みが一番怖ぇ」と思っている人もいるでしょう。 ...