前夫には感謝しているけれど
「そういう意味では、前の夫に感謝をしています。
だけど娘もそろそろ中学生になるので…、母親がみすぼらしいと、薄々勘付いているようで情けないです。
それに同世代の友人たちと話すと、みんな生活が豊かになっているのに、私だけ金銭感覚が20代のままっていうか…。
みんなよくそんなにお金があるなぁって惨めになるんです」
スーパーマーケットに行っても値段が気になり、食べたいものを諦める日もしばしばあると話す奈緒さん。
友人とのランチでも指定された店に「高い」と感じてしまい、最近は疎遠になっているのだとか。
人生設計、間違えたかしら?
しかしバリバリと働く気にはなれず、週に数回のパート勤務を続けています。
「ちゃんと働かなくちゃ今よりもお金が増えることはないっていうのは、わかっているんですけどね。
ブランド品とか興味ないし、昔から贅沢への憧れもありません。とりあえず食べるものがあって住む家があればいっかーみたいな人生設計だったんですけど。
最近になって、すごく惨めというか後悔というか。若いうちからもっと頑張っておけばよかったなって…」
そんな奈緒さんの不満は夫であるヒデキさんへと向かい、夫婦仲にも亀裂が入りつつあるとため息をつきます。
頼りなさすぎる現夫にイライラ
「前の夫がバリバリと働くタイプだったからか、今の夫を見ていると、とにかく『頼りないなぁ』って思ってしまうんですよ。
まぁ似たもの同士なので、私に言われたくないでしょうけどね。
夫は年下。これから40代になるので、今からもうちょっと頑張ってくれれば、貧乏から脱出できるんじゃないかって思うんですよね。
でも、私から夫に話してもまったく響いていないみたい。
このままだと持ち家なんて夢のまた夢だって気づいたのは、つい最近です。
娘から見て情けない母親と思われたくないですし、もうちょっとだけでも豊かな生活がしたい。
最近は、前の夫と別れたことを後悔しています。でも、お互い再婚してしまいましたし。だからこそ、今の夫に頑張ってもらって貧乏生活から抜け出したいですね…。
それなのに夫は、私の気持ちを理解しようともしてくれていないので、不満ばかり溜まっています」
◇ ◇ ◇
強い危機感から、なんとかしなくてはと焦っている奈緒さん。では、夫であるヒデキさんは、今の家庭環境をどう受け止めているのでしょうか。
実はヒデキさんも、妻に対して複雑な感情を抱いていました。次回に続きます。
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