3. これでポカポカ!ぐっすり眠れる方法3つ
冷え症の人が手足の冷えに悩まされずにぐっすり眠るためには、以下の3つの方法を試してください。
3-1. 血行改善
血行を改善するためには、からだを締めつけない衣服の着用がおすすめです。「頭寒足熱」になるよう下半身を厚着にして、上半身は首回り以外を比較的薄着にするのも効果的。喫煙は血液の循環を悪くするため、控えてください。
入浴の際は、シャワーのみや短時間で熱めのお風呂に入るのはおすすめしません。38~40度のぬるめのお湯で、しっかり温まってください。ゆっくり浸かると、からだの中からじっくりと温まり血行も改善しますよ。
3-2. 筋肉量を増やす
女性に冷え症の人が多いのは、筋肉量の少なさが原因だといわれています。1日30分以上は歩くようにしてください。全身の筋肉の7割以上が脚に集中しているので、下半身を動かすスクワットやストレッチをするのもおすすめです。適度な運動をすることで、自律神経のバランスを整える効果も期待できますよ。
3-3. 食生活の改善や薬の服用
冷え症を改善するためには、ビタミンの摂取もおすすめです。卵黄やアーモンドに多く含まれるビタミンEは、末梢血管を拡張します。
豚肉や大豆に多く含まれるビタミンB1は代謝を促進し、からだを動かすエネルギーを産出する栄養素。野菜や果物に含まれるビタミンCは、貧血予防となる鉄分の吸収を促進し、毛細血管の機能を保持します。
普段の食事で、こういったビタミンを意識して摂ってください。食生活が偏りがちな人は、サプリメントの服用もおすすめです。
また、定期的な運動や食生活の改善が難しい場合、体質からの根本改善を目指す漢方薬の服用もおすすめ。「からだを温める作用」「胃腸の働きをよくして熱をつくり出す作用」や「血流を改善して熱を巡らせる作用」がある生薬を含む漢方薬を選んで服用してください。
冷え症対策におすすめの漢方薬
・当帰四逆加呉茱萸生姜湯(とうきしぎゃくかごしゅゆしょうきょうとう):からだを温め、熱をつくり出すことで冷えを改善します。しもやけや、冷えによる頭痛、腰痛、月経痛などの痛みの改善にも役立ちます。
・十全大補湯(じゅうぜんたいほとう):体力や栄養を補い、血流をよくすることで冷えを改善します。疲労倦怠感、貧血の改善にも役立ちます。
漢方薬を試したいなら、スマホで気軽に専門家に相談できるオンライン個別相談もおすすめです。スマホで完結できるので、対面では話しづらいことも気軽に相談が可能。お手頃価格で不調を改善したい人は、医薬品の漢方薬をチェックしてみましょう。
4. 冷えを改善してぐっすり眠ろう!
「冷えの原因はいろいろあって、対処法もたくさんあるんですね」
「自分にできる対策から試してみて。効果が出れば、ぐっすり眠れるようになるはずよ」
「ありがとうございます。運動や食生活の改善は、冷えの解消だけじゃなくて美容にもよさそうなので、早速試してみます!」
「頑張ってね。また気になることがあったら、いつでもサロンへいらっしゃい」
優しい表情でサロンを去っていくアカネさんを、えりのボスは笑顔で送り出しました。
★サロン「コクハク」のオーナー えりの
顔と口調は若いものの、年齢不詳。タヌキか妖怪の噂も囁かれる謎めいた主人だが、ココロやカラダ、健康に関する知識はズバ抜けており、何気にハイスペック。ムスメ時代に苦労してるため、自分より“後輩”の女にはしあわせになって欲しいと願っている。愛称は、えりのボス。
(漫画/腹肉ツヤ子)
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<この記事の監修者>
あんしん漢方薬剤師 中田 早苗(なかだ・さなえ)
デトックス体質改善・腸活・膣ケアサポート薬剤師・認定運動支援薬剤師。病院薬剤師を経て漢方薬局にて従事。症状を根本改善するための漢方の啓発やアドバイスを行う。健康・美容情報を発信するMedical Health -メディヘルス-youtubeチャンネルでは、お薬最適化薬剤師として「無駄な服薬はお財布と体の敵!」をモットーに薬の最適な選び方を解説する動画を公開中。症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホ一つで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」でも薬剤師としてサポートを行う。
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