更年期の“意外と知らない”基礎知識/更年期症状は遺伝する? 出産経験の有無は影響する?【医療従事者監修】

コクハク編集部
更新日:2025-02-27 06:00
投稿日:2025-02-27 06:00
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、ちょっとした有名人です。タヌキか妖怪の噂も囁かれるなか、健康に関する知識はズバ抜けていて…。
 そんなえりのボスのもとには今日も悩みを抱えた女性が立ち寄ったようですよ。悩みはずばり、「更年期」について。更年期の症状は遺伝するものなの…?

1. 更年期につらそうだった母…症状や重さは遺伝する?

 今回は、ハルエさん(42歳/仮名)からのご相談です。

「えりのさん、更年期ってすっごくつらいんでしょうか…」

「症状やつらさは人によるけど…どうしたの? 不安なことでもあるのかしら?」

 えりのボスの優しい問いかけに、ハルエさんは不安そうな顔で気持ちを吐き出します。

「私の母の更年期症状が重くて、ずっとつらそうだったので不安なんです。親子で体質とかが似ることもあるっていうし、更年期のつらさも似るなら不安だなって…。それと、前に出産経験がないと更年期がつらくなるって噂で聞いて…。うちは子どももいないですし、それで余計に不安になっちゃって…」

 どうやら、ハルエさんは更年期について調べた結果、不安になってしまったようです。

 これは放っておけません!

2. 更年期に向けて知っておきたい知識

「更年期、得体が知れないからこそ不安でいっぱいです…」

「じゃあ、まずは更年期の基礎的なことを知りましょう」

 真っ青な顔をしているハルエさんにえりのボスは優しく言います。

「まずは、更年期の時期ね。更年期は閉経前後の5年、計10年間を意味する言葉よ。個人差はあるけど、50歳前後で閉経を迎える人が多いから、45~55歳くらいに更年期症状が出る人が多いといわれているわ」

「それだと、私もそろそろですね…」

更年期の症状は頭痛やめまい、動悸や発汗量の増加、むくみや吐き気、関節痛や手指の痛み、尿失禁のように多岐にわたるわ。このような身体的な症状だけではなく、イライラや不安感のように精神的な症状が出る人もいるの

「私の母も動悸や吐き気がつらそうでした。 あとイライラして、人が変わったように見えて…」

 えりのボスの説明を聞いて不安そうな様子のハルエさん。そんな彼女に、えりのボスは優しく語りかけます。

「安心して。確かにホルモンの分泌量が変化することへの影響の受けやすさは、親子で似ることがあるわ。だけど、更年期の症状やつらさはそれだけでは決まらないの。普段の生活や更年期症状への対処法、抱えているストレスの大きさなどで変わってくるから、自分の母親やお姉さんの更年期症状がつらそうでも、そんなに心配をする必要はないわ」

「そ、そうなんですね…」

妊娠についても、出産経験の有無が更年期症状に影響することはないわ。大切なのは正しい知識を身につけること。そして、更年期症状が出たときに無視せず、きちんと自分自身のケアをすることよ」

「そう言ってもらえると、少し安心できます!」

 表情が明るくなったハルエさんに、えりのボスは続けます。

「それじゃあ、更年期が来たときに向けて、やっておきたい対策を知っておきましょう」

【こちらもどうぞ】更年期、私はこれで対処しています①漢方薬服用歴15年超、「意味あるのか?」と医師に尋ねた

コクハク編集部
記事一覧
コクハクの記事を日々更新するアラサー&アラフォー男女。XInstagram のフォローよろしくお願いします!

ビューティー 新着一覧


口臭・体臭・尿の悪臭…私のニオイの源は「糖質オフダイエット」が原因!?
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、...
鹿ちゃんは関係ないよ! 話題の「シカクリーム」の人気の理由は?
 美容アイテムを売っているお店でよく見かける「シカクリーム」。はじめて見た人は「鹿のクリーム?」なんて想像した人もいるか...
2024-01-17 06:00 ビューティー
水蜜桃メイク知ってる?トレンドど真ん中、たった4︎分で叶う衝撃ハウツー
 水蜜桃メイクというメイク法をご存じですか? 中国発でSNSを中心に話題になっているトレンドメイクのひとつで、ピ...
まだまだ流行中のキャップ! 40代コーデで野球少年風を卒業するコツは?
 帽子コーデが好きな人が、必ず定番で持っているのがキャップです。でも、子供っぽくなったり、大人っぽいスタイルにどう合わせ...
30~40%の日本女性が整形!? それでも踏み切れない4つの理由
 今では、美しくなるための手段として珍しくなくなってきている整形。日本では30%〜40%の女性が、生涯のうちに1回は整形...
新年だしスッキリしよ! 昔の服が捨てられない人への処方箋
 必要最低限のお気に入りの持ち物で生活する「ミニマリスト」とは対照的に、「物を捨てられない」と悩む人はたくさんいますよね...
新年初買いはECサイトで30%オフのパンツ!プロの接客と裾上げにも涙…
 冬のセール真っ只中、仕事の合間にD2Cブランドのワイドサテンパンツをポチっとしました(笑)。で、手元に届いた“戦利品”...
【専門家監修】心を健康に! 自己肯定感を上げるセルフコンパッション術
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、...
奇抜とは限らない!40代加齢のドヨーン顔回避に「アシメ前髪」はいかが
 左右非対称の「アシメ前髪」は、少し個性的で奇抜だというイメージを持っている人もいるかもしれませんね。ましてや、若い子が...
ガタガタ眉でも諦めない!たった2分で誰でも左右対称の美眉になれるテク
 眉毛メイク、左右対称に描けていますか?  筆者は、メイクの中で眉毛に一番時間がかかってしまい、なかなか納...
チョロっと出てたら恥部!鼻毛のお手入れ頻度は?抜いたらダメ??
 日常生活で、見られたら絶対に恥ずかしいのが「鼻毛」です。見られた本人も恥ずかしいし、見てしまった人も指摘しにくい! で...
【2023年人気記事】尿のニオイでわかるサインと対処法(専門家監修)
 2023年は「コクハク」をご覧いただき、誠にありがとうございました。反響の大きかった記事を再掲載します。こちらの記事初...
【2023年人気記事】たかがパンツされどパンツ、30年ぶりのTバックで…
 あけましておめでとうございます。2023年は「コクハク」をご覧いただき、誠にありがとうございました。反響の大きかった記...
サマンサタバサ、4℃大量閉店 エビちゃんOL系が令和世代にウケない背景
 これも時代か…。かつて若者の人気ブランドだった「Samantha Thavasa(サマンサタバサ)」の経営危機が報じら...
31歳女が勇気を出して「人生初まつげパーマ」に挑戦してみた
 恥ずかしながら、30代になってもまつげパーマをした経験がありませんでした。そんな私がまつげパーマに挑戦したきっかけは、...
自分の顔見てぎょ!「まぶたのたるみ」すっきり見せるケア&メイク法
 自分の顔を鏡で見たとき「アイメイクしているのに目元に元気がない…」と感じたことがあるアラフォー、正直に挙手!  そ...