更新日:2025-04-12 06:00
投稿日:2025-04-12 06:00
とにかく“彼氏”が必要
瞳さんは「ある切実な理由あるんですよ」と困り果てた表情で続けます。
「えっとですね、先日会社の後輩に『彼氏はいるんですか?』って訊かれて、つい見栄で“いる”って言っちゃったんですよね。
そうしたら『先輩の彼氏に会ってみたいです!』って盛り上がってしまい、一緒に食事をする流れになったんです。だから、とりあえずでもいいから“彼氏”が、どうしても必要なんですよ。だけど、明らかにオジサンな見た目のカツノリさんを、後輩に会わせても恥をかくのは自分では? という迷いもあって。
カツノリさんに対して、ずいぶんと失礼なこと言っていますよね。その自覚はあります。カツノリさんには一切、私の事情は話していません。
自分の“見栄”のためだけにカツノリさんの純粋な感情を利用するなんて、申し訳ないとも思っています」
寂しいアラフィフ独身女と思われるのは嫌!
瞳さんは目を伏せ深いため息をついた後、おもむろに顔を上げ強い口調で続けます。
「だけど…、後輩から“寂しいアラフィフ独身女”って思われるのは、絶対にイヤなんです。“仕事もプライベートも充実しているアラフィフの先輩”っていう立場は崩したくない。そのためにカツノリさんと、とりあえず付き合ってみるしかないんでしょうかねえ。
あーあ、素敵な彼氏がいれば、こんなくだらない悩みを抱えなくてもいいのになぁ…。50歳近くにもなって、何やってるんでしょうね。自分でも想定外ですよ」
自分のブランディングのため、カツノリさんと交際する罪深さに、瞳さんは悩み続けています。
次回に続きます。
関連記事
ラブ 新着一覧
恋愛をしていれば、時には彼氏に浮気されることがあるかもしれません。もちろん、ちゃんと反省してくれる場合も多いですが、男...
世の中には、次々と男性たちを虜にしてしまう「魔性の女」がいます。一見、ほかの女子と変わらないようにも思えるのですが、そ...
男女の関係では、交際相手や配偶者の態度に悩む人も少なくありません。愛し合っている男女間でも、価値観や物事の判断には個人...
「冷酷と激情のあいだvol.65〜女性編〜」では、結婚後何年たっても口先ばかりで結果を出せない夫・トモアキさん(仮名・4...
これまで東大出身の既婚男性にインタビューをしてきた当連載「東大生の結婚観」。今回はスピンオフ企画として、東大出身のご主...
満月には、不思議なパワーがあるといいます。潮の満ち引きを生み出す月がもっとも大きくなる満月には、恋愛を“引き寄せる”パ...
久しぶりに再会した男友達に、恋をしてしまった経験はありますか? 幼馴染や同級生、元同僚など、当時はなんの意識もしていな...
「告白したいけど、なんて伝えたらいいかわからない!」という人は多いですよね。でも、しっかり内容を考えておかないと、相手に...
積極的に楽しませようとしてくれたり、連絡もマメにしてくるヤリモク男性と、本命として考えてくれている人の行動って少し似て...
男性にとって、料理上手な女性は魅力的に映るもの。家庭的な姿を見て、結婚を意識する男性も少なくありません。しかし、男性と...
毎日好きな彼と顔を合わせることができる「社内恋愛」。仕事にやる気が出ますし、交際を公表すれば、堂々と付き合うこともでき...
女性はアラサーになると、どうしても結婚を視野に入れる時期に差し掛かるため、気楽な恋愛ができなくなる人が多いです。年下彼...
気になっている男性といい感じに距離が縮まって、告白はされていなくても「もしかして、私たち付き合うのかな?」と思ったこと...
男女の関係では、交際相手や配偶者の態度に悩む人も少なくありません。愛し合っている男女間でも、価値観や物事の判断には個人...
「冷酷と激情のあいだvol.64〜女性編〜」では、憧れの仕事を手にした自分を応援しない夫・ケンイチさんに苛立つ妻・愛佳さ...
男女問題研究家の山崎世美子(せみこ)です。可愛くなりたい、綺麗になりたいと願うオトナ女子の美へ執着は尽きることなく、美...