中年の“集中力”はどこに消えた? 若い頃と「同じ脳じゃない」と気づいた私の小さな工夫

小林久乃 コラムニスト・編集者
更新日:2025-09-24 11:45
投稿日:2025-09-24 11:45

集中力の訓練は早ければ早い方がいい

 集中力について考える時間が訪れるとは。でも結局は訓練あってこそだろうと、最近は仕事中も気にかけるようになった。いつも心に集中力を、だ。

 あくまで私の場合だけどこのエッセイをはじめ、パソコンを使う作業率が高いのでデスクにはありとあらゆる集中力アップアイテムを揃えるようになった。受験生ご愛用と言われるラムネ、自分が「仕事をしているんだ」と脳に言い聞かせるためのキシリトールガム。今も噛んでいる。眠気防止にも有効とされるブラックコーヒー。休憩中、眼球を労わるためのホットタオル。SNSで情報を見かけると買い求め、実験。そのおかげなのか原稿も早く書けるようなったような…? と、プラシーボ効果に近い現象で自分を鼓舞している。原稿料も着実に下がる昨今、仕事量を減らすわけにはいかない(鼻息)。

 映画はつまらない内容で眠気に襲われない限り、目をかっ開いて、2〜3時間集中できる。料金を払った以上、見なければいけないという強迫観念に近いものが、私を突くらしい。読書も時間があるときは、自宅以外で読む。カフェに入ればお茶代を支払っているので「この代金を無駄にできるか」と、集中力が出てくるらしい。貧乏根性と集中力は関係性が濃厚なのだろうか。

 とにかく「あ、切れた」と気づいてからでは遅いのが集中力。若い頃の脳に甘んじている場合ではない。鍛えるべし、というのが先輩からの提言だ。私ももう少し早く始めていたら、下僕にならなかったのにと、後悔の念が渦巻く。

小林久乃
記事一覧
コラムニスト・編集者
出版社勤務後、独立。2019年「結婚してもしなくてもうるわしきかな人生」にてデビュー。最新刊はドラマオタクの知識を活かした「ベスト・オブ・平成ドラマ!」(青春出版社刊)。現在はエッセイ、コラムの執筆、各メディアの構成と編集、プロモーション業が主な仕事。正々堂々の独身。最新情報は公式HP

関連キーワード

ライフスタイル 新着一覧


過度な若作りは罪!?「インスタおばさん」痛い投稿にご用心
 インスタグラムは、年齢に関係なく誰でも簡単に写真投稿を楽しめる人気のSNSです。しかし、30代や40代が年齢に合わない...
“たまたま”流リラックス法を伝授♡ 忙しい時ほど力を抜こう
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
「私って天才?」100均グラスでチューリップ2大悩みを解決!
 そろそろお正月気分もなくなり、2023年という新しい年にも慣れた頃ではございませんか? 新春とはいえ寒さの本番はこれか...
最初に食べようと思った人の勇気に感謝 2023.1.18(水)
 北海道で暮らす、まん丸で真っ白な小さな鳥「シマエナガちゃん」。動物写真家の小原玲さんが撮影した可愛くて凛々しいシマエナ...
夫婦仲も良好に!夫ウケするとっておきご飯&レンチンレシピ
 どうせ毎日ご飯を作るなら、夫ウケする料理を作りたいですよね! とはいえ、毎日手の込んだものを作る余裕がないという人もい...
華やかビジュ♡ファミマ“あまおうスイーツ”2選は必食 2023.1.17(火)
 先日、ファミリーマートに行ったら、店頭にこんなポスターが! 「ファミマのいちご狩り」ですって?  HPによると、...
ヘアゴム入れた?一人暮らしの女性が備えたい防災グッズ10選
 災害は一人暮らしをしている女性にとって、とても不安なものです。いざという時、困らないためには日頃からの準備が欠かせませ...
凍り付くような空気で胸を満たすと 2023.1.16(月)
 音が雪と氷に吸い込まれていく。  凍り付くような空気で胸を満たすと、一瞬だけ世界が止まったように見えた。 ...
青天を衝け! 憂いを帯びた美少年“たまたま”で視力も回復?
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
人の運命について少しあまのじゃくな意見を 2023.1.15(日)
 北海道で暮らす、まん丸で真っ白な小さな鳥「シマエナガちゃん」。動物写真家の小原玲さんが撮影した可愛くて凛々しいシマエナ...
趣味がない人、何してる? 休日の“ゆるふわ”な過ごし方5選
 趣味を楽しみながら、充実した休日を過ごしている人がいる一方、無趣味で何もせず一日を終えている人もいます。実は今、そんな...
寿司屋の大将が説く真理「結果の80%」は事前準備で決まる!
 わかっててもできないことって、ありますよね。この書き出しだけで、私はすでに耳が痛いです……。できないというより、やって...
「夫を大切にする」と誓った父子帰省の効果 2023.1.13(金)
 この年末年始、我が家では初めて夫と子ども2人だけで夫の実家に帰る“父子帰省”をしました。今回の帰省で夫や義実家に対して...
飛んでもブレない! モノトーン“たまたま”から目が離せない
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
“残業女”返上、定時に帰りたい!効率を爆上げする5つの裏技
 毎日のように残業が続くと、心身ともに疲れてしまいますよね。周りからは「頑張っている」と評価されるかもしれませんが、でき...
主なきビリヤード場 つわものどもが夢の跡 2023.1.12(木)
 古びた木造建築の破れた窓から覗くと、かつてのビリヤード場だった。    ここでどれだけの激戦が繰り広げられたんだろ...