女性器リノベに投資する女たち#4…彼も私も満たされる膣改造

神田つばき 女と性 専門ライター
更新日:2019-10-11 16:45
投稿日:2019-09-10 18:00

手術で治す深刻な膣の症状とは

ゆるんだ膣から子宮が飛び出てしまう

 骨盤底筋や膣括約筋へのアプローチでは解決できない、本当に深刻な膣のゆるみもあります。出産回数が多く膣が回復しきらないうちに次の出産を迎えてしまうとか、分娩時に避けた会陰の縫合がうまくいかなかった、などという例があるようです。また、人間の内臓には重力がかかっているので、加齢につれて骨盤底筋が圧迫され、膣が広がってゆるみやすくなってきます。この症状が進むと膣内に子宮、膀胱、直腸などが下りてきて、腹圧で外に出てしまう骨盤臓器脱になることがあります。

 骨盤臓器脱まで行くと産婦人科で健康保険適用の手術を受けることになります。東京都内の大学病院の一例では10日間程度の入院と約22~23万円の費用がかかるそうです。いきなりここまでの症状になるということはないと思いますが、前回ふれた骨盤底筋体操などで膣の健康をすることが予防につながります。

内臓脱がなく膣の縮小だけのケース

 臓器脱などの症状がない、膣のゆるみの改善だけなら、美容外科・女性泌尿器科・形成外科などで膣を縮小する手術を受けることができます。膣の入り口を取り巻いている球海綿体筋を縫いちぢめ、余った粘膜を少し切除します。施術時間は2時間ほどですが、2日後に消毒に行くこと、2週間後に膣外に出ている糸だけ抜糸することが必要です。また、1か月程度はセックスできません。

 気になる費用ですが、都内のクリニック何軒かを調べてみたところ、手術方法によって違いがありますが、40万円から50万円という価格帯でした。美容整形手術の中でも骨を削る系に次ぐ、決して安いとは言えない金額です。目や鼻の整形とちがって他人から見えない場所ではありますが、パートナーとの関係を良くしたいと願う女性にとっては、納得できる仕上がりを確実に期待したいところです。

 女性器関連の手術を検討する方には、「自分がどんな生活上の変化を期待しているか」をしっかり理解してくれる医師に出会うまで、慎重に探してほしいと切に願います。

 次回は女性器まわりのお悩み第3位、バージン卒業から閉経期までの女性を苦しませている性交痛についてです。

神田つばき
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女と性 専門ライター
離婚と子宮ガンをきっかけに“目がさめて”女性に生まれたことの愉しみを取り戻すべく、緊縛写真のモデルとライターに。私小説「ゲスママ」、イベント「東京女子エロ画祭」「親であること、毒になること」などを企画。最近は女犯罪者や緊縛表現者に関するZINEの制作・販売を開始。Xnoteblog

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