刺し身を使った簡単アレンジ「カツオとウドのなめろう」

コクハク編集部
更新日:2020-04-03 06:00
投稿日:2020-04-03 06:00
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・学芸大学の居酒屋「件」の川辺輝明さんに、居酒屋の定番メニューをアレンジした「カツオとウドのなめろう」のレシピを教えていただきました。

カツオの酸味とウドの食感を味わう

 ねっとりとしたカツオにウドのシャキシャキとした食感がアクセント。居酒屋の定番「なめろう」といえば、新鮮なアジを三枚におろして細かく切り、味噌、ネギ、大葉などを混ぜて粘りが出るまでたたいたもので、もともとは房総の郷土料理です。

「アジのなめろうは確かにおいしいですが、上手にさばかないと身がちょっとしかとれないし、まな板も汚れるので、ちょっとハードルが高いでしょ? だったら刺し身で簡単に作れる今が旬のカツオがオススメです」

 確かに、頭を落として内臓を取る手間がない分、カツオのほうが断然ラクですね。カツオは鉄をなめたような酸味が独特ですが、この酸味を少量のみりんでまろやかにします。

「酸味が苦手な人は、少し多めに入れるといいですよ。そうはいっても、この酸味とミネラル感こそがカツオの醍醐味。硬い食べ物には硬い酒。宮城県の『日高見』など辛口の火入れ純米酒がよく合いますね」

 そのままでもおいしくいただけますが、減塩醤油にたっぷりのすりごまとわさびを少々、ショウガの搾り汁を混ぜた「ごまわさび醤油」をつけて食べると、いっそうふくよかな味わいに。湯通しして、おひたしにしたウドの穂先がいい箸休めになり、杯が止まらなくなりますよ。

【材料】

・カツオの刺し身1サク 250グラム
・大葉(みじん切り) 5枚
・ミョウガ(みじん切り) 1本
・万能ネギ(小口切り)少々
・味噌 25グラム
・ウド(さいの目切り) 100グラム
・濃い口醤油、みりん 各少々

【レシピ】

1.カツオはぶつ切りにし、大葉、ミョウガ、万能ネギを上にのせ味噌を加えて包丁で粘りが出るまでたたく。
2.ボウルに1を入れ、ウド、醤油、みりんを加えて混ぜ合わせ、器に盛る。

本日のダンツマ達人…川辺輝明さん

▽かわべ・てるあき
 1974年、東京都生まれ。高校卒業後、専門学校を経て、ワーキングホリデーなどで3年ほど海外へ。帰国後、数軒の飲食店で修業をし、三軒茶屋の日本酒居酒屋「赤鬼」から2004年に独立。学芸大学に「件」をオープン。

▽くだん
 東急東横線沿線では横浜に次いで飲食店が多いといわれる激戦区・学芸大学駅前で愛され続けて14年。こだわりの日本酒は定番が40種類で、酒蔵とのコラボによるプライベートブランドもあり。名物は天然素材のみでとったダシで炊いたおでん。17~24時LO(日・祝23時LO)、月曜定休。
東京都目黒区鷹番3―7―4。東急東横線学芸大学駅から徒歩2分。

(日刊ゲンダイ2018年4月24日付記事を再編集)

コクハク編集部
記事一覧
コクハクの記事を日々更新するアラサー&アラフォー男女。XInstagram のフォローよろしくお願いします!

フード 新着一覧


5分炊くだけでほっこり「水ナスのぬか漬けと桜エビの煮物」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は埼玉県・浦和の懐石料理「日に日に新」の木下泰司さ...
「かすべのレモンソース」ひと手間で軟骨がぐっと柔らかく
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は北海道・小樽のロードレストラン「シルフィード」の...
朝仕込んでおけば夜は焼くだけ「鶏モモ肉のソテー香草風味」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は大阪・福島のフランス料理店「ミチノ・ル・トゥール...
コンビニのサラダチキンでお手軽ヘルシー「蒸し鶏のマリネ」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・西荻窪の創作居酒屋「じんから」の堅谷博さん...
お手軽な「ムサカ」 クミンシードでエキゾチックな味わいに
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・外苑前のワインビストロ「アミニマ」の阿部真...
“かえし醤油”の風味がお酒にピッタリ「そば屋のお新香」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・築地のそば屋「そば処 築地長生庵」の松本憲...
おもてなし料理にもなる「コンビーフのリエット仕立て」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・浅草のフレンチ「ガンゲット・ラ・シェーブル...
冷凍でもOK! 網で焼くだけで美味しく簡単な「焼き甘エビ」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は福井市の寿司屋「昌冨ずし」の楠さんにエビが主役の...
「焼きなすとアボカドのタルタル」夏バテ防止にも効果アリ
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・銀座のフランス料理店「サロン・ド・テ アン...
お酢を使わないから野菜が甘い「トマトとタマネギのサラダ」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・赤坂のアフリカ料理店「SAFARI」のワン...
いつもの冷ややっこが焼き肉のタレで大変身「辛いやっこ」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は横浜の焼肉店「そうる肉食堂 承」の三原承達さんに...
生青唐辛子の風味でお酒が進む 中国・湖南料理「咸鮮辣」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・三軒茶屋の「香辣里 (シャンラーリー)」の...
余り野菜がごちそうに「季節の野菜とベーコンのキッシュ風」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は北海道・札幌の居酒屋「澤」の西澤一暢さんに、野菜...
まるでフォアグラのようなコクとうまみの「半生鶏レバー」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・新宿の海鮮居酒屋「よしだ海岸」村瀬文吾さん...
「アスパラの肉巻き」今が旬の食材でおいしく疲労回復を
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・千駄ヶ谷の和食店「台楽おおた」の今井恵子さ...
薄切りだから駄菓子感覚でサクサク食べられる「レバカツ」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・祐天寺のもつ焼き店「ばん」の小杉潔さんに、...