「アタクルトワット」ターメリックを使ったジャガイモ炒め

コクハク編集部
更新日:2020-05-10 06:00
投稿日:2020-05-10 06:00
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・赤坂のアフリカ料理店「SAFARI」のワンダサンさんに、エチオピアで定番のおかず「アタクルトワット」のレシピを教えていただきました。

ジャガイモの歯ごたえが肝

合う酒=ビール、白ワイン、日本酒(C)コクハク
合う酒=ビール、白ワイン、日本酒 (C)コクハク

 エチオピアで「ワット」とは、シチューやカレーなどの煮込み料理を指します。「アタクルト」は野菜だから、「アタクルトワット」を直訳すれば、野菜カレーとなりますが、ほぼジャガイモ炒めですね。

「エチオピアでは、定番のおかずだよ。おかあさんの味ね。パパッと炒めるだけでおいしいよ」

 ジャガイモは、カレーに添えられるホックリとした食感ではなく、ほどよい歯ごたえのしっとり感。この食感こそ、おツマミとしてのジャガイモという感じ。タマネギの甘味、ニンジンとピーマンのシャキシャキ感、それぞれが口の中で「ウマい」をアピールします。

「ターメリックを使うのがポイントね」

 そう、それです。ミックススパイスのカレー粉ではなく、味つけは単一スパイスと塩のみ。その分、口の中はあっさり。ビールはもちろん、白ワインのほか、日本酒もイケます。

 それにしても、ジャガイモはボイルしないんですか?

「しない、しない。ボイルしないから、あの食感なの」

 ジャガイモとニンジンは厚過ぎると、火が通りにくく、炒めているうちに焦げてしまいます。厚さは3ミリ程度がいいですね。味の複雑さを求めて、スパイスをあれこれ足したくなりますが、そうするとカレー炒めになってしまいます。やっぱり、ターメリック単独がシンプルで一番だということに落ち着きました。

【材料】

・ジャガイモ 小2個
・ニンジン 半分
・タマネギ 4分の1個
・ピーマン 1個
・ニンニク 1片
・ターメリック 少々
・塩  少々
・サラダ油 大さじ1

【レシピ】

1. ジャガイモは半月切り、ニンジンは拍子切り、ピーマンは細切り、タマネギは粗い角切りに。
2. 熱したフライパンにサラダ油を引いて、みじん切りにしたニンニクの香りが立ってきたら、ニンジンとタマネギを炒める。
3. タマネギが透き通ってきたらジャガイモを加えて、さらに炒める。ジャガイモの仕上がりは、菜箸が通るくらいが目安。
4. ターメリックをひとつまみと塩を少々振って、ピーマンを加え、軽く炒めたら出来上がり。

本日のダンツマ達人…ワンダサンさん

▽ワンダサン
 エチオピア出身。東京・新宿のアフリカ料理店「ローズ・ド・サハラ」で腕を磨き、2008年2月に独立。「お母さんに時々送ってもらう」というエチオピアのミックススパイス「バルバル」を巧みに使用する料理で、スパイス好きをうならせる。

▽SAFARI
 ワニやダチョウ、カンガルーなどアフリカならではの食材もメニューに並ぶが、野菜たっぷり、油控えめのヘルシー調理。特に「ドロワット」は、タマネギとチキンのみのシンプルなカレーながら、複雑な味が印象的でランチの看板メニュー。東京都港区赤坂3―13―1 ベルズ赤坂2階。

(日刊ゲンダイ2018年6月23日付記事を再編集)

コクハク編集部
記事一覧
コクハクの記事を日々更新するアラサー&アラフォー男女。XInstagram のフォローよろしくお願いします!

関連キーワード

フード 新着一覧


レモンの風味が初夏にピッタリ「ヤム・プラームック」でビールをグビリ
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・新橋の「オールドタイランド」のウィラサック...
【新宿参戦】評判の餃子食べ放題&のみほ!40女達は2時間で何個平らげた
 今月からコクハク編集部に新しい仲間が増えました。記念すべき第1回作戦会議の場は、東京・新宿西口のネオン街。 「いい企...
揚げエビ×ニンニクは正義!「クンニム・ガティアム」辛みが苦手な人も◎
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・新橋の「オールドタイランド」のウィラサック...
KALDIの特売白ワインが神旨!たまごサンドに合うワインってどんな味?
 フリーアナウンサーの市野瀬瞳です。ワイン好きが高じて猛勉強の末、ワインエキスパートと世界共通のワインの国際資格である「...
市野瀬瞳 2024-04-24 06:00 フード
JR新宿駅構内イイトルミネで大行列!「羅家 東京豚饅」は何十分並ぶ
 都内話題のグルメスポットといえば、ここ。4月17日にオープンしたばかり、JR新宿駅のエキナカ商業施設「イイトルミネ(E...
飲みながら作っちゃう? タイ版“酔っ払い炒め”こと「パッキーマオ」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・新橋の「オールドタイランド」のウィラサック...
タイ風鶏から揚げ「ガイ・ガティアム」ビールが止まらない!
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・新橋の「オールドタイランド」のウィラサック...
「冷しゃぶのさっぱり野菜ソースがけ」簡単なのにひと手間感
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・八丁堀の「串粋」の吉田正則さんに、ソースが...
デニーズの新モーニング、気配りがニクい!味・ビジュ・コスパの三方良し
 一日の計は朝ごはんにあり! 3月5日に、メニューの改定が行われたデニーズでヘルシー&おしゃれなモーニングを見つけました...
ファミマのPBと「神の雫」が合体!“名ばかりワイン”か否か購入ルポ
 フリーアナウンサーの市野瀬瞳です。ワイン好きが高じて猛勉強の末、ワインエキスパートと世界共通のワインの国際資格である「...
市野瀬瞳 2024-04-10 06:00 フード
スープも絶品「3種の貝のビール蒸し」いろんな銘柄でお試しあれ
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・茅場町の「ギョバー茅場町店」の菊地博さんと...
「パルミジャーノサブレ」おなじみの粉チーズが簡単おしゃれに変身!
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は京都・梅小路京都西の「西洋茶屋 山本」の山本智弘...
「紫キャベツのアチャール」はスピードが命!クミンシードで酒が進む
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・茅場町の「ギョバー茅場町店」の菊地博さんと...
“パン賢者”木南晴夏さんイチ押しの「キャロットケーキ」にありつけた!
 パン好きな女優といえば、木南晴夏さん。木南さんイチ押しの“神奈川NO.1店のキャロットケーキ”にありつく日を虎視眈々と...
“おいしくない”ペットボトルワインが進化していた!アレンジもご紹介♡
 フリーアナウンサーの市野瀬瞳です。ワイン好きが高じて猛勉強の末、ワインエキスパートと世界共通のワインの国際資格である「...
市野瀬瞳 2024-03-27 06:00 フード
山形県民の常備ソウルフード「味染み玉こんにゃく」はあたりめがマスト!
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・下北沢の「大衆酒場 こみじ」の天津真弓さん...