我が子を可愛いと思えない…悩む母親への克服エピソード3つ

小阪有花 子どもの心スペシャリスト
更新日:2020-04-13 11:26
投稿日:2020-04-11 06:00
 子どもが可愛い!子どものためなら何でもできる!と語るお母さんの姿を見ると、“母は強し”と感じることはよくあります。しかし、全てのお母さんがそう思えるものではありません。
 中には「我が子を可愛いと思えないなんて親失格かも」「自分の子どもなのに手がつけられなくて憎たらしいと思ってしまう……」と自己嫌悪にかられて苦しんでいるお母さんもいます。
 今回は、子どもに関する専門家から私がこれまで見聞きした、我が子を愛せない気持ちの克服法をエピソードと共にお伝えしたいと思います。

「あなたのことが大好きよ」は本心でなくても言い続ける

 我が子がかわいく見えないというお母さんの悩みで多い内容は、2人目が生まれてから上の子が可愛く見えなくなった、という声です。それに対し、ある右脳研究家は、嘘でも構わないから「あなたのことが大好き」というメッセージを上の子に伝え続けることをお勧めしています。

 子どもに嘘をつくことや、自分の心に嘘をつくのは心苦しいかもしれませんが、毎日続けることで「心では否定しているのに、言い続けるということは本当にそう思っているのかも?」と、自分を思い込ませることができるようです。

 ポイントは毎日必ず続けること。そうすることで自然と心が動き出し、子どもがお母さんに向ける表情が変化するそう。その表情に懐かしい気持ちが芽生え、本当に「可愛い」と思う瞬間が降りてくる。これで家族関係が良好になった姿をたくさん見てきたと話しています。

理想を手放し、あるがままを受け容れる

 こちらは小児科の先生から聞いたお話。先ほどの話とは異なってしまうのですが、先生曰く、無理に自分の気持ちに嘘をつこうとしなくても良いそうです。

 あるお母さんは、描いていた理想通りに子育てが進まず、どうしていいか分からないと、子どもを可愛いと思う余裕すらなくなってしまったようです。

 普段から完璧主義者な方に起こりがちな悩みのようですが、先生は「可愛いと思えないから悩んでいるのではなく、可愛いからこそ悩んでいることに気づいて欲しい。現代人は何でも HOW TO で物事を考えすぎている。子育てに完璧を求めることを手放し、あるがままの子どもの姿を認めてあげることで状況は一変する」とおっしゃっていました。

 子どもを思うあまり教育に没頭してしまい、子育てに意味を見出そうとしすぎてしまったのかもしれませんね。元気で育ってくれるだけでいいと気持ちを切り替えると、精神的重荷が減り、子どもを可愛く思う余裕が出てくる事例はたくさんあります。

子どもの胎内記憶が悲しみを引きずっている可能性も

こちらは少し特殊な話になってしまうのですが、あるお母さんは、子どもが理由もなく暴れたり暴言を吐き続けるので、可愛いと思うどころか憎たらしいと感じて悩んでいました。「何をそんなに怒っているの?」と子どもに聞いても、問答無用で暴れまわるだけで、うちの子はどこかおかしいのでは……と、病院に連れて行くことを本気で考えるほどに切羽詰まっていたそうです。

 しかし、胎内記憶研究家の先生から「子どもが妊娠中に、お母さんが大変だった出来事はありませんでしたか?」と問われたところ、妊娠中に兄が亡くなり、家族と揉めて本当に辛い日々を送っていたことを思い出しました。

 先生曰く、「子どもは胎内にいたことに、自分が蔑ろにされたり不安になった記憶を引きずっている可能性があり、その場合、言葉にならない不安や怒りを生まれた時から抱えていて、子どもも自分でもなぜこんなに怒ってしまうのかわからないでいるのかもしれない」と説明を受けたようです。

 その対処法として、子どもを説得するのではなく、まずはお母さん自身が癒されなくてはならないと、先生は『瞑想』を教えてくれたそうです。実際、瞑想を続けたことで、胎内で不安に感じていた子どもの気持ちを思うことができ、子どもに対する目線が代わり、状況もかわっていったそう。子どもの表情がとても穏やかになり、心が通じ合うことが出来たと話していました。

 どんな理由があっても、子どものことが可愛く見えなくてて「辛い」と感じない親はいませんよね。このエピソードが少しでも悩むお母さんの助けになることを願っています。

小阪有花
記事一覧
子どもの心スペシャリスト
保育コンサルタント。アイドル時代の旧芸名は小阪由佳。「ミスマガジン2004」グランプリで芸能界デビュー。09年に引退後、保育園の先生を経て現職に。チャイルドカウンセラー、幼児食インストラクター、ベビーシッター、家族療法カウンセラーなどの資格を持つ。
XInstagram

ライフスタイル 新着一覧


送別に花は必要なの? 花屋が伝授「花贈りの方法とマナー」
 ついこの前お正月を迎えたと思っていたら、あっという間に3月の年度末シーズンに突入してしまいました。  去年の大晦...
相撲、お馬さん、くるりんぱ…幼児期の運動で“成功体験”を!
 子どもの運動神経は、生まれてから小学生にあがるくらいまでの経験によって養われると言われています。前回の記事「子どもの運...
変顔じゃないよ!好きなあの子の匂いを分析中の“にゃんたま”
 きょうは、茂みから匂う大好きなあの子のフェロモンを嗅いで「フレーメン反応」の、にゃんたま君。  唇を引き上げるよ...
幸運を掴んで♡ 運気アップをする4つの方法&避けるべきこと
 恋愛や人間関係、仕事や金銭面など、何となくうまくいかないことが続くと「最近ツイてないなぁ……」と感じますよね。そして、...
保護猫ってなあに 譲渡条件がとても厳しい理由を知ってる?
 私が保護猫を飼うことになって1年半。見渡せば保護猫を飼っている人だらけです。自分が保護猫を飼い始めてから、周りがみんな...
“空気読めない女性”がやらかしたグループLINE自爆内容6選!
 察して欲しくて合図を出しているのに、まったく空気が読めない女性っていますよね……。そんな彼女たちが本領を発揮して失敗し...
ある日ポキッと…高い目標を掲げる人が急に折れてしまう理由
 自分と他人を比べてしまいがちなことに「収入」が入っている人はいませんか? 高い目標を掲げて仕事に精を出すのは素晴らしい...
男らしく告白できるかにゃ?恋する“にゃんたま”ボーイを応援
 きょうは、白靴下にピンクの肉球、恋するにゃんたまボーイです。  まだ冷たい風の吹く東北の猫島にも恋の季節がやって...
私を忘れないで…「ワスレナグサ」は涙を誘う悲恋の愛の花
 ある暑い夏の日の夕方のお話でございます。猫店長「さぶ」率いる我がお花屋さん。さぶ店長だけが涼しい場所で悠々と寝ていらっ...
花粉症がつらすぎる(涙)Dr.教えて!「正しい花粉症」対策
 毎年この時期は、集中力もそぞろ……。身体がかゆい! なんだか眠い! やる気が出ない! そんな人も多いのでは? 「...
春だ!日差しをたっぷり浴びたお腹と“にゃんたま”にほっこり
 春が来た!きょうは、温まったコンクリートでコロンコロン♪  太陽熱を全吸収、ポカポカの呼吸!  猫にとって...
子宮全摘のひとり暮らし会社員ですが、え、まさか猫を飼う?
 私は45歳、独身の会社員です。出版社で本の編集をしています。  出版社って忙しそうですよね? とよく聞かれますが...
常識知らずで赤っ恥…抹消したい職場LINEへの誤爆8選!
 社会人になると、学生時代には見慣れない漢字や、社会のルールなどが多くありますよね。経験の中で自然に覚えていくものだから...
ついつい検索…情報の波に心を削られてしまう理由と対処法
 朝、目が覚めて最初にするルーティーンは何か考えたことはありますか? おそらく多くの人がスマホをみることから一日をスター...
撮影に成功!好奇心旺盛なつぶら“にゃんたま”の大胆ポーズ
 きょうは、つぶらなにゃんたまω!  子猫にこんなポーズをさせてケシカラン!?  いいえ、小さなにゃんたま君...
パンプスが脱げる人必見♡原因・正しい選び方・対策を紹介!
 デザインが豊富でスカートやパンツにも合わせやすい「パンプス」。でも、必ず悩まされるのが、パカパカ脱げるという問題ではな...