外国では急増…外出自粛中にパートナーのDVから身を守る方法

内藤みか 作家
更新日:2020-04-09 06:00
投稿日:2020-04-09 06:00
 家にいる時間が長いと、同居のパートナーと顔を突き合わせる時間も増えます。相手とラブラブならばむしろ幸せに感じるかもしれませんが、あまり相性が良くないカップルの場合、DVが始まる可能性を含んでいます。すでに外国では被害が急増しています。

フランスで被害3割増

 外出禁止令下のフランスでは、DVの通報が普段の3割以上増加したという報告もされています。加害者であるパートナーと24時間顔を突き合わせていると、暴力を振るわれる確率も上がるし、気が休まる暇もありません。さらに今まで電話相談ができたのに、パートナーがそばにいるのでそれができないという事態も想定されています。

 フランスでは、対策として、24時間対応のチャット相談システムやメール相談システムを告知しています。イギリスでも被害が報告されており、外出自粛状況下で配偶者からの暴力から身を守る方法が、世界中で模索されています。

日本では相談窓口閉鎖も

 日本でも3月30日に特定非営利活動法人「全国女性シェルターネット」が要望書を提出しました。そこには、今後困難が予想されるDV被害者への支援、それからシェルターなどに身を潜めているため住所を明かすことができない被害女性へも給付金が届けられることなどが提案されていました。

 コロナウイルス拡大防止のため、相談窓口が時間短縮されたり閉鎖される可能性も出てきています。

 日本ではDVのメール相談は見かけても、チャット相談への対応は十分ではない様子。通常行われている面談での相談は感染のリスクに加え「どこに行くんだ」ととがめられるため、なかなか出て行きづらいのです。

 パートナーに知られず、声を出すことなく相談できる手段の整備が急がれます。

逃げ場のない女性を襲う暴力

 DVのきっかけの大きなひとつに仕事上のストレスがあります。

 なので、外出規制で出勤が減り給与がダウンした、勤務している店が閉鎖となり仕事がない、というように仕事のストレスが想定外にかかった場合、その鬱憤を目の前にいる配偶者にぶつけてしまう人がいるかもしれません。

 ストレスのはけ口として人を痛めつけるということは、もちろんあってはならないこと。

 けれど、カッとなると手が出てしまう、というタイプの人は、残念ながら存在します。

 いつキレるかわからない相手と24時間一緒にいる恐怖は相当なもの。外出禁止令が出ている場合、逃げることすらままならないでしょう。密室でのDVを減らすために、どのような方法が考えられるでしょうか。

内藤みか
記事一覧
作家
著書80冊以上。大学時代に作家デビューし、一貫して年下男性との恋愛小説を書き綴る。ケータイ小説でも話題に。近年は電子媒体を中心に活動。著書に「あなたに抱かれたいだけなのに」など。イケメン評論家として、ホストや出張ホストなどにも詳しい。
XInstagram

関連キーワード

ライフスタイル 新着一覧


真夜中に突然の大量出血で119番、緊急搬送され人生初のERへ
 私は42歳で子宮頸部腺がんステージ1Bを宣告された未婚女性、がんサバイバー1年生です。がん告知はひとりで受けました。誰...
ハッシュタグは“いいね”を超える? 承認欲求の先にあるもの
 SNSで昨年あたりから、ハッシュタグの新しい使いかたに脚光が集まりつつあります。ハッシュタグとは冒頭に「#」をつけた言...
こにゃんたま君のパパ「タンク君」のご立派“にゃんたま”
 きょうのにゃんたまは、先日ご紹介した「こにゃんたま君」(奥に写る子猫)のパパです!  その名も「タンク」君! ...
悲劇はもう二度と…園児の外遊びの大切さと保育士さんの努力
 保育園の子どもたちや働く保育士さんにとって、あまりに悲しい出来事が続いています。園児2人が亡くなった大津市の事故のショ...
ゴロンゴロン♪ “にゃんたま”流ストレス解消法でリラックス
 気が付くとストレスで、体が緊張状態になっていませんか?  きょうは、体の力を意識的に抜いてコロコロしてみる、にゃ...
毎朝のお弁当作り 「苦痛→楽しい」に変える4つのコツ!
 手作りのお弁当って子どもの頃はもちろん、大人になっても嬉しいものですよね。でも、作る側はいつも大変!うんざりして、苦痛...
「SNSイタい女」とは呼ばせない オトナ女子のインスタ技3選
 InstagramをはじめとしたSNSは、今や日常生活に欠かせないコミュニケーションツールになりました。少し前までは、...
「え、悪性って…」病院を出たら子宮頸がん患者になっていた
 私は42歳で子宮頸部腺がんステージ1Bを宣告された未婚女性、がんサバイバー1年生です。がん告知はひとりで受けました。誰...
三崎港で“にゃんたま”発見! おすすめマグロ店をご案内?
 神奈川県・三浦半島にある三崎漁港。  全国有数のマグロの水揚量を誇る漁港近くで、にゃんたま発見です。  多...
怠惰な人にこそ効く!「やる気が出ない」を解消する3STEP
 どうしてもやる気が出ない時ってありますよね。脳科学を利用した「やる気を出す方法」がネットに多々転がっているものの、それ...
京都・伏見稲荷大社で発見 神のオーラ感じる白“にゃんたま”
 朱色の鳥居と、白いキツネがシンボルの神社。  京都・伏見稲荷大社で、白いにゃんたまωに出逢いました。  鳥...
先生どうして辞めちゃうの? 保育士さんが一斉退職する理由
 保育園で問題になっている保育士さんの一斉退職。子供たちだけでなく保護者の心にも傷を負わせかねない問題ですが、なぜこんな...
私は、子宮頸部腺がんステージ1Bを宣告された未婚女性です。
 私は42歳で子宮頸部腺がんステージ1Bを宣告された未婚女性、がんサバイバー1年生です。がん告知はひとりで受けました。私...
期間限定だから尊い 可愛い子猫の“こにゃんたま”にメロメロ
 ニャンタマニアのみなさまこんにちは。猫フェチ撮影の日々を送る芳澤です。  きょうは、にゃんとも可愛い子猫にゃんた...
経験者直伝! 出産が「怖い」を「楽しい」に変える考え方
 出産を終えた後、必ずと言って良いほど女友達に聞かれたのが「怖くなかった?」「痛かった?」という言葉でした。出産の「怖さ...
泣きたくなったら…オトナ女子が知っておくべき涙のこらえ方
 泣いても何も解決しない。そんなことは痛いほど分かっているオトナ女子でも、ふいに泣きたくなる時ってありますよね。でも、プ...