平手友梨奈 森山直太朗とのコラボで「朝ドラヒロイン」も!

こじらぶ ライター
更新日:2020-08-29 08:38
投稿日:2020-08-29 06:00

コロナ禍、人生を憂い悲観する人々への伝言

今年に入り2作の映画撮影で豪華俳優陣〈左から岡田将生(31)、志尊淳(26)、木村文乃(32)、堤真一(56)〉や一流監督、スタッフと触れ合った平手/(C)日刊ゲンダイ
今年に入り2作の映画撮影で豪華俳優陣〈左から岡田将生(31)、志尊淳(26)、木村文乃(32)、堤真一(56)〉や一流監督、スタッフと触れ合った平手 /(C)日刊ゲンダイ

 異なる現場で異なる共演者、監督から演じることを学んだ平手が、森山の歌に合わせ少女と紡いだ物語では、平手友梨奈が平手友梨奈であることを忘れさせ一人の大人の女性として力強く生きること、その希望を説得力ある表情で表していた。

 女性アイドル界の異端児としてギラギラと焼け付くような、見る者の心を焦がすいまにも消えてしまいそうな儚さや脆さ、不安定さを帯びた少女から、大人の女性へと昇華した彼女は、絶望の中にも光を探し求め、それをきちんと手にする芯の強さを感じさせた。

 今年7月に公開されたMrs. GREEN APPLEの「WanteD! WanteD!」(Side Story ver.)MVに出演した際、平手はインタビューで「今は世界中が大変な状況になっていて。~中略~今しかない大切な時間を奪われてしまった人が沢山いると思うんです。そんな人達が少しでも上を向けるような、背中を押せるような、これからの生活を楽しむ気持ちになれるような作品になったらいいなって」と話していた(「ViVi」2020年9月号)。「ROCKIN'ON JAPAN」(2020年10月号)での最新のインタビューでも同様の主旨のことを語っている。

 森山はこの楽曲のコラボレーションについて、平手が「やりたいというふうに強く言っていただいた」と「ノンストップ」(フジテレビ系)で明かした。今回も平手はまさしく、コロナ禍や言葉の暴力で人生を憂い悲観する人々に向け、勇気づける“作品”を提示した。

NHK朝ドラで母親役を演じた清原果耶を彷彿

19年数々の映画賞を受賞した清原。平手がアイドル活動に専念した同年、さらに実績を伸ばし高校卒業年組では一つ抜けた存在に。/(C)日刊ゲンダイ
19年数々の映画賞を受賞した清原。平手がアイドル活動に専念した同年、さらに実績を伸ばし高校卒業年組では一つ抜けた存在に。 /(C)日刊ゲンダイ

 また、幼い少女相手に平手が見せた母親のような表情を見て、彼女と同じ高校卒業組の女優陣の中で一歩抜けた存在としてあげられる清原果耶(18)が思い出された。

 清原は19年NHK朝の連続テレビ小説(以下、朝ドラ)「なつぞら」で実年齢17歳にして、30代で幼児を連れる母親役を見事に演じていたことが大きく評価されていた。だが、平手にもそれが可能だと強く確信させられた。

 若手女優にとって国民的女優への登竜門となっている朝ドラは、主人公の人生を幼少期から老年期まで描くものが多い。ヒロイン役の女優が中学生から老婆になるまで1人で演じることもある。

 下手な女優だと30代の母親という設定でも、大学生みたいな子にずいぶんデカい子供がいるなぁ、と思ってしまうが、平手ならそう感じさせないだろう(平手が長期の拘束を伴う朝ドラ出演を望むかは別として)。

憑依型女優・平手友梨奈に無限の可能性

バブみがエグいと評判の素の平手(左)と、髪が伸びても相変わらずイケメンな平手(右)。いや、振り幅が凄い!!/「ViVi」公式Twitter(2020年7月14日付、右)、「ROCKIN'ON JAPAN」公式Twitter(2020年8月27日付、左)
バブみがエグいと評判の素の平手(左)と、髪が伸びても相変わらずイケメンな平手(右)。いや、振り幅が凄い!! /「ViVi」公式Twitter(2020年7月14日付、右)、「ROCKIN'ON JAPAN」公式Twitter(2020年8月27日付、左)

 真逆を行くようだが、欅坂46時代からのファンやメンバー、スタッフからは素顔の彼女への愛称として「赤ちゃん」「ばぶ」といったものがあり、彼女のファンは「保護者」とも呼ばれている。あるいは「ROCKIN'ON JAPAN」(同)でのビジュアルショットは、その力強い眼差しで多くの女性ファンを虜にするイケメンぶりもまだまだ健在だ。そこに母性を伴う母親のような女性役にすら憑依できるのだとしたら……。女優として、表現者として、平手友梨奈にはまだまだ限界が見えない。

こじらぶ
記事一覧
ライター
ジャニーズ、秋元康系女性アイドル、ローカル、地下アイドル等数々の現場を経験。Xでもご意見を募集しております。

関連キーワード

エンタメ 新着一覧


朝ドラでは珍しい正面からの接吻!愛助ママ(小雪)来襲で“恋の炎”燃ゆる
 愛助(水上恒司)は母・トミ(小雪)に呼び出される。トミからは、スズ子(趣里)に会うのはやめるように言われ、山下(近藤芳...
桧山珠美 2023-12-22 14:40 エンタメ
北川景子に長澤まさみ…SNS離れの深層、イメージ戦略には逆効果?
 12月16日、女優の北川景子(37)の写真集『『「37」 20th anniversary』公式アカウントがInsta...
東京コミコン2023は大盛況 ひときわ異彩を放った“大衆演劇”
 千葉・幕張メッセにて、12月8日(金)~10日(日)に開催されたポップカルチャーの祭典「東京コミックコンベンション20...
熊田曜子のSNSが放つ鋼のメンタル ハレンチ不倫疑惑もよき母アピール
 プロデューサーとの不倫疑惑と元夫とのドロ沼離婚裁判を経て、離婚成立後はSNSでたびたびセクシーな姿を披露している熊田曜...
堺屋大地 2023-12-20 06:00 エンタメ
恋はつらいものよ…愛助への想いが募るスズ子に麻里(市川実和子)の名言
 スズ子(趣里)と愛助(水上恒司)の仲はすぐに広まり、羽鳥善一(草彅剛)や麻里(市川実和子)にもうわさについて追求される...
桧山珠美 2023-12-22 14:23 エンタメ
スズ子と愛助の恋路を妨害! メッセンジャー黒田のメッセンジャーぶり
 愛助(水上恒司)と坂口(黒田有)の話を聞いたスズ子(趣里)は、耐えきれずに部屋に押し入る。  ここで話をつけよう...
桧山珠美 2023-12-18 14:45 エンタメ
渡辺翔太が国宝級イケメンランキング初V!Snow Manはめめだけじゃない
 恒例の「ViVi国宝級イケメンランキング 2023年下半期」が発表されました。  NOW部門1位は、八木勇征(2...
スズ子と愛助「年の差恋愛」に障害…おでん屋台店主・伝蔵の台詞に注目
 愛助(水上恒司)から「恋人になってください」と言われ、スズ子(趣里)は「ちょっと考えさせてほしい」と答える。それ以来、...
桧山珠美 2023-12-16 06:00 エンタメ
手越祐也ポジティブのカラクリ、新曲は微妙も「アイドル」カバーはバズる
 ジャニーズ時代はNEWSに所属し、バラエティー番組でも活躍した手越祐也。退所後は“辞めジャニ”として主戦場をYouTu...
堺屋大地 2023-12-15 06:00 エンタメ
押しかけ暴走気味の愛助(水上恒司)とスズ子の恋もいよいよ
 神戸への巡業の帰り、スズ子(趣里)は久しぶりにはな湯を訪ねる。懐かしい常連客の面々に迎えられ、昔のように庭で話をする。...
桧山珠美 2023-12-13 14:25 エンタメ
水上恒司君臨!デビュー作「中学聖日記」から5年経っても年上好き♡
 昭和18年、アメリカとの戦争に終わりが見えない中、「福来スズ子とその楽団」は地方巡業を重ねていた。  スズ子(趣...
桧山珠美 2023-12-11 15:50 エンタメ
松下洸平は“最弱の目力”が魅力!ネトラレ役が似合う、時代が生んだスター
 松下洸平(36)の主成分は優しさです。現在、出演しているドラマ「いちばんすきな花」(フジテレビ系)を見ていてしみじみそ...
茨田りつ子がまさかの前座!? 「大空の弟」を歌いこなす趣里の表現力
 羽鳥善一(草彅剛)が企画した合同コンサートは、ブルースの女王・茨田りつ子(菊地凛子)とスウィングの女王・福来スズ子(趣...
桧山珠美 2023-12-07 14:30 エンタメ
「大空の弟」は聞き物、りつ子“むっつり顔”のチラシにNHKの芸の細かさ
 弟が戦死してスズ子(趣里)が落ち込んでいるのではないかと心配した羽鳥善一(草彅剛)は、食事でもしようとスズ子を自宅に誘...
桧山珠美 2023-12-06 15:20 エンタメ
「一、二、三、四、五」揃った楽団員名、余計に六郎の不在が際立つ
 役場の職員が梅吉(柳葉敏郎)の元を訪れて届けた報せには、六郎(黒崎煌代)が戦死したと記載されていた。  しばらく...
桧山珠美 2023-12-05 14:00 エンタメ
松嶋菜々子の誇らしげな語りに納得…イケオジ反町隆史を保持するお手柄感
「男の美しさは、肌に出る。」――資生堂「SHISEIDO MEN」のCMに出演する松嶋菜々子&反町隆史夫妻が話題です。 ...