【2022年アツかった記事】アラフォーの性交痛 相性悪いから濡れない?(薬剤師監修)

コクハク編集部
更新日:2023-01-27 20:00
投稿日:2023-01-02 06:00

3. プレ更年期の膣の痛みを解消する漢方的養生

 東洋医学では「気」「血(けつ)」「水」の3つの要素が人体を構成すると考えられており、プレ更年期の性交痛は、気(エネルギー)と血(血液)の滞りによって起こるといわれています。

 東洋医学にもとづく漢方的な養生は、気血水のバランスを整えて健康的な生活へと導くためのものです。

 プレ更年期の膣トラブルをやわらげる漢方的養生法を解説します。

1. 「腎」の機能を補う食材をとる

 東洋医学における腎(じん)とは、エネルギーや栄養を生みだしたり蓄えたりする「五臓」のひとつ。

 腎は西洋医学の「腎臓」とイコールではなく、泌尿器やホルモンバランス、生殖器などの機能にも関係しています。

 更年期・プレ更年期には、加齢とともに低下する「腎」の働きを補う食材がおすすめです。黒色の食材は、腎を補うのに役立ちます。

<腎を補う黒色の食材>

 黒豆、黒米、黒酢、ごぼう、黒きくらげ、しいたけ、黒ゴマ

 これらの黒い食材を、意識的にとり入れるとよいでしょう。

2. からだを温め、冷え対策

 からだが冷えると、腎の働きが落ちてしまうといわれています。

 適温の入浴で全身をしっかり温めたり、腹巻きをしたりと、日頃から冷え対策を行いましょう。運動習慣をつけることも、根本的な冷え対策になります。

 また、夏場の冷えにも要注意です。冷房のきつい部屋では、ひざ掛けや厚手の靴下などで防寒対策をするのも忘れずに。

3. 漢方薬で根本改善!

 更年期の性交痛をはじめとした膣トラブルには、婦人科の治療でも使われている漢方薬がおすすめです。

 性交痛には、痛みを軽減するために、鎮痛作用がある生薬を含む漢方薬が選ばれます。加えて、膣の乾燥による性交痛を根本から改善するためには、血流を改善して全身に栄養を届けたり、水分の循環をよくしたりすることで、膣の乾燥を改善する漢方も使われるのです。

 また、加齢により衰えた生殖器の生理機能を高めたり、栄養を与えて粘膜を強くしたりすることで、粘膜に傷がつくといった膣トラブルも起こりにくくなります。

 血液や水分の循環をよくすることで、潤いのある肌や冷えや疲れがないからだを目指すことも可能です。

 食事や運動などの養生方法は毎日の継続が大切ですが、忙しい現代女性にとっては「続けられない!」と感じることもあるかもしれません。

 しかし、漢方薬は手軽に毎日服用することができるので、無理なく体質改善を目指していきたいという方にも適しています。

コクハク編集部
記事一覧
コクハクの記事を日々更新するアラサー&アラフォー男女。XInstagram のフォローよろしくお願いします!

ビューティー 新着一覧


夏の紫外線+秋の乾燥でボロボロ…化粧水だけじゃない「うるおい対策」で肌を守ろう【専門家監修】
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、...
急に泣きたくなる…30代以降は“情緒不安定”に注意。不安定な心を整える3つのセルフケア【医療従事者監修】
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、...
今季のプチプラは大当たり! 大人も“盛れる”目元・口元・肌の新作コスメ3選。「キャンメイク」で老け感を一掃♡
 今季のプチプラが、ものすごく「当たり!」です。コスメの進化は著しく、もはやデパコス要らずの実力!? とざわついてしまう...
女性の6割が悩む「生理前の便秘」痔やイライラ悪化の原因に? 放置せず試したい改善法4つ【医療従事者監修】
 生理前の便秘に悩む女性は、6割もいるといわれています。「でも生理が終われば治る」「便秘くらい、大したことはない」こんな...
流行りの「耳つぼジュエリーダイエット」信じていいの? 貼るだけで楽痩せできる噂の真相【医療従事者監修】
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、...
【再現メイク】今田美桜になれるか!? 大人世代が3つのポイントを真似してみた。“への字眉”でぐっと近づく
 これまではキュートで華やかなイメージが強かった今田美桜さん。しかし今放送中のドラマ『あんぱん』では40代の役柄に挑戦し...
暑くて無理~! “ドライヤー”キャンセル界隈に捧ぐ、お風呂上りの汗だくを回避する6つの方法
 お風呂上がり、せっかくすっきりしたのにドライヤーをかけてるうちにまた汗だくに…。こんな経験、ありますよね。  髪...
30歳から「骨活」のススメ。将来の“寝たきり”リスクを防ぐため大切な3つの対策【医療従事者監修】
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、...
健康診断でわからない「隠れ貧血」のリスク。 だるさ、イライラの原因は年齢以外にあり?【医療従事者監修】
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、...
ブルドッグ顔におさらば! 3秒でできる若見え“メイク”テクニック。コンシーラー1本で激変するコツ【美容家解説】
 夏の疲れが、顔に出ていませんか? 鏡を見て、「なんだか不機嫌そう…」と感じるなら要注意! 年齢を重ねると、どうしても顔...
37℃の熱がダラダラ続くのなぜ? たかが微熱と放置しないで。日常に潜む「体温が上がる」生活習慣【医療従事者監修】
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、...
えっ、納豆にタピオカも!? 実は“カロリーお化け”な食材4選。じゃあ、美容効果バツグンなおやつは?
 ダイエットの大敵といえば、「おいしい食べ物」ですよね。でも、完全に我慢するのは逆にストレス…。多くの人はできるだけ低カ...
汗が止まらない→頭痛や倦怠感の原因に。実はリスクだらけの多汗、自宅でできるセルフケア【医療従事者監修】
「服の汗染みが恥ずかしい」「毎日タオルが手放せない」こんな滝汗に悩んでいませんか? 汗はからだの正常な働きですが、多すぎ...
日焼け止めも日傘もめんどくさい! ズボラ女に捧ぐ夏の「美肌キープ」対策。高級コスメより大切なことって?【医療従事者監修】
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、...
そのダイエット、骨格タイプに合ってないかもよ。診断別に“理想の痩せ方”がある? ナチュラルは全身運動が◎【医療従事者監修】
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、...
女性は“脱水リスク”が高い理由。猛暑で「喉が渇いた」時にはもう遅いって知ってた?【医療従事者監修】
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、...