便秘下痢便秘下痢…つらループ!おなかの弱い“ご自愛”ケア【専門家監修】

コクハク編集部
更新日:2023-06-08 06:00
投稿日:2023-06-08 06:00
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、ちょっとした有名人。でもって、タヌキか妖怪の噂も囁かれるなか、健康に関する知識はズバ抜けている――。
 そんなえりのボスのもとにはウワサを聞きつけ、今日も悩みを抱えた女性が、ふらりと立ち寄ったようですよ。

1. 便秘と下痢が交互に…胃腸が弱くて毎日つらい

 今日の相談は、やす子さん(43歳女性・仮名)からです。

便秘と下痢に、交互になってしまうんです。便秘でおなかが張るのも不快だし、急に腹痛が来たりおなかが緩くなったりするのもつらくて……」

 やす子さんは、暗い表情で話しています。

「いつもおなかの調子がすぐれないから、外出するのも不安なんです」

「便秘も下痢も、どちらも本当につらいわよね……」

 心配そうな表情でうなずく、えりのボス。

「便秘と下痢のくり返しが慢性的に続くようなら、まずは消化器内科や胃腸科などで診てもらったほうが安心よ。悪い病気が隠れている可能性も、ゼロではないもの。そして、病院の受診を検討するのと同時に、ストレス対策も忘れずにね」

「……ストレス対策?」

 やす子さんは、ふしぎそうな顔をします。

「やっぱり、おなかの調子ってストレスとも関係があるんですか?」

「そうよ。胃腸はストレスの影響をとても受けやすい臓器なの。胃腸に病変が見られなくても、ストレスの影響で便秘や下痢をくり返してしまう場合もあるんだから」

「そうなんですか!?」

「えぇ。それじゃあ、今日はストレスでおなかのトラブルが起きる仕組みと、便秘・下痢をくり返す人におすすめのセルフケアについて解説するわね」

「ぜひお願いします!」

 真剣な表情でうなずいているやす子さん。これは放っておけません!

2. 便秘と軟便をくり返すのは自律神経の乱れやストレス?

「便秘と軟便がくり返し起きる場合には、ストレスが関与している可能性があるの。脳腸相関(のうちょうそうかん)という言葉を聞いたことはある?」

 耳慣れない言葉に、やす子さんは首をかしげます。

「脳腸相関というのは『脳と腸が相互に強く影響を及ぼしている』という意味よ。ストレスによる刺激は、自律神経を介して脳から腸へと送られるの。反対に、感染症などで腸の具合が悪くなると、不安などのメンタル不調が出やすくなるともいわれているわ」

「なるほど……お互いに関係し合っているんですね」

「ストレスは、自律神経のバランスを乱して胃腸のトラブルを招く場合があるの。胃腸の検査をしても、特に病変が見当たらないにもかかわらず、便秘や下痢をくり返す状態のことを『過敏性腸症候群』といってね。ストレスの多い現代社会では、過敏性腸症候群の人が増えているんですって」

「もしかしたら、私も過敏性腸症候群なのかもしれませんね」

「自己判断はできないから、消化器内科などで相談することが大切よ」

 えりのボスの言葉に感心した表情で、やす子さんはつぶやきます。

「ストレスの影響って、とても大きいんですね……」

「慢性的にトラブルが続いている場合は、病院で相談しましょう。でも、『腸の具合がちょっと気になる……』という感じの人は、腸の調子を整えるセルフケアから始めてみるのがおすすめよ」

コクハク編集部
記事一覧
コクハクの記事を日々更新するアラサー&アラフォー男女。XInstagram のフォローよろしくお願いします!

ビューティー 新着一覧


990円の“プチプラ化粧水”1本だけで10日間過ごしてみた。乳液&クリーム不使用で意外な結果が…
 話題のコスメや、広告でよく見かける化粧品や日用品。「webでよく見るあの商品、本当にイイの?」「買ってみたいけれど、口...
「妊活を始めたものの、なかなか授からない…」《男性不妊》って知ってる? 意外と多い“精索静脈瘤”の話
「妊活を始めたけど、なかなか授からない…」そんなとき、多くの女性が婦人科に行く。でもちょっと待って。実は不妊の約半数は「...
今夜もぐっしょり…寝室温度をめぐって夫と大喧嘩!【医療専門者監修】寝汗は更年期だけじゃない?
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、...
40代が「垢抜け顔」になれないワケは?【美容家が使って実感】激推し最新コスメ3品
“垢抜け顔”になりたいけど、思いどおりの仕上がりにならない…。そんなお悩みは、選ぶコスメで解決!  40代の時短美容家...
生理前に限らず些細なことでイライラ!【医療従事者監修】アラフォーが注意したいPMSではない意外な理由
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、...
春先の紫外線も乾燥も怖くない!【美容家厳選】アラフォーに激推ししたい“二刀流”UV対策
 春の陽気を感じる日も増えてきましたね。日差しが強くなってくると気になるのは、UV対策です。春夏は特に紫外線量が増えるた...
加齢で増えがちな「ほくろ」はシミと何が違う?【美容外科医が解説】電気メスで削ると? 保険適用の条件は?
 この連載では美容医療“若葉マーク”の方々に向けて、テッパンの不安や疑問を分かりやすく“一発回答”。今回はお悩みの多い「...
うさぎ舌リップってなんぞ? 40代でも挑戦できる作り方と色選びのコツ
 純欲メイクや白湯メイク、地雷メイクなど、これまでいろいろなメイクがトレンドに上がってきましたが、もっかSNSで話題なの...
寒暖差疲労の原因と対処法【医療従事者監修】季節の変わり目はイベントてんこ盛りで休めない…どうする?
 寒暖差が激しい季節は、いつもと同じように睡眠時間を確保したつもりでも、なんだか疲れてしまいがち。そんな「寒暖差疲労」を...
40代がやりがちなNGメイクとインナーカラー全8選。痛いおばさんは回避したい…
 アラサー・アラフォー女子は、メイクやヘアカラーというパーソナルなことですら、常に厳しい目線を向けられてしまうから大変で...
長財布はダサい&時代遅れとされる3つの理由。令和におすすめの財布は?
 最近、長財布を使っている人をあまり見かけなくなってきましたね。今でも長財布を愛用しているものの、「もしかしてダサい? ...
女性は30代以降、筋肉量が年間1%ずつ減!?【医療従事者監修】今すぐ試せる“ぽっこり下腹”引き締め術3選
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、...
【検証】メイクしたまま寝ると汚肌一直線?20代美容ライターが3日間オフなしで過ごしたら意外な結果に…
「メイクを落とさないと肌が荒れる」とはよくいったもの。メイクをしたまま寝ると毛穴に詰まった汚れや皮脂が酸化して、肌荒れや...
「美容医療」反対派と賛成派の意見。トライする前の参考にしたい
 いつの時代も、女性は美しくなりたいと思うもの。そして、今の時代、美容医療や美容整形がより手軽になり、挑戦する人も増えて...
更年期の“意外と知らない”基礎知識/更年期症状は遺伝する? 出産経験の有無は影響する?【医療従事者監修】
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、...
熱狂する韓国コスメブームに違和感。顔につけるのに、低価格、パケ買い、なんとなく…だけで買って大丈夫?
 つい先日、資生堂の最終赤字が100億円超との報道がありました。主な理由は中国での事業不振にあるそうですが、実際のところ...