ポイントは「炒めないこと」
豚バラ肉のジューシーな軟らかさに驚かされます。いったい、どうすれば?
「ポイントは“炒めないこと”です」と柳橋さん。そこが「焼きしゃぶ」たるゆえん。フライパンの余熱で調理していくから、繊維が縮まらず、肉も硬くならないのだそう。片面がピンク色に変わったらすぐに裏返し、両面が色づいたらすぐに甘辛いタレを絡める。ここは手際良くこなしましょう。
タレ作りが面倒であれば市販のめんつゆで代用も可能です。サラダ油を少し加えるとコクが出るといいます。そのままでもおいしいし、温泉卵を崩しながら食べ進めるのも楽しいですね。モヤシの甘味とシャキシャキとした食感もいいアクセントになります。ボリュームたっぷりで、ガツンとお腹にたまる一品です。
この「豚」に合わせるお酒は、和歌山「黒牛」の辛口純米。無ろ過の生原酒なら、味の濃い料理にも負けません。生ならではの爽快感も楽しめます。夜が長くなりそうですね。
【材料】
・豚バラスライス 100グラム
・モヤシ 30グラム
・おろしニンニク 3グラム
・おろしタマネギ 10グラム
・醤油 20㏄
・酒 20㏄
・みりん 20㏄
・砂糖 2グラム
・卵 1個
【レシピ】
1. 鍋に水を張って火にかけ、沸騰したら止めて生卵を入れ、10~12分ほどおき、温泉卵を作る。
2. モヤシを10秒、お湯にくぐらせる。
3. 豚バラに塩を少し振り、下味をつける。
4. 醤油、酒、みりん、砂糖におろしニンニクとタマネギも加え、タレを作る。
5. フライパンを火にかけて温まったら止め、余熱で豚バラを片面ずつ焼き、4のタレを加える。油は引かない。
6. モヤシの上にのせ、1の温泉卵を添える。
本日のダンツマ達人…柳橋克彦さん
▽やなぎばし・かつひこ
1977年、東京・築地生まれ。父は魚屋、母は小料理屋を営む環境に生まれ、20歳の頃から本格的に料理の道に。東京・銀座の京おばんざい料理屋などで修業後、32歳の時に独立し、京橋で「魚勝」を開店。2015年2月に「銀座魚勝」をオープンさせた。
▽ぎんざうおかつ
丁寧に引いたダシをベースにした割烹の名店。新鮮な魚と野菜を使った和食はもちろん、尾崎牛のステーキやウニのパスタも楽しめる。平日の昼限定で販売中の「弥左エ門いなり」(1200円)も人気。8月21日から27日まで、日本橋三越本店地下1階の催事に出店する。前出のいなりのほか、おばんざいの量り売りや「いなり弁当」も販売の予定。中央区銀座4―3―7 銀座スバルビル2F。
(日刊ゲンダイ2019年7月27日付記事を再編集)
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