「砂肝とセロリの麻辣和え」食感がこれまでの砂肝とは別物!

コクハク編集部
更新日:2021-01-30 06:00
投稿日:2021-01-30 06:00
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、2年連続でミシュランのビブグルマンに輝いた大阪・西天満の中華料理店「中国菜 香味」の矢谷幸生さんに、味はもちろん食感も楽しめる「砂肝とセロリの麻辣和え」のレシピを教えていただきました。

そのまま鍋に放り込めばいい

 焼き鳥屋で出てくる砂肝といえば、シャリシャリした食感が特徴です。しかし、この砂肝はそれとはまるで別物。

「砂肝は2つの塊になっていて間に筋があります。皆、硬いので取り除きますが、30分間湯がいてスライスすると程よい食感になります。1時間程度蒸せば筋そのものも軟らかくなるのですが、酒のアテということで少しだけシャリシャリ感を残しました」

 これなら砂肝をパックから出してわざわざ筋を切らなくて済みますね。そのまま鍋に放り込めばいいのです。

「食べるのも飲むのも好きなので、自分が食べる場合はまず味と食感、それからいかに手軽にできるかを考えます。さらに一番心掛けているのはロスを出さないようにすること。これは料理人としては当然です。砂肝の筋もそうですが、使えるものは何でも使います。皮を剥く、筋を取る、そうしていくとどんどんロスが出ます。ロスを出さずにいかにおいしく調理するかですね」

 麻辣汁がまたお酒によく合うんです。砂肝と一緒にセロリの食感も楽しめますよ。

材料

・砂肝 5個約150グラム
・セロリ 50グラム
・パプリカ赤&黄 各10グラム
・水 600㏄
・塩 7グラム
・日本酒 少々
・ネギ 適量
・ショウガ 適量

【麻辣汁】
・醤油 大さじ6
・酢 大さじ4
・ごま油 少量
・中国山椒の粉 少量
・ラー油 少量

レシピ

(1)砂肝は1度ボイルして湯こぼしをする。
(2)新たに水600㏄に塩7グラム、日本酒を少々と臭み取りでネギとショウガを入れ、弱火で30分間、アクを取りながら煮る。
(3)パプリカとセロリをカットする。
(4)砂肝のあら熱が取れたらスライス。
(5)全部の材料を合わせ、麻辣汁をかけ、混ぜ合わせる。

本日のダンツマ達人…矢谷幸生さん

▽矢谷幸生(やたに・ゆきお)
 大阪府松原市出身。子供の頃、中華鍋とお玉が当たる「カチン、カチン」という音に憧れ、小学校4年の時、「将来の夢は」という欄に「調理師」と書いた。辻調理師専門学校卒業後、在学中に講師を務めていた千葉県柏市の老舗中華店「知味斎」の料理長にその意欲と熱心さを買われ、9年間、修業を積んだ。料理は全て手作りで「できることは全部やる」という現在の店のコンセプト、経営のノウハウは全て知味斎で叩き込まれた。32歳で店を始め、今年13年目を迎えた。

▽中国菜 香味(シャンウェイ)
 2020年、21年と2年連続ミシュランのビブグルマンに輝き、リーズナブルでこだわりの料理の数々が味わえる。常に新しい味を求め続けるオーナー兼シェフの矢谷さんは、オープン以来、毎年4、5回、わざわざ休暇を取って北京や上海、四川省、香港などに買い付けに行っている。山積みにされた数種類の唐辛子や山椒を味見し、どんな料理に合うかを考え、納得したものだけを仕入れるというのだから探求心旺盛だ。店の名前は「知味斎」の「味」と、同店で一緒に修業した先輩が経営する四川料理店「飄香」の「香」から取った。「飄香」は現在、銀座三越など東京で3店舗を展開する有名店だ。大阪府大阪市北区西天満3―6―15。

(日刊ゲンダイ2021年1月14日付記事を再編集)

コクハク編集部
記事一覧
コクハクの記事を日々更新するアラサー&アラフォー男女。XInstagram のフォローよろしくお願いします!

フード 新着一覧


衝撃!「ハッピーターンオレ」を飲んでみた 2022.5.26(木)
 ローソンで衝撃の光景を目にしました。商品棚をカラフルに彩るこちらの商品をよく見ると……。 「ハッピーターンオレ」...
ブーム到来!「オルソー」の台湾ワンタン♡ 2022.5.24(火)
 台湾ブーム、本格到来!? 最近巷では、台湾フードの本格的な風が吹いているようです。  台湾カステラの“元祖大本命...
「とろける湯豆腐」ひとつまみの“重曹”で絹ごしが高級な味に
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・五反田の隠れ家的居酒屋「和風ダイニングTa...
「鶏ひき肉の餃子」お肉と長ネギだけ!ニンニク無でさっぱり
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・五反田の隠れ家的居酒屋「和風ダイニングTa...
「干しダラのきんぴら」常備菜の代表格を酒好きが作ったら…
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・五反田の隠れ家的居酒屋「和風ダイニングTa...
「キノコ入りTKGと味噌汁」食感とコク、最強の卵かけご飯!
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・神宮前のマッシュルーム専門店「マッシュルー...
「マッシュルームのピクルス」上品な酸味が白ワインと相性◎
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・神宮前のマッシュルーム専門店「マッシュルー...
「マッシュルームのカツ」サクサク&ジューシーの秘密は?
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・神宮前のマッシュルーム専門店「マッシュルー...
「マッシュルームのラクレット焼き」きのこ×チーズ、最強!
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・神宮前のマッシュルーム専門店「マッシュルー...
「ひらひらマッシュルームサラダ」スライサーでアッという間
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・神宮前のマッシュルーム専門店「マッシュルー...
【KALDI】“ぬって焼いたらメロンパン” 実食 2022.5.6(金)
 世の中の食いしん坊のハートをがっちり掴んで離さない輸入食品店「カルディ」。色とりどりのおいしそうな食品たちに目を奪われ...
「あかね和牛モモ肉のビステッカ」トースターで焼くのがコツ
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・南青山のイタリア料理店「ドメニカ・ドーロ」...
「真鯛のミラノ風カツレツ」溶き卵+粉チーで一気にプロ級!
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・南青山のイタリア料理店「ドメニカ・ドーロ」...
「瀬戸内レモンのクリームソーススパゲティ」ゆで方は4分の3
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・南青山のイタリア料理店「ドメニカ・ドーロ」...
「新玉ネギと野菜のピクルス」最強常備菜、作るなら今でしょ
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・南青山のイタリア料理店「ドメニカ・ドーロ」...
「牛タンの塩糀漬け」アレンジ無限大!驚くべき“こうじ”の力
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は兵庫県・神戸市のこだわりの焼き肉店「くだん」の岩...